ウィッグや衣装、さらにはメイクにまで徹底的にこだわり、好きな作品のキャラクターになりきるコスプレイヤー。そんな彼女たちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやゲームを分析できる…というところも、コスプレイベントに参加する醍醐味のひとつと言える。新型コロナウイルスの影響でコスプレイベントの延期や中止が相次いでいるが、こちらの記事では、過去に開催されたイベント「コスプレ博 in TFT」で見つけた美麗レイヤーをピックアップ。コスプレのトレンドを分析しつつ、衣装選びでこだわったポイントなどをも聞いてみた。

　この度の「コスプレ博」でも、扮するレイヤーが圧倒的に多かったのは『Fate/Grand Order』(以下、『FGO』)のサーヴァントたち。配信中のスマートフォンゲームはもちろん、3月に最終回を迎えたテレビアニメ『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』も好評で、会場内の各所にて、同作の“併せ”を楽しむレイヤーの姿が見られた。続編となる『Fate/Grand Order -終局特異点 冠位時間神殿ソロモン-』のアニメ化も決定し、年内には『劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-』の公開も控えていることから、同作のコスプレに挑戦するレイヤーは、これからますます増えるものと見て間違いないだろう。

　そんな『FGO』に登場するカーマのコスプレで参加していた葵とうかさんに、衣装選びの理由を聞いてみたところ、「バレンタインシーズンのイベントで、新しいバージョンの概念礼装が発表されて。そのデザインがすごくかわいかったので、どうしてもコスプレをしたくなったんです。それほど難しい衣装ではなかったので、すぐに自作して、今日のイベントに間に合わせました」とのことだった。

　間桐桜のストリート・チョコメイド衣装を着こなすHeideさんは、これまでは同じ衣装の遠坂凛バージョンのコスプレで各種イベントに参加していたという。今回、桜バージョンのコスプレに挑戦した理由を聞いてみると、「私のスタイルだと、桜のボリュームのある胸元を再現できないと思って…。ずっと避けてきたんですけど、ようやく胸元を盛る方法を覚えたので、今回は思いきって挑戦してみました」とのこと。その仕上がり具合には、本人も大満足の様子で、「今年中に凛と桜で併せもしてみたいです」と話してくれた。

　エレナ・ブラヴァツキーの水着衣装で参加していた名取まのやさんに、同様の質問を投げかけたところ、「『コスプレ博』なら、空調の効いた暖かい室内で写真撮影ができるので、あえて真冬に水着のコスプレをするのもおもしろいかも…と思い、こちらの衣装を用意したんです」という、コスプレイヤーならではの意見を聞かせてもらえた。

取材・文＝ソムタム田井

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