「パンケーキ食べたい パンケーキ食べたい パンケーキ食べたい」。きゃりーぱみゅぱみゅの「原宿いやほい」に乗せて、1度聞いたらクセになるフレーズと踊りを披露しているのは、ピン芸人の夢屋まさる(20)。ブルゾンちえみ、日本エレキテル連合、おかずクラブといったブレイク芸人の登竜門となっている元日恒例の日本テレビ系『ぐるナイ おもしろ荘』で、強烈なインパクトを残してから約1ヶ月半。慶應義塾大学経済学部に在学中の現役大学生でもある、時の人の今に迫った。
パンケーキのネタを思いついたのは、昨年の10月。『おもしろ荘』のオーディションに向けて、喫茶店でネタを考えていた時のことだった。「お金もないからコーヒー1杯で6時間くらい粘っていたら、ポスターに『期間限定のパンケーキ』と書いてあって。きゃりーさんの曲を聞きながら『あーお腹すいたな。パンケーキ食べたいなー。パンケーキ食べたい…』っていうリズムが生まれました。ダンスが苦手で、運動神経が悪いので、最初は振り付けなしだったのですが、やっぱりあった方がいいかなと考えて、簡単なものにしました」。目論見通り、あっという間に誰もがまねできるネタとして愛されるようになった。
「これだったら誰でもできるかなと思ってやってみたのですが、『ぐるナイ』でご一緒している岡村(隆史)さんからは『パクったやろ』って言われているんです(苦笑)。というのも、TikTok上にもともとある振り付けでして…。最近は、何か僕のダンスみたいになっているので、申し訳ないなという気持ちです」。
まもなく芸歴3年というタイミングで迎えたブレイク。本人にとっても想定外の出来事だったようだ。「本当に、びっくりっていう感じですね。実感がいまだにわいてないです。こうやってお仕事をさせてもらっている時に『なんで、自分はここにいるんだろう』と思うことが多いです。今まで、うちの事務所に入って、地上波に出た本数が5本だったのですが、それを1月の時点で倍くらいに上回りました(笑)。ただ、まだ2ヶ月しか経っていないので、お金は入ってきていなくて、今が一番苦しい時期なんです」。
所属事務所は、ダンディ坂野、スギちゃん、髭男爵といったインパクトのある“ギャグ”を持っている芸人たちがそろっているサンミュージック。自身の芸人としての立ち位置も、サンミュージックに入ったことで変わっていったという。「けっこうブラック系のネタが好きで、今でいうと金属バットさんのようなタイプのネタを最初はやりたかったんです。事務所の色に染まったんでしょうね。今はこんなネタだから、尖ったものをやろうという気持ちはまったくないです(笑)。そういうものを作りやすい空気が流れているのかな。『パンケーキ食べたい』も、一発屋さんのギャグっぽいですか? 最近、サンミュージックから、ピンで一発屋になった芸人さんっていなくて、スギちゃんさん以降、出ていないと思うんです。まさか、自分がその系譜に並ばせてもらうことになんて、事務所に入った頃は考えもしなかったですね」。
今回、夢屋は映画『女王陛下のお気に入り』のPR役に抜てき。18世紀初頭、ルイ14世が統治するフランスと交戦中のイングランドが舞台。揺れる国家と女王のアンを、幼なじみで女官長のレディ・サラが操っていた。そこに、サラの従妹で上流階級から没落したアビゲイルが召使として働くことになる。サラが戦争終結派と続行派の権力争いに没頭する中、アビゲイルは生き残りへの野望が芽生え、女王の“お気に入り”の座をつかんでいくという作品となっている。
そんな同作と自身のネタには“毒”という共通点があるというが「毒だけだと、みんなが拒絶反応を示すから、オブラートに包まないといけないですよね」とニヤリ。作品の魅力を紹介する際には、次から次へと言葉が出てきて、その表現力には映画の担当者も「ここまで的確に映画のことを語ってくれて、本当にありがたいです」と舌を巻くほどで、クレバーな一面ものぞかせていた夢屋だったが、その秘密は事務所の先輩との交流にあった。「メイプル超合金さんと仲が良くて、カズレーザーさんとは、よくクイズ飲みをしています。3時間くらい、ずっとお互いに出題しあうという(笑)。目標としては、打倒カズレーザーさんですね」。
学生と芸人という二足のわらじを履いた状態での活動には「忙しくなる前に、免許取っておいて良かったなと思います(笑)。今は、時間があったらスノーボードをやりたい。あっ、めっちゃ普通のこと言っていますけど」とハタチらしい一面もチラリ。ふとした瞬間に、いろいろな表情を見せる夢屋だが、次なる展開もしっかりと見据えている。「今、新ネタを作っているんですけど、事務所から『まだ、パンケーキ食べたいが定着してないから』っていうことで、今は温めているんです(笑)。6月から7月くらいにお披露目したいなと思っていて、次もリズムネタだと思います。今後は、もともとやっていたコントにも挑戦していきたいです」。今年は“夢屋まさる”という名前を見かける機会が多くなりそうだ。
