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市川猿之助主演舞台『藪原検校』全キャスト発表 三宅健が6役演じ分け「新境地を開くことが出来たら」

 歌舞伎俳優の市川猿之助が主演する、PARCO劇場オープニング・シリーズ舞台『藪原検校』の全キャストと公演日程が26日、発表された。東京公演は来年2月10日〜3月7日に行われ、猿之助のほか、V6三宅健松雪泰子川平慈英など豪華キャスト陣で臨む。

舞台『藪原検校』に出演する(1段目)市川猿之助、(2段目左から)松雪泰子、三宅健、川平慈英、(3段目左から)高橋洋、みのすけ、佐藤誓、(4段目左から)松永玲子、宮地雅子、立花香織

舞台『藪原検校』に出演する(1段目)市川猿之助、(2段目左から)松雪泰子、三宅健、川平慈英、(3段目左から)高橋洋、みのすけ、佐藤誓、(4段目左から)松永玲子、宮地雅子、立花香織

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 本作は『西武劇場オープニング記念・井上ひさしシリーズ』として1973年に初演された傑作舞台で、新生PARCO劇場のオープニング・シリーズの一作として上演する。今回本作を手がけるのは、気鋭の若手演出家・杉原邦生。スーパー歌舞伎II『新版 オグリ』や、木下歌舞伎『勧進帳』などの演出を務めてきた杉原が、劇中歌もすべて刷新し、猿之助をはじめとする異彩を放つキャスト陣と共に、新生PARCO劇場で相貌(そうぼう)も新たに甦らせる。

 本作の主演を務めるのは、スーパー歌舞伎II『新版 オグリ』でも杉原とタッグを組んだ猿之助。落語や講談、歌舞伎でも描かれてきた稀代の悪党・杉の市を演じる。さらに、舞台『二十日鼠と人間』での主演するなどして話題となった三宅が、杉の市の処刑を進言する塙保己一ほか6役を鮮やかに演じ分ける。松雪泰子が杉の市の愛人・お市、川平慈英が物語の語り部となる盲太夫を務める。

 そのほか高橋洋、佐藤誓宮地雅子松永玲子みのすけなど、さまざまなジャンルで活躍する俳優陣が、それぞれ一人複数役で江戸の人物たちを演じ分けていく。

 本作は、とある按摩・盲太夫が語る、稀代の悪党の一代記。江戸時代の中頃、日本三景の一つ・松島は塩釜の漁港に一人の男児が生まれた。この子は、生まれた時から目が見えない。盲目の身に生きる術を得るべく塩釜の座頭・琴の市に預けられ、もらった名前が杉の市。父ゆずりの曲がった性根と母ゆずりの醜さ。有難くもない天賦のためか、杉の市は殺しと欲にまみれた栄華への道を上り始める。

 東京公演のほか、名古屋・石川・京都公演も予定している。

■各コメント

・市川猿之助
PARCO劇場オープニング・シリーズの一作に出演させていただくことになり、非常に光栄です。伯父の猿翁とも所縁(ゆかり)あるこの劇場で、これまた所縁ある井上ひさし作品を上演できますこと、深いご縁を感じます。気鋭の若き演出家に加え、豪華な共演者の皆様が決まったとのことで、共に素晴らしい作品を創り上げてまいる所存です。演出家杉原氏曰く、「猿之助の一字と私杉原の一字を持ったお役“杉の市”」、を演じることになったこともご縁を感じております。まだまだ不安な状況ではございますが、精いっぱい務めますのでよろしくお願いいたします。

・三宅健
自身が初舞台を踏んだ劇場が旧PARCO劇場だったので、20年ぶりにPARCO劇場に立たせて頂けることを大変光栄に思います。
歌舞伎を観劇するのが好きなので、今回、猿之助さんとご一緒させて頂けてうれしいです。
自分にとって6役を演じさせて頂くというのは、初めての経験なので新境地を開くことが出来たらと思っております。
井上ひさしさんの描く魅力的な言葉の世界に染まり、同じ人物が6役を演じなければいけない配役の意味を戯曲から紐解いていければと思っております。
井上ひさしさんが生前に繰り返し言っていたという「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」この素敵な言葉を胸にしっかり演じきりたいです。

・松雪泰子
PARCO劇場オープニング・シリーズ『藪原検校』に参加させて頂く事、大変光栄に思っております。
初舞台で立たせて頂きましたのが旧パルコ劇場。今こうして新たに生まれ変わった劇場のオープニング・シリーズに携われる喜びにあふれております。
劇場に足をお運び頂くお客様にも劇場での感動をお届けできますよう、新たな『藪原検校』を生み出す一員として、励みたいと思っております。

・川平慈英
井上ひさしさんの作品は『私はだれでしょう』(2007年)以来なので、久しぶりに井上さんにお会いできるような気持ちです。今回は“語り部”役なので当然“語る”のですが、語り過ぎているのではないかと恐縮するほどずっと語っています(笑)。お客様を気持ちよく物語に誘えるよう力強く丁寧に語りたいですね。かなりドロドロしたお話ですが、このメンバーなので笑いやエンターテインメントの要素も盛り込まれるような予感がして、今から胸が弾んでおります。初共演の方達も多く、どんな化学反応が起こるのか今から楽しみなんです!

・杉原邦生(演出)
都合の悪い歴史や事実がうやむやにされ、汚いものが排除される一方、見せかけの新しさとクリーンさで豊かな国家/都市をアピールする。そんな現代社会では、僕たち皆が〈盲人〉扱いされているように錯覚することがあります。何も見なくていい、 分からなくていい、黙っていろ。そう言われている気がしてくるのです。
井上ひさしさんの『藪原検校』は〈盲人〉たちの物語です。ひとりの座頭が社会の逆風に抗い、貪欲に、手段を選ばず金・地位・権力を手に入れていく。僕には、この座頭がただの悪人とはどうしても思えません。見えない瞳の奥に、深い憤り、苦悩、孤独と哀しみ、そして未来への切なる希望を見てしまうからです。その希望は、すべての〈盲人〉の希望でもあるように思います。
素晴らしいキャスト、スタッフの皆さんとともに、サイコーにエネルギッシュな『藪原検校』をお届けしたいと思っています!

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