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J・フォスター×B・カンバーバッチ×T・ラヒムが共演、アメリカの闇を暴く実話

 世界同時多発テロから20年。タブー視された<アメリカの闇>を暴いた実話を、ジョディ・フォスタータハール・ラヒム、そしてプロデューサーとしても名を連ねるベネディクト・カンバーバッチらの共演で映画化した『THE MAURITANIAN(原題)』が、『モーリタニアン 黒塗りの記録』の邦題で10月29日よりTOHOシネマズ日比谷(東京)ほかで全国公開される。

映画『モーリタニアン 黒塗りの記録』10月29日公開 (C)2020 EROS INTERNATIONAL, PLC. ALL RIGHTS RESERVED.

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 2015年、アメリカ政府による検閲で多くが黒く塗りつぶされた手記が出版された。筆者の男はその時、キューバのグアンタナモ米軍基地に収容されていた。異例尽くしのこの本は、またたく間にアメリカで大ベストセラーを記録。その後、世界20ヶ国で刊行された。このモハメドゥの著書を読んで惚れ込んだカンバーバッチが、「これは映画化すべきだ。誰が映画化権を持っているのか調べなきゃいけない」と急ぎ獲得に動いた。

 実在の弁護士を演じたフォスターは、著書のことも彼の物語のこともオファーを受ける以前から知っており、グアンタナモや当時そこで起きたことについて多くの疑問を抱いていたと言う。「私が生きている時代のことなのに、なぜかそうした疑問に対する答えを私は一切知らなかった。まったく何も知らないということに我ながら驚いた。私たちの誰もが9.11の出来事にものすごい衝撃を受けたために、アメリカ中に恐怖心があふれていた。そのせいで誰が抑留されているのかについては、ほとんど考えていなかったのだと思う」。

 モハメドゥ本人を演じたラヒムは「初めて脚本を読んだときには泣いたよ。素晴らしいストーリーだった。彼はヒーローだ。一人の俳優として、そして一人の人間として、僕は、このストーリーは語られるべきだと思った」と語っている。

 この3人のほかに、海外ドラマ『ビッグ・リトル・ライズ』や映画「ダイバージェント」シリーズ、『きっと、星のせいじゃない。』のシャイリーン・ウッドリーなどが出演。

 本作の監督を務めたのは、ドキュメンタリーに定評があり『ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したケヴィン・マクドナルド。今年2月にハリウッドで限定公開され、「第78回ゴールデングローブ賞」でフォスターが助演女優賞を受賞、ラヒムが主演男優賞にノミネートされた。

 ポスタービジュアルには、フォスター、カンバーバッチら役者4人の背景に、黒く塗りつぶされた文書が。日本におけるいわゆる<赤木ファイル>や加計学園文書での黒塗り文書を思い浮かべる人も少なくないのでは?「あれから20年…暴かれたアメリカの闇」と添えられたコピーにより、一体この黒塗りは何を意味するのか?とても不穏な雰囲気のビジュアルとなっている。

 2005年、弁護士のナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)はアフリカのモーリタニア出身、モハメドゥ・スラヒ(タハール・ラヒム)の弁護を引き受ける。9.11の首謀者の1人として拘束されたが、裁判は一度も開かれていない。キューバのグアンタナモ収容所で地獄のような投獄生活を何年も送っていた。ナンシーは「不当な拘禁」だとしてアメリカ合衆国を訴える。

 時を同じくして、テロへの“正義の鉄槌”を望む政府から米軍に、モハメドゥを死刑判決に処せとの命が下り、スチュアート中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)が起訴を担当する。真相を明らかにして闘うべく、両サイドから綿密な調査が始まる。モハメドゥから届く手紙による“証言”の予測不能な展開に引き込まれていくナンシー。ところが、再三の開示請求でようやく政府から届いた機密書類には、愕然とする供述が記されていた──。

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