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山寺宏一&レイモンドにとっての『おはスタ』『ポケモン』…葛藤経て人生の転機に

 現在公開中の『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』は、ポケモン映画第1作目『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(1998年公開)を全編フル3DCG映像として新しく描いた最新作。1作目と同じく声優の山寺宏一(ミュウ役)とパフォーマーのレイモンド・ジョンソン(海賊風トレーナー役)が出演しているが、2人は子ども向け情報バラエティー番組『おはスタ』の初代MCコンビとして知られており、先日、同番組に18年ぶりに本格共演するとネット上で大きな話題となった。そこでインタビューを実施し「“やまちゃん”と“山寺宏一”は、どちらもプロ意識が高い」「『おはスタ』は本業への影響を考えてしまい、最初はお断りした」「ポケモンがなければ番組はないわけで、ポケモンは僕らの存在に深く関わっている」など、『ポケモン』と『おはスタ』の思い出を語ってもらった。

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■ポケモン人気実感の瞬間は苦い思い出? 1作目発表会で報道陣200人前に司会

――先日、18年ぶりに『おはスタ』で本格共演を果たしたお二人。第1作の公開時は番組MCをしながら出演しましたが、『ポケモン』と『おはスタ』はリンクする思い出になっているのでしょうか。

【山寺】 僕とレイモンドが出演した『おはスタ』は、『月刊コロコロコミック』の内容を紹介する番組としてスタートし、当時から大人気だった『ポケットモンスター』を取り上げて、その流れで僕らは映画に出演しました。レイモンドはポケモン151匹の名前を歌う「ポケモン言えるかな?」に関わり、僕も『おはスタ』を通じて応援していたので映画に出演できたことは光栄でした。ただ、「なぜ、こんなに可愛い声を出すミュウ役なのだろうか?」とは思いました(笑)。

【レイモンド】 私は当時、ノリノリで楽しくやっていた思い出があります。今回も、やまちゃんと一緒にアフレコをしたのですが、「相変わらず良い声しているな〜」と思いました。番組内で見せる“やまちゃん”、アフレコ収録で見せる“山寺宏一”と2つの顔があると思いますが、どちらもプロ意識が高い方。これまで、やまちゃんの色んなキャラクターボイスを聞いていたので、改めて世界で通用する声の持ち主だと実感しました。

【山寺】 ポケモン映画には1作目からずっと出演させていただいているのですが、『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』について語ると、すぐに『おはスタ』のことを思い出します。サッカーの技術を教えるコーナーに出演していた、トム・バイヤーさんとレイモンド含めて3人でカラオケに行ったりと…。そんな中で一番思い出に残っているのは『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』の記者発表会の時ですね。レイモンドと2人で司会を務めることになったのですが…。

【レイモンド】 スタッフの方が「ホテルオークラでやるので、だいたい10時半くらいに来てください」と言われたので、その時間目安に会場に向かったら、報道陣が200人くらい居て、なぜか遅刻した扱いとなり、さらに、レポーターもやることになっていて…。「はっ!? これは何? これは大変なことになった…」と助けを求めたのを覚えています。

【山寺】 レイモンドは詳しいことは聞かされていなかったみたいで、「『おはスタ』のやまちゃんも一緒だから大丈夫だろう」と気軽に来たみたいです(笑)。正直、僕も「ポケモンはすごいブーム」という認識はあったのですが、報道陣が200人以上来るほどの注目度に驚かされました。ここで、真のポケモン人気を実感しましたね。

【レイモンド】 ポケモンのPR活動をしているキャラクター・イマクニ?とともに「ポケモン言えるかな?」を全国200ヶ所で披露してきたのも思い出です。小さいころ『マッハGoGoGo』など見ていましたが、日本のアニメではなくアメリカの作品だと思っていました。私のような考えの方は多くいましたが、ポケモンのコンテンツは誰もが「かわいい」「強そう」と思う日本アニメのコンテンツを定着させたと言っても過言ではないかなと思います。ゲーム、TVアニメの流れでの劇場版1作目が公開されたわけですが、未だに全米において日本映画興行収入歴代1位の記録を保持している理由がわかります。

