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【エール】第9週「東京恋物語」振り返り

 NHKで放送中の連続テレビ小説『エール』(月〜土 前8:00 総合ほか※土曜は1週間の振り返り)。昭和という激動の時代に、人々の心に寄り添う曲の数々を生み出した作曲家・古山裕一(窪田正孝)と妻・音(二階堂ふみ)の物語。福島で知り合い、東京で再会した鉄男(中村蒼)と希穂子(入山法子)の“恋物語”が、裕一と音に大きな影響を与えた、第9週「東京恋物語」(第41回〜第45回:5月25日〜5月29日)を振り返る。

連続テレビ小説『エール』第9週「東京恋物語」より。鉄男(中村蒼)が書いた詞に、裕一(窪田正孝)がメロディーをつけた「福島行進曲」がレコードになり、ようやく裕一はプロの作曲家デビューを果たした (C)NHK

連続テレビ小説『エール』第9週「東京恋物語」より。鉄男(中村蒼)が書いた詞に、裕一(窪田正孝)がメロディーをつけた「福島行進曲」がレコードになり、ようやく裕一はプロの作曲家デビューを果たした (C)NHK

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■裕一・鉄男・久志、幼なじみ3人がそろう

 早稲田の応援歌「紺碧の空」を作曲し、少し自信を取り戻した裕一は、福島で記者をしている小学校の同級生・村野鉄男(中村蒼)を呼び出す。同じく同級生で東京の音楽学校に通う佐藤久志(山崎育三郎)もやってきて、久しぶりに顔を合わせる3人。裕一は自分が曲をつくって久志が歌うので、鉄男にいつか詞を書いてくれと頼む。

 ある日、裕一はレコード会社の廿日市(古田新太)から地方小唄(今でいうご当地ソングのようなもの)の作曲を任される。が、詞がイマイチで、ちっともいい曲が浮かばない。結局、採用されずに終わった。

■「椿姫」の世界を理解するため、カフェ―で働きはじめる音

 一方、音は、音楽学校で記念公演の二次審査に臨んだ。合格したのは、千鶴子(小南満佑子)と音の2人だけ。しかし、審査員を務めた双浦環(柴咲コウ)から、「あなたの歌からは何も伝わってこなかった。今のままでは千鶴子に勝つのは難しい」と言われる。どうせ自分には才能がないとやけになる音に、久志(山崎育三郎)は伝えたいことを明確にするために、まずは「椿姫」の世界を理解することだとアドバイスをする。

 喫茶・バンブーではじまったのは、恵(仲里依紗)と保(野間口徹)による「椿姫」(寸劇)――舞台はパリ。田舎の御曹司・アルフレードは、社交場の華・ヴィオレッタに恋をする。愛し合う二人だが、アルフレードの父に「息子と別れてくれ」と言われたヴィオレッタ。アルフレードの幸せのために、ヴィオレッタはうそをつき、別れを告げる。アルフレードが真実の愛に気づいた時にはすでに遅く、胸を患っていたヴィオレッタはアルフレードの腕の中で息を引き取る――という純愛悲恋の物語だ。

 しかし、「好きなのにうそをつくヴィオレッタの気持ちがわからない」と、音。男女の機微を実践で学ぼうと、男女の社交場であるカフェーで臨時雇いの女給として1週間、働くことにした。しかし、思ったことをすぐ口にしてしまう音に、接客業は向いてない? 超不機嫌な客の言動に頭にきて、客に頭から水をかけてしまう音。客はもちろん、カフェーのママ(黒沢あすか)は大激怒。叱られる音をかばってくれたのは、女給・希穂子(入山法子)だった。

 そこへ、音に指名が入り、席に向かうと、鉄男だった。上京して裕一の家を訪れたが、音を心配する裕一に様子を見てきてくれと頼まれたという。そこへやってきた希穂子は、鉄男を見てびっくり。鉄男の表情も一変する。

■裕一がついにプロの作曲家デビュー

 実はこの二人、福島で付き合っていたのだが、希穂子が急に姿を消してしまい、鉄男はずっと探していた。「話がしたい」という鉄男を、希穂子は頑なに拒絶する。落ち込む鉄男を、裕一と久志が励ます。3人で思い出話をしている中、鉄男が「詞を書いてみた」と切り出す。タイトルは「福島行進曲」。恋心を歌う詞に、裕一は感動。「この歌詞でもう一度、福島と向き合いたい」と言い、一晩で曲を書き上げる。廿日市に見せると、なんとその場でレコード化が決定。上京して2年、ついに裕一はプロの作曲家デビューを果たす。

 鉄男が書いた詞に、裕一がメロディーをつけ、久志が歌うわけにはいかなかったが、後日、バンブーでレコードの発売をお祝いするパーティーが開かれることに。音は希穂子に鉄男をお祝いしに来て欲しいとお願いするが、希穂子はある約束で、鉄男とは会うことができないと話す。

■まるで「椿姫」のような鉄男と希穂子 音はヴィオレッタ役をつかむ

 鉄男が働く新聞社の社長の娘・仁美(春花)が鉄男のことを気に入り、社長の堂林(斉木しげる)も娘の婿として鉄男を迎え、会社を継がせたいと考えていた。鉄男が希穂子と付き合っていることを調べ上げた堂林は、希穂子に「病気の父の治療代に」と金を渡し、「別れないと鉄男をクビにする」とまで言って、鉄男と二度と会わないことを約束させていたのだ。「鉄男の人生を邪魔したくない」と言う希穂子の話を聞いて、涙が止まらない音。「それでもパーティーに来てほしい」と頼んだ。

 パーティーの日、希穂子は遅れてやってきた。「福島行進曲」が流れるなか、鉄男は「この詞、書げだのは、希穂子のおかげだ。俺やっぱり、希穂子じゃなきゃダメだ。俺と一緒に生きてくれないか」と、プロポーズ。希穂子は「結婚が決まった」と鉄男のためにうそをつき、去っていった。

 音は最終選考で、鉄男と希穂子の姿を思い浮かべ、心を込めて歌いあげた。「私のすべてをかけて、プリマドンナを勝ち取ってみせる」とライバル心を燃やしていた千鶴子も、負けを認めざるを得ない見事な歌唱で、音はヴィオレッタ役をつかむ。裕一も大喜びだった。
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