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好調『ANN』キーパーソン・石井玄氏、ラジオへの愛つづった書籍発売

 『ANN』元チーフディレクター・石井玄氏が、ラジオと自身の半生をつづった初エッセイ『アフタートーク』(KADOKAWA)を上梓した。ディレクターとして、パーソナリティーとリスナー、時にはパーソナリティー同士をつないできた石井氏が、同書の魅力について語った。

初エッセイ『アフタートーク』を発売した石井玄氏 (C)ORICON NewS inc.

初エッセイ『アフタートーク』を発売した石井玄氏 (C)ORICON NewS inc.

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 同書は「ラジオ制作や会社員にまつわる仕事論」「学生時代にラジオに救われてから業界を目指すまでの道のり」「ラジオをともに作ってきたパーソナリティー・放送作家・リスナーとのエピソード」の3パートで構成。深く関わった番組を語るコラム、放送作家の福田卓也氏、寺坂直毅氏、ラジオディレクター宗岡芳樹氏らとの対談、テレビプロデューサー・佐久間宣行氏による「元会社員が語る解説」などが収録されている。

――星野源さんのANNに若林正恭さんがゲスト出演された際、石井さんがキーパーソンであることが明らかになりました。石井さんが『ANN』チーフディレクター時代に進めていた、番組間の交流のひとつの完成形を見た感がありました。

確かに、そこには水曜『ANN0』を担当されている佐久間宣行さんも絡んでいますし。佐久間さんから、放送中に実況のようにLINEがきました、「すごいな、きょうの放送」って(笑)。そんな中、星野さんと若林さんから佐久間さんを褒めている話が出てきて、僕が「褒められていますね」ってLINEを送ったら「泣いちゃうよ」って返ってきたりして(笑)。なんか不思議な感じでしたね。

■ラブレターに対する星野源の粋な返答に「感動しちゃいました」 オードリー&三四郎に感じる絶妙なコンビ間のバランス

――今回の書籍では、石井さんがディレクターをされていた『星野源のANN』についての記述もあり、星野さんが番組内で「ラブレターのようだ」とおっしゃっていましたね。

星野さんのことを書く時に、まず「これ、星野さんも読むんだよな」と考えてしまって、なかなか書き出せませんでした。素直に書けばいいだけのことなのですが、星野さんについて考えていたことを思いのままに書いてみたら、星野さんから「ラブレターだ」と言っていただいて…。自分では意識していなかったので、改めて読み返したら、本当にラブレターになっているなと気づきました(笑)。

『星野源のANN』の放送でエッセイに触れていただいた日、星野さんの配信イベントの打ち合わせなどもあって、ニッポン放送で星野さんとお話するタイミングがあったのですが、その場では特に感想はなかったんです。すでに星野さんは読まれているかなというタイミングの時だったので、何か僕の不手際があったかなと考えていたら、放送中に急にああいうことをおっしゃってくれて(笑)。洒落がきいているというか、エッセイで書いたことをラジオで返してくれるという粋な行為に感動しちゃいました。

――書籍の中では、石井さんご自身も「キャリアハイ」と位置づけている、2019年の『オードリーのオールナイトニッポン 10周年全国ツアー in 日本武道館』に関する記述もあります。

当初はもっと短い文字数の予定だったのですが、書いていくうちに当時のことを鮮明に思い出して、文字数がどんどんふくれ上がっていきました。その時期は仕事量的にかなり負荷がかかっていると感じている上に、誰も助けてくれないという気持ちになっていました。もちろん他のみんなも大変なんですけど。ただ、リスナーやパーソナリティーにとっては、僕の仕事状況などは関係ないので、すべての仕事に対して同じ熱量・カロリーでやるというのが、本当に大変でした。番組ディレクターも「できない!」と各所に伝えていたくらい、追い込まれていて。オードリーさんにとっても、一世一代のイベントなので、成功させたいという気持ちもあるから、責任を感じていました。追い詰められていた時、若林さんが僕と1対1で話をしてくれて、イベントの方向性を共有できたことで、状況が好転していきました。あれは大きかったですね。パーソナリティーの方とマネージャーさんがいない所で直に話すというのは、仕事を進める上で必ずしもよいことではないのですが、あの時はそれが一番の解決策だったと思います。

――そんな若林さんとは対照的な、春日さんの反応も書籍の中には登場しています。

コンビ間のバランスがすごいなと感じました。春日さんには、武道館ライブについて説明に伺いましたが「はい、わかりました」だけでした(笑)。「ここ、これでいいですか?」と聞いてみても「総合演出に任せます」と。ありがたいけど、ちょっとは参加してほしいなという気持ちもなくはないですが(笑)、それがオードリーさんのスタイルで、お2人が納得されているんだろうなと。

僕が関わった芸人さんの中だと、三四郎さんもお2人とも対照的なタイプですね。小宮(浩信)さんは“芸人らしい”方というか、仕事のために行動をされているなという印象を受けます。なので、僕たちスタッフと番組以外の場面での交流は最小限なんですが、相田(周二)さんはいろんな方と交流を積極的にされています。それもコンビのバランスで、小宮さんからしたら「相田がやっているから、オレは…」と思っているのかもしれないですね。ただ、三四郎さんの場合は、毎回の放送やイベントなどの打ち合わせの場に2人でいて、小宮さんは特に仕事以外の話はしないですけど、同じ会議室にいるんです。オードリーさんの場合は、春日さんはその打ち合わせの場にもいないので(笑)、本当にいろんなタイプがあるなと感じます。

 後編では、今回の書籍につづられている石井氏のラジオに対する熱い思いに迫る。

【石井玄(いしい・ひかる)】
1986年埼玉県春日部生まれ。2011年、ニッポン放送系列のラジオ制作会社サウンドマン入社(現ミックスゾーン)。ニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』、『星野源のオールナイトニッポン』、『三四郎のオールナイトニッポン』、『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』やTBSラジオ『アルコ&ピースD.C.GARAGE』などのラジオ番組にディレクターとして携わる。18年オールナイトニッポンのチーフディレクターに就任。2020年にミックスゾーン退社後、ニッポン放送入社。エンターテインメント開発部のプロデューサーとして、番組関連のイベント開催やグッズ制作など活躍の場を広げる。

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  • 石井玄氏による初エッセイ『アフタートーク』(KADOKAWA)

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