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ELLEGARDEN復活公演チケを不正転売した男が舞台『A3!』でも違法行為発覚、再逮捕 一年間で利益2700万円

 兵庫県警は1月30日、今月1月10日に高額転売目的でELLEGARDENのコンサートチケットを不正に入手した詐欺の疑いで逮捕した男性(30歳)を再逮捕したことを発表した。前回の逮捕後、捜査を進める過程で、人気アプリゲーム『A3!』を舞台化した公演『MANKAI STAGE『A3!』〜SPRING & SUMMER 2018〜』のチケットを不正転売した事実を確認。チケット抽選からチケット入手に至る過程において、同公演側がシステムを使用していたイープラスに、ログ調査に協力してもらい、再逮捕に至った。

■215人分の不正アカウントを使い、チケットを入手し高額転売

 兵庫県警によると、この男性は、ネルケプラニングが運営する、同公演の「公式メルマガ最速先行(抽選)」を通じて、215人分の架空人名義の会員登録を行い、チケット抽選に応募し、チケットを入手。二次流通サービス「チケットストリート」を通じて、高額転売し、利益を得ていた。

 兵庫県警では転売目的でチケットを入手したことによる「詐欺罪」のほか、今回は、アカウント情報(会員ID情報)を不正に作った行為に対して、「私電磁的記録不正作出・同供用罪」を適用し、立件。2つの罪で再逮捕した。

 なお、不正に入手されたチケットは、『MANKAI STAGE『A3!』〜SPRING & SUMMER 2018〜』2018年11月4日、天王洲 銀河劇場 大千秋楽公演。兵庫県警が確認できた範囲では、1枚7800円のチケットを2枚入手し、「チケットストリート」を通じて、計5万5600円で転売。容疑者はすでに、当初より公演に行くつもりはなく、転売目的で入手したことを認めているという。なお、裏付け捜査中ではあるものの、この男は不正転売によって、平成30年の1年間に約2700万円の収入を得ていることも捜査段階では判明しているという。

■チケット入手のための架空のアカウント入手にもメス、BOT対策も一歩前進

 本件については、アカウント情報を不正に作成・使用した行為に対しても「私電磁的記録不正作出・同供用罪」が適用された点で、警察のチケット不正転売対策への強い意気込みが感じられるといえる。実際、「私電磁的記録不正作出・同供用罪」の罪名でのチケット転売に関連した立件・逮捕は兵庫県警でも初めてのケースになるという。

 このような立件が可能になれば、今後、BOTなどのツールを利用してアカウントを大量に作成して抽選に応募するという、これまで転売ヤーが行ってきた行為が困難になるため、チケットの適正な流通が一層進むものと思われる。

 これについて、チケット高額転売問題に詳しい、Field-R法律事務所の東條岳弁護士は「私電磁的記録不正作出罪は、人の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理のために使われる権利・義務または事実証明に関する電磁的記録を不正に作った場合に成立する罪です。こうして説明するとわかりにくいですが、文書偽造に関する罪を電子情報に対応させたもの、と考えておけばよいでしょう」と解説。

 さらに、「転売目的を隠してチケットの購入申込みをする行為が詐欺に当たるとされたケースはこれまでにもありましたが、このような転売目的のチケット入手のために大量の架空人名義のアカウントを作成する行為が私電磁的記録不正作出罪に問われたケースは珍しい」と、本件のポイントを指摘し、「犯罪が成立するということになれば、BOTなどのツールを使った大量のアカウント作成による転売目的の大量申し込みに一定の歯止めがかかるのではないか」と述べている。

「2018年7月12日にも、虚偽の氏名や生年月日などの情報でリクルートIDを不正に取得したとして男が逮捕されたとの報道がありますが、本件も同様の考え方に基づくものと考えられます」(東條氏)

 不正転売に関しては昨年12月8日の参議院本会議において、音楽コンサートやスポーツイベントのチケットの高額転売を規制する「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」が全会一致で可決成立。現在は6月の施行に向けて、具体的な運用ルールのとりまとめが進められている。

 社会問題化している不正な高額転売については、この「チケット不正転売禁止法」だけでなく、「詐欺罪」も適用されるほか、今回、「私電磁的記録不正作出・同供用罪」が適用されることで、世界規模で問題視されているBOTを使ったアカウントの大量取得による買い占めに対しても捜査のメスが入ったことになる。スポーツイベントや音楽コンサート、舞台公演など、エンタテインメントファンの楽しみを奪う悪質な行為に対しての取締まりはますます厳しくなっている。



提供元:CONFIDENCE

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