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“冠城亘”反町隆史、今シーズンで『相棒』卒業 歴代最多125回の記念の日に発表「感謝の気持ちでいっぱい」

 俳優の水谷豊反町隆史が出演するテレビ朝日系人気ドラマ 『相棒 season20』(毎週水曜 後9:00〜9:54)。7年を超える長い歴史を積み重ねてきた水谷演じる杉下右京と反町隆史演じる冠城亘が、現在放送中の『season20』ラストエピソードをもって、相棒としての2人にピリオドを打つことが24日、発表された。

“冠城亘”反町隆史が『相棒』卒業を発表 (C)テレビ朝日

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 2015年10月スタートの「season14」から右京の相棒となった亘。4代目相棒として7シーズン目に突入し、きょう24日放送の「season20」第7話をもって、右京の相棒として歴代最多、125回という出演本数に到達する。亘として記録した“最多出演本数”について、反町は「まったく意識していなかったかというと、そうではありませんでしたし、それがすべてかというと、そうでもないというのが正直なところです。ただ、冠城亘として何か残せないかというのは、常に考えていたことではあります」と、感慨深げに語った。

 ここまで続けてこられた背景には、加入当初の“悔しさ”と、その思いをくみ取り、救ってくれた水谷の言葉があったからだという。初めて『相棒』の撮影に参加した、「season14」のクランクイン。反町は、膨大なせりふと、相棒ならではの“長回しの撮影”に苦戦。「自身のあまりの不甲斐なさにショックを受けた」と明かす。その悔しさから立ち直らせたのが、水谷がかけてくれた「今ので良かったよ」という言葉だったとそう。「僕は水谷さんの背中を追いかけるのに必死で…。本当にただ、必死で。気づいたら7年たっていた」と、今に至る心境をコメントした。

 そんな相棒としての2人にピリオドが。法務省のキャリア官僚として初登場した亘。現場に興味があるという理由から、警視庁に出向を希望し、特命係に間借りしていた当初は、“同居人”として右京と接していた。しかし、さまざまな事件を通じて右京とかかわるうち、次第に興味を引かれ合う関係に。法務省を事実上クビになった「season15」では、警視庁広報課を経て、特命係に正式配属。その後、2人ならではの距離感を保ちつつ、深い絆で結ばれていった。そして、今シーズンの最終話で、亘は『相棒』から“卒業”することになる。

 節目節目で、テレビ朝日と事務所、反町本人との話し合いの場が持たれ、続投を重ねる中で、亘にとって7シーズン目となる「season20」を迎えた。今回、撮影開始に先立ち、番組サイドと本人サイドの間での話し合いの中で、本人より歴代最多出演本数を更新する今シーズンいっぱいでの卒業の意向が示され、最終的には、双方が納得した上で、卒業することが決まった。

 決定のタイミングは、「season20」の撮影が始まる前のこと。卒業を知る一部スタッフは、反町が今シーズンの撮影に臨む姿に特別な想いを感じた。一方、反町自身が、水谷に卒業が決まったことを伝えた際、水谷が口にした言葉は、「分かった」の一言だけだったという。しかし、反町は「何も言わなくても、すべて伝わりました」と言い、「50代を迎えるにあたって、新しい出発を切ろうとしている。その気持ちは、とてもよく分かる」と、水谷が背中を押してくれているのを感じたそう。そして、これまでを振り返り、「水谷さんの背中を追いかけ続けた7年。ここまでやってこられたのは、水谷さんがいたから。それだけです」と心境を語った。

 現在放送中の「season20」で見納めとなる右京と亘の相棒。ラストエピソードとなる最終回で、2人はどんなエピローグを迎えることになるのか。そして、右京は最後、亘にどんな言葉をおくるのか。2人のクライマックスに向けて、右京と亘の「相棒」“最終章”が始まる。

■反町隆史&水谷豊コメント

【反町隆史 歴代最多について】
 “歴代最多出演本数の相棒”ということを、まったく意識していなかったかというと、そうではありませんでしたし、それがすべてかというと、そうでもないというのが正直なところです。ただ、相棒として何か残せないかというのは、常に考えていたことではあります。

 これまでの撮影で1番思い出すのは、(初めて撮影に参加した)シーズン14のクランクイン。初日から膨大なせりふ量があって。ある程度は予想していたのですが、思っていた以上に長回しが多い撮影で、自分のあまりの不甲斐なさにショックを受けました。それが、僕の『相棒』における最初の記憶ですが、落ち込んでいた僕を救ってくれたのが、水谷さんの言葉でした。僕自身が納得いっていない…ということを敏感に感じ取り、「今ので良かったよ」と言って気持ちをつなげてくださった。その言葉があったからこそ、僕はここまでやってこられましたし、一つひとつのシーンを乗り越えることができたのだと思います。

 亘を歴代最多にしてくれたのは、水谷さんはじめ、キャスト、スタッフ、ファンの方があってのことでした。水谷さんという特別な存在がいて、水谷さんを中心にした『相棒』というチームがあったからこそ、今がある。亘としてもそうですし、いち俳優としても、お手本になる大先輩が常に前を走ってくれていて、僕はその背中を追い掛けるのに必死で…。本当にただ、必死で。気づいたら7年経っていました。

【反町隆史 『相棒』卒業について】
 ここまでやってこられたのは水谷さんがいたから。卒業について直接話した時、水谷さんがおっしゃったのは、「分かった」の一言でした。それでも、同じ俳優として、察してくださっていることを強く感じました。僕自身、40代の頭から相棒をやらせてもらって、今年で48歳になるのですが、「50代を迎えるにあたって、新しい出発を切ろうとしている気持ちは、よく分かる」と。実際、そんな話はしていないのですが(笑)、これだけ長く一緒にいますから、僕には分かるんです。

 冠城亘として作品に加わって7年。常に僕の前を、一歩二歩ではなく、十歩も二十歩も先を歩いている人がいて。僕はその背中に追いつくのに必死で、追いつこうとするのですが、なかなか追いつけなくて。ちょっと背中が見えてきたかな…と思ったら、またはるか遠くに離されて…。そういうことが、この7年、ずっと続いていた気がします。ただ、追いつけなかったからこそ、7年という長い間、やってこられたのかなと思います。一言では言い表せない思いがありますが、今はとにかく感謝の気持ちでいっぱいです。

【水谷豊】
 既に出来上がっているチームに入る事がどれほど大変な事か、役者なら誰もが感じることだと思いますし、ソリもまたその重圧を抱えていたに違いありません。『相棒season14』の撮影初日、しかしそれ以上に僕が感じたのはソリのポテンシャルの高さと前向きなエネルギーでした。もちろん最初は試行錯誤の連続だったと思います。そして2年目3年目、思った通り、いや思った以上にソリは冠城亘をスタイリッシュにチャーミングに作り上げていきました。ソリで良かった、シーズン中何度も思った事です。現場のスタッフたちもソリとの仕事を楽しみ、またソリを好きになっていきました。それは役者としてのソリばかりかソリの人間性そのものがそうさせたのだと思います。そのソリが相棒を離れる事になりましたが、2人では多くを語っていません。話さなくても思いは充分わかり合っていると思うからです。この先、冠城亘では無い役者ソリを観られることもとても楽しみです。ソリありがとう、と言いたいところですが撮影はまだ終わってませんね(笑)。来年2月まで残りの撮影もよろしくねソリ。

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