■『おはスタ』出演は葛藤 “司会業”新たな挑戦は本業への「影響考えた」

――ポケモンブームの勢いもあり『おはスタ』が放送となりましたが、お二人とも司会初挑戦で本業とは違うことをやることに抵抗感はなかったのでしょうか。山寺さんはあの時代、声優さんがテレビで顔を出してバラエティー番組に出演することは珍しかったと思います。

【山寺】 最初はお断りしました(笑)。やれる自信もありませんでしたし、声優としてのキャリアも積み重ねてきている中で、無理に変なことをして台無しになることが怖かったというのがあります。顔を出すことにより、声優のお仕事がなくなるなどの影響を考えてしまった。そもそも朝の生放送の番組で“声優が司会をやる”という前例がなかったのと、2人とも司会経験がほとんどないのに大丈夫なのかと思っていました。

 それでも引き受けたのは、別の誰かが引き受けて人気になったら「嫌だ」と思ったのが一番の理由です。とは言え初めて会うレイモンドとコンビを組んでの司会は不安がありましたが、最初の収録ですぐに仲良くなって「ずっとやっていける」と確信しました(笑)。

【レイモンド】 私も断りました。司会経験はもちろんなくて、さらに週5回の生放送…。当時はメジャーアーティストの振り付けの仕事をしていましたので、それらを全部辞めなくてはいけない。2人とも本業の仕事に影響が出ることを心配して、引き受けることに葛藤があったのです。

 でも“山寺宏一”さんとコンビを組んでやると聞かされて、「あの声の人か!」と感激して引き受けました。信頼できるやまちゃんが隣に居て、好きなことをしながら自由に行動ができる仕事をしている人は、世界で数人しか居ないと思いますし、『おはスタ』との出会い、そして番組スタートの要因となった『ポケモン』との出会いはラッキーでした。■おはスタ&ポケモンの出会いは人生の転機 唯一無二な存在“山寺宏一”

――“山寺宏一”という名前は幅広い人に知られ、レイモンドさんもポケモンファンだけでなく若い人からの認知度が高いですが、お二人にとって『ポケモン』の出会いは人生の転機になっているのでしょうか。

【山寺】『おはスタ』の影響は大きかったと思います。僕とレイモンドのチップスやゲーム、おもちゃが出るなんて声優業1本だけでは経験できないことで、子どもたちからの愛称“やまちゃん”から“山寺宏一”を知っていただけましたし、大変光栄なことです。その流れで、劇場版1作目では本業の仕事もすることができたので、改めて考えると感慨深い。さらに言うと1作目があっての今作が蘇った。僕らも『おはスタ』での共演があって、先日の『おはスタ』で再び出演ができた。ポケモンがなければ番組もないわけで、ポケモンは僕らの存在に深く関わっていると感じます。

【レイモンド】 振付師だけの仕事だけでは見ることができなかった世界を見せていただきました。やまちゃんに関して言えば劇場版1作目は、さらに世界へ名前を広めた作品になったと思います。先ほども説明した通り、ポケモンは世界中で人気なコンテンツで、熱心なファンは原点となった日本版を観る。ミュウの声は各国で違う人が担当している場合もありますが、皆、オリジナルのミュウの声が気になるわけです。

 映画ではオリジナルのポケモンとコピーのポケモンが対決しましたが、どちらかが優れているかどうかは別にして、オリジナルは唯一無二な存在。そんな、やまちゃんのミュウの声は、世界中で唯一無二な存在になっているわけで、ミュウ=やまちゃん。もちろん、ポケモン映画以外でやまちゃんの声は認知されていますが、世界中の方は改めて“山寺宏一”の名前を胸に刻んだはずだと思います。

(取材・文/櫻井偉明)

(c)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku(c)Pokemon(c)2019 ピカチュウプロジェクト

関連写真

  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』に出演している(左から)山寺宏一、レイモンド・ジョンソン (C)ORICON NewS inc.
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • ロケット団が登場する映画『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』のメインビジュアル
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット
  • 『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』の場面カット

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