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井上真央、子役の成長楽しむ今 “愛おしさ”と“寂しさ”…母役で見守った現場

 昨年、NHK総合で放送された国民的映画『男はつらいよ』の主人公・フーテンの寅さんこと車寅次郎の少年時代を描いたドラマの続編『少年寅次郎スペシャル』が、総合/BS4Kで4日・11日(後10:00〜10:45)の2週にわたって放送される。“少年寅次郎”の車寅次郎役を務めるのが、井上優吏と藤原颯音(10歳の寅次郎)の2人。そこで、寅次郎の母・光子を演じ自身も子役時代もあった井上真央に、撮影で約1年ぶりに再会した子役たちへの想いを聞いてみた。

ドラマ『少年寅次郎スペシャル』に出演する井上真央 (C)ORICON NewS inc.

ドラマ『少年寅次郎スペシャル』に出演する井上真央 (C)ORICON NewS inc.

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 ドラマの原作は寅次郎の生みの親・山田洋次監督の小説。昨年のドラマでは、昭和11年2月26日、車家に勃発した226事件から始まった。雪の前夜、帝釈天の参道にある団子屋の軒下に置かれていた赤ん坊は、この家の子どもになる。そして腹違いの妹・さくらの誕生、小学校時代に始まった戦争と父の出征、初恋…そして、その後の寅次郎につながる家出。今回のドラマは、葛飾・柴又を旅立った寅次郎の1年後が前後編で描かれる。

 続編が制作されることを聞いた時の心境は「前回のドラマが終わったあと、みなさんと家族のように仲良くなっていたので『また、再会できたらいいね』と話していました。その時は『次はどんな話になるのだろうか』と話していたのですが、『寅ちゃんが悪さをしようとすると、幽霊の光子が出てきて『寅ちゃん!』と言う…』的な浅い妄想をしていました(笑)」と回顧。そして、約1年ぶりに出演者たちと再会し「みなさんと会った時はホッとすると言いますか、大変な状況の中(コロナ禍の中)で、この家族に会えたのは心強かったです」と打ち明けた。

 少年寅次郎を演じたのは、井上優吏と藤原颯音の2人。「子どもの成長は早い」と言うことで、1年ぶりに会った印象や成長を感じたところを聞くと「『変わっていないな』と思うことが多くてホットしました!」と即答。

 だが、成長は感じていたそうで「会話をしていると『ちょっと成長したじゃん』みたいなところもありました。大寅ちゃん(井上)に関しては、見た目も背が高くなって、より少年らしさ、大人に近づいているなと感じて『立派な子に成長したな』と(笑)。元々シャイな子なのですが、人見知り感がより増して…10回話しかけて1回返事が返ってくるくらいのシャイさと言うか。『ちょっと、お母ちゃんさみしい』というはありました。大寅ちゃんは芝居で大変なシーンがあるので、きっと前回よりも彼なりに『頑張らなくてはいけない』と背負っているのを感じましたね」と見守っていたという。

 一方、藤原については「小寅ちゃん(藤原)に関しては、ほとんど変わっていなかったのですが、若干、口が達者になっていたというか。今回も彼の明るさに助けられましたし、無邪気さというか、ほとんど変わっていなかったと思います。機嫌が悪くなる回数が前回よりも減ったなくらいですね(笑)」と話してくれた。

 「寅ちゃんたちをハグしたくなるほど、かわいいと思う瞬間がいっぱいあった」と話す撮影現場は「成長をみんなで見届けている感じといいますか、現場で共有することが多かったです」と告白。

 印象的だったのは「(藤原の)口が達者になったと感じたのは、私が浴衣や着物に着替える前、私服姿の時に小寅ちゃんが『お母ちゃん、そんな格好で来たの?』と言ったので、『かわいいでしょ?』と返事をしたら『ふ〜ん、ま、おいらは母ちゃんの顔しかみていないから』と(笑) 『そんなことを言うようになったのか!』というのが毎日あったので、きょうは何を言い出すのだろうかと面白かったです」と日々、楽しんでいたと明かした。

 井上は5歳ころから子役としてのキャリアをスタートし、デビュー作は1992年のドラマ『真夏の刑事』。その後、多くのドラマやCMに出演し、1999年から2003年にかけて放送された『キッズ・ウォー』で注目を浴びた。

 そんな彼女だからこそ「子役たちに対して昔の自分を重ねたりしなかったのか?」と聞くと、「自分のことと重ねたりはしなかったのですが、子どもたちのしょぼ〜んとした顔やケラケラ笑う顔を見て、ふっと生まれる愛おしさというのがありました」と話す。「母親目線で彼らを見てしまう瞬間はあったのか?」の質問には「役の光子として…う〜ん、どちらなんでしょう(笑)自分としても目の前にいる『かわいいな』『見てほしいな』という感情が、役と重なったという感じだと思います」と伝えた。

 また、「小寅ちゃんの『すごい』『いいな』と思ったところは、本当に『子どもらしい』ところです。私もそうだったかも知れないのですが、(私の場合は)もっと大人びていたというか…。例えば助監督さんが『出番はまだだから待っていてね』と言ったら、子役の子は『はいっ!』としっかり返事をするのですが、小寅ちゃんは『まだ〜? いつまで待つんだよ〜。お腹空いたよ〜』と言ってしまう子(笑)それが、小寅ちゃんの良いところなのですが、今回は『寅ちゃん。そういう時は「大丈夫です! 待つのも仕事ですから」って言ってみて』と」とアドバイスを送ったと話した。

 役作りは「母親だから」といった特別な意識をせずに挑んだそうだが「光子という役は私の中で結構、難しい役と言いますか…。3人の子どもを持つ経験もないので、自分の中にある(光子と)共通するものがありませんでした。それでいて『光子さんのような肝が据わったお母ちゃんをやれるのだろうか?』というのは今回もありました。『どうやったら、そんなお母ちゃんが演じられるのか』と常に思っていました」と苦労したという。そんな思いを抱きながら無事に収録を終えて「見終わったあとに、大事な人を思い出すような作品になっていますので、楽しんでいただけたらと思います」と呼びかけた。

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  • ドラマ『少年寅次郎スペシャル』に出演する井上真央 (C)ORICON NewS inc.
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