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陰湿なパワハラ上司の一言にすべての感情を失った…実録漫画作者語る「同じ経験する人にエール送りたい」

 同じポジションの人と給料が大幅に違う、営業所に必要な備品を買わせてもらえない、スタッフの増員を認めてもらえない…。広告代理店で営業として働いていたえりたさん(@erita_enikki)は、そんな上司からの仕打ちにずっと悩まされ続けてきたという。「厳しさには意味があると思って耐え続けてきた」と、パワハラだと認識するまでの悲痛なエピソードの数々を漫画で発信するえりたさんに、上司や仕事との向き合い方を聞いた。

退職前の挨拶で社長から衝撃的なことを言われた、えりたさん(画像提供:@erita_enikki)

退職前の挨拶で社長から衝撃的なことを言われた、えりたさん(画像提供:@erita_enikki)

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■真綿で首を絞めるような”陰湿なパワハラ”もある

 求人広告を扱う広告代理店で、11年間働いたというクリエイターのえりたさん。「営業職は、つらさも苦しさもあれば、楽しさもある。でも自分の過去をこうして漫画にすることで、同じ経験をしている人にエールを送れると思った」と漫画を発信する理由を語る。

 当時は上司からどんなことをされても、それが”パワハラである”となかなか受け入れることができなかったという。パワハラといえば理不尽に怒鳴られたり、威圧的な態度を示されることを想像していたが、えりたさんが上司から受けていたのは真綿で首を絞めるような”陰湿さ”が際立つものだった。

「人材の採用をなかなか許可してもらえなかったり、上層部に私の部署の頑張りをきちんと報告してくれなかったり。それでもその厳しさには意味があると思っていました。このパワハラ上司を思い出すだけで心がドス黒くなりますが、読者の方からたくさん温かい言葉をいただき、描ききることができました。また、漫画にすることで気持ちが昇華され、心も軽くなりました」

■パワハラ上司から衝撃発言を受けて「立ち向かう必要なんてない」

 入社当初、えりたさんの仕事を評価してくれていた社長も、上司からのねじ曲がった報告を受けていたせいなのか、徐々にコミュニケーションが取りづらい存在に。誰も相談する人がいなくなってしまったえりたさんは、日々の仕事に忙殺され、なかなか自身の今後について答えを出せないでいた。しかし、その上司が飲み会の席で言い放った発言で、きっぱり辞める決心がついたのだという。

「えりたには、あと5年は苦しんでもらわないと…」

 この発言を聞いたときに、えりたさんはすべての感情を失い「立ち向かう必要なんてない」「自分の心を壊してまでやる仕事なんてない」「私は私の人生を大切にすればよい」と確信。早々と退職の手続きを済ませていった。

 えりたさんの漫画の最後には、経営者である社長への言葉が綴られている。

<企業の”企”は、人が止まると書きます。人が居続けたいと思えるような企業が、長く愛され続けるのではないでしょうか。今よりもう少し社員に向き合ってみることで、会社の未来は明るくなると思うのです。…なんで在職中に腹を割って話せなかったんだろう、社長にこの言葉が届きますように…>

「厳しさには意味があると思って頑張り続けていたものが、完全に崩れ去りました。ただ、営業の仕事を経験できたことで、何か困ったことが起きたとき、原因や理由を分析して解決に向けて自らアクションを起こすスキルが身につきました。失敗を恐れない鋼のメンタルも…(笑)。今後はクリエイターとして、一言では語れない営業職時代のエピソードや、独立したときのエピソードを描き続けていきます」
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