パンケーキのネタを思いついたのは、昨年の10月。『おもしろ荘』のオーディションに向けて、喫茶店でネタを考えていた時のことだった。「お金もないからコーヒー1杯で6時間くらい粘っていたら、ポスターに『期間限定のパンケーキ』と書いてあって。きゃりーさんの曲を聞きながら『あーお腹すいたな。パンケーキ食べたいなー。パンケーキ食べたい…』っていうリズムが生まれました。ダンスが苦手で、運動神経が悪いので、最初は振り付けなしだったのですが、やっぱりあった方がいいかなと考えて、簡単なものにしました」。目論見通り、あっという間に誰もがまねできるネタとして愛されるようになった。
「これだったら誰でもできるかなと思ってやってみたのですが、『ぐるナイ』でご一緒している岡村(隆史)さんからは『パクったやろ』って言われているんです(苦笑)。というのも、TikTok上にもともとある振り付けでして…。最近は、何か僕のダンスみたいになっているので、申し訳ないなという気持ちです」。
まもなく芸歴3年というタイミングで迎えたブレイク。本人にとっても想定外の出来事だったようだ。「本当に、びっくりっていう感じですね。実感がいまだにわいてないです。こうやってお仕事をさせてもらっている時に『なんで、自分はここにいるんだろう』と思うことが多いです。今まで、うちの事務所に入って、地上波に出た本数が5本だったのですが、それを1月の時点で倍くらいに上回りました(笑)。ただ、まだ2ヶ月しか経っていないので、お金は入ってきていなくて、今が一番苦しい時期なんです」。
所属事務所は、ダンディ坂野、スギちゃん、髭男爵といったインパクトのある“ギャグ”を持っている芸人たちがそろっているサンミュージック。自身の芸人としての立ち位置も、サンミュージックに入ったことで変わっていったという。「けっこうブラック系のネタが好きで、今でいうと金属バットさんのようなタイプのネタを最初はやりたかったんです。事務所の色に染まったんでしょうね。今はこんなネタだから、尖ったものをやろうという気持ちはまったくないです(笑)。そういうものを作りやすい空気が流れているのかな。『パンケーキ食べたい』も、一発屋さんのギャグっぽいですか? 最近、サンミュージックから、ピンで一発屋になった芸人さんっていなくて、スギちゃんさん以降、出ていないと思うんです。まさか、自分がその系譜に並ばせてもらうことになんて、事務所に入った頃は考えもしなかったですね」。
今回、夢屋は映画『女王陛下のお気に入り』のPR役に抜てき。18世紀初頭、ルイ14世が統治するフランスと交戦中のイングランドが舞台。揺れる国家と女王のアンを、幼なじみで女官長のレディ・サラが操っていた。そこに、サラの従妹で上流階級から没落したアビゲイルが召使として働くことになる。サラが戦争終結派と続行派の権力争いに没頭する中、アビゲイルは生き残りへの野望が芽生え、女王の“お気に入り”の座をつかんでいくという作品となっている。
そんな同作と自身のネタには“毒”という共通点があるというが「毒だけだと、みんなが拒絶反応を示すから、オブラートに包まないといけないですよね」とニヤリ。作品の魅力を紹介する際には、次から次へと言葉が出てきて、その表現力には映画の担当者も「ここまで的確に映画のことを語ってくれて、本当にありがたいです」と舌を巻くほどで、クレバーな一面ものぞかせていた夢屋だったが、その秘密は事務所の先輩との交流にあった。「メイプル超合金さんと仲が良くて、カズレーザーさんとは、よくクイズ飲みをしています。3時間くらい、ずっとお互いに出題しあうという(笑)。目標としては、打倒カズレーザーさんですね」。
学生と芸人という二足のわらじを履いた状態での活動には「忙しくなる前に、免許取っておいて良かったなと思います(笑)。今は、時間があったらスノーボードをやりたい。あっ、めっちゃ普通のこと言っていますけど」とハタチらしい一面もチラリ。ふとした瞬間に、いろいろな表情を見せる夢屋だが、次なる展開もしっかりと見据えている。「今、新ネタを作っているんですけど、事務所から『まだ、パンケーキ食べたいが定着してないから』っていうことで、今は温めているんです(笑)。6月から7月くらいにお披露目したいなと思っていて、次もリズムネタだと思います。今後は、もともとやっていたコントにも挑戦していきたいです」。今年は“夢屋まさる”という名前を見かける機会が多くなりそうだ。
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2019/02/19