ドラマ&映画 カテゴリ
ORICON NEWS

【麒麟がくる】高橋克典、初出演の大河で「もうちょっと暴れたかった」

 NHKで放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)に織田信長の父・織田信秀役で出演する高橋克典。俳優デビューから25年以上のキャリアの中で、意外にも大河ドラマは初出演。しかも、従来とはまったく異なる新しい解釈で戦国時代の英雄たちを描く本作で、織田信秀という人物をどう演じたのか。

大河ドラマ『麒麟がくる』織田信秀役の高橋克典(C)NHK

大河ドラマ『麒麟がくる』織田信秀役の高橋克典(C)NHK

写真ページを見る

この記事の写真はこちら(全4枚)


 改めて撮影の感想を聞くと、「撮影はとても楽しかったです。今回は4Kでの撮影もありますし、自分の年齢のこともあり、ポジションがそれまでと違ってきていますので、どんなお芝居が合うのか、模索しながら演じました」と振り返った。

 初めての大河ドラマは「すごくスケール感が大きいです。どこに行ってもすごい大がかりなセットが組んであるので、毎回驚きました。大勢の出演者やスタッフがいますし、撮影がどんどん進んでいきますから、僕にとってはなかなかない現場でしたので、非常に刺激的でした。『大河』という名のごとく大きな河の流れの中に、撮影自体もあるような気がしました」と、話した。

 信長が戦国時代のスーパースターとして語り継がれてきた中で、これまで父・信秀の影は薄かった。しかし、さまざまな歴史研究が進み、信長が活躍できた織田家の基盤を築いたのは信秀だったことが知られるようになり、ここにきて人気が急上昇。『麒麟がくる』でも、海運を牛耳り、豊かな経済力を背景に、美濃の斎藤道三や駿河の今川義元と争う勇猛果敢な戦国武将として描かれている。

 高橋は「番組プロデューサーより、今まで言われていた信長のイメージを信秀が請け負ってほしいと言われました」と明かし、「その割には、戦に出て行っては負け、気持ち切り替えて勢いよく出て行くけど、また負けるという…」と、自嘲気味に笑った。

 それも仕方ない。本作の主人公は、明智光秀(長谷川博己)。彼が道三(本木雅弘)のもとで頭角を現しはじめたころ、信秀はすでに人生の最終コーナーに差し掛かっていたのだから。

 「信秀は疲れきっていて、もう運もなく、体には毒も回ってきている。それを自分でも見切っているんですよね。それでも力を振り絞って元気には見せていますが、内側はどんどん痩せていきます。ですから、あまり剛毅なところが見せられなかったので、少し残念でした。もうちょっと暴れたかったですね」と、高橋。

 第12回(4月5日放送)では、いよいよ容態が悪化。信秀は、自身の命が短いことを悟る。

 「自分は元気だと見せながらも内側はどんどん弱っていき、さらに息子たちを見るとふがいなくて『ああこの運も俺かぎりかな』と思ってる信秀を、自分なりには精いっぱい演じましたので、その感じが伝わればいいなと思います」。

 信秀を演じながら、「僕は愛情を持って信長(染谷将太)のことを見ていました」という高橋。第9回で信長が持参した祝いの品(松平広忠の首)を見て、激しく叱責した後、「父上にほめてもらいたくて」と言い返した信長を見つめる信秀の表情にもそれは出ていた。

 「信長にとっての信秀は、もしかしたら越えられない山なのかもしれません。尾張は、周りがいくつもの国に囲まれていて大変だったと思います。それでも金を使ったりいろんな手だてを使って、自分の国を守る。信長から見たら信秀が憧れであり、反面教師でもあったと思いますが、どういう形であれ父が息子に与えた影響は絶大だったはずです」と、高橋。信秀と信長の親子関係は、『麒麟がくる』を陰影に富んだ物語にしてくれるに違いない。

関連写真

  • 大河ドラマ『麒麟がくる』織田信秀役の高橋克典(C)NHK
  • 大河ドラマ『麒麟がくる』第9回より。思慮が足りない信長を叱責する信秀(高橋克典)(C)NHK
  • 大河ドラマ『麒麟がくる』第10回より。今川に攻め込まれて窮地に陥る信秀(高橋克典)(C)NHK
  • 大河ドラマ『麒麟がくる』第10回より。今川に攻め込まれて窮地に陥る信秀(高橋克典)(C)NHK

オリコントピックス

メニューを閉じる

 を検索