戦後70年にあたる2015年に初公開された塚本晋也監督の『野火』。構想から20年の歳月をかけ完成させ、2014年にヴェネチア映画祭メインコンペティション部門出品、翌年に全国83館で劇場公開され、その後も、製作当初から「『野火』を毎年終戦記念日に上映されるような映画にしたい」という塚本監督の思いに共感した劇場にて、毎年アンコール上映を重ねてきた。戦後75年を迎えた今年も終戦記念日を中心に、東京・渋谷のユーロスペースほか全国で上映される。 初公開時、塚本監督が「今、実際に戦争の痛みを知る人がいよいよ少なくなるにつれ、また戦争をしようとする動きが起こっているような気がしてなりません」と述べていたのだが、さらに時が進んだ今、引き続きスクリーンを通して戦争を体感することで、自分なりの解釈や思いを巡らせる機会を設けることはとても重要なこと。
2020/07/15
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