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【エール】最終週・第117回&第118回 華の結婚式と初回の“東京五輪”を回収

 NHKの連続テレビ小説『エール』(月〜土 前8:00 総合ほか※土曜は1週間の振り返り)は、23日から最終週(第24週「エール」)に突入。多くの名曲を生み出した作曲家・古山裕一(窪田正孝)と妻・音(二階堂ふみ)の夫婦二人三脚の物語を描いてきた。脚本・演出に携わった吉田照幸氏が最終週を振り返る。

連続テレビ小説『エール』最終週・第118回(11月25日放送)より。古山家に音楽仲間が勢ぞろい。飲んで歌って楽しいひと時を過ごした(C)NHK

連続テレビ小説『エール』最終週・第118回(11月25日放送)より。古山家に音楽仲間が勢ぞろい。飲んで歌って楽しいひと時を過ごした(C)NHK

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 第117回(11月24日放送)は、裕一と音は、一人娘・華(古川琴音)とアキラ(宮沢氷魚)の結婚を許す。裕一が書いた曲を音が歌った教会で、2人の結婚式は行われた。アキラはバンド仲間を引き連れ、ロカビリーを一曲披露。音が見守る中、新婦の父としてあいさつに立った裕一は、さみしさを噛みしめながら「華が娘で幸せでした」と祝福した。「最終週は、いろいろなつながりを描く」という吉田氏によれば、第117回は主人公たちとつながる親戚縁者が勢ぞろい。すでに他界していた音の母・光子に思いを馳せるシーンもあった。

 結婚式の後、「俺たちの人生も終わりに近づいたな」と言う裕一に、音は「そうですか? 私はある気がしますけど」と、前向きに返す。それから5年後、1964年に東京でオリンピックを開催されることが決定し、準備が着々と進められる中、裕一のもとに開会式の入場行進曲の作曲の依頼が舞い込む。

 第118回(11月25日放送)は、東京オリンピックの開幕が迫る中、裕一はなかなか曲を書こうとしない。気をもむ音は木枯(野田洋次郎)に相談。その夜、古山家に木枯、鉄男(中村蒼)、久志(山崎育三郎)、藤丸(井上希美)が集まり、みんなで歌い騒いで盛り上がる。そして、ついに曲が完成。オリンピックの開会式当日を迎える。古山家には御手洗(古川雄大)やバンブーの恵(仲里依紗)・保(野間口徹)、音の姉・吟と智彦夫妻が集い、福島の浩二(佐久本宝)一家もテレビで開会式を見守った。

【吉田照幸氏のコメント】
 結婚式を描くのは、朝ドラではよくある形。『エール』ではあいさつも重くせず、日常のけじめとして結婚式を描きました。裕一が「人生の終わりに近づいた」と思ったところに、オリンピックのオープニング曲の依頼が来る。

 今年オリンピックが予定どおり開催されていたら、全然違った描き方になっていたと思います。「オリンピック・マーチ」(オリンピック入場行進曲)が出来上がるまで順を追って描くこともできましたが、それ以上に、何を期待して彼に依頼したのか、オリンピックという存在が当時の国民にとってなんだったか、ということに重きを置くことにして、式典運営協議会音楽部会の酒井(今野浩喜)を厚く描きました。

 その上での裕一がなかなか書かない。これは史実で、僕らが思いついたわけではありません。僕らに出来たのは、なぜなかなか書かなかったのか、と思いをはせること。じらしていたのか、書けなかったのか。その答えがわかるのは、ミュージシャンしかいない、ということで木枯さんに再登場してもらいました。僕が書いたせりふに違和感があったら野田さんが指摘してくれると思っていたんですが、そのまま演じてくれました。実は、僕自身にもそういうところがあるんです。台本を書いていて、「これ面白いかも」と思いついても、すぐに言いたくなくて、自分の頭の中だけで反すうさせている。アウトプットしたら終わってしまうから、その過程を楽しんでいたい気持ちが、ものづくりをする人の中には少なからずあると思います。

 古山家に木枯、鉄男、久志、藤丸が集まって、飲んで、騒ぐシーンは、台本を書いている時は、主人公を中心とした横のつながりを見せるつなぎのつもりでいたんです。実際、撮影で皆さんが集まると、これまでのことが思い出されて、得も言われぬいいシーンになったな、と思いました。意図しているところではないところに物語は生まれているんだなと感じました。

■いよいよ26日放送の第119回は本編の最終回
 東京オリンピックの後、劇作家・演出家の池田二郎(北村有起哉)と組んで舞台音楽を手掛けること10年。池田が急死すると、裕一も第一線から退いていく。さらに時は過ぎ、裕一は病に伏す音の療養ため、東京を離れて2人で静かな生活を送っていた。ある日、作曲家を目指している広松寛治(松本大輝)という青年が裕一を訪ねてくる。広松と話しながら、裕一は、小山田耕三(志村けん)が亡くなる直前に裕一に宛てて書いた手紙を思い出していた。その手紙に書かれていた小山田の最後のメッセージとは…。

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