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【西郷どん】瑛太、大久保と西郷は「月と太陽」 鈴木亮平への思いも語る

 「大久保利通と西郷隆盛は月と太陽のような関係だった」と、俳優の瑛太(35)は言う。NHK・大河ドラマ『西郷どん』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)で、鈴木亮平(35)演じる主人公・西郷隆盛(吉之助)の盟友にして、最後の敵となる大久保利通(一蔵/正助)役を全うした。

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 「大久保は年上の西郷の背中を子どもの頃からずっと追いかけていた。どんな人にも愛される西郷がうらやましく、嫉妬心もあったと思う。そういう気持ちも含めて、西郷のことが好きで、最期まで大久保と西郷は心ではつながっていた。そこが最終回に向けての見どころではないかと思います」。

 何かと対照的な西郷と大久保だが、2人の個性がなければ明治維新は起こらなかった、とも言われる。2人が同じ方角を向いている時もあれば、180度離れる時もあるが、太陽と月のように切っても切れない関係だった。タイトルは「西郷どん」だが、一年かけて紡いできたのは、西郷と大久保、2人の物語だった。

 ともに下級藩士の家に生まれた西郷と大久保は、近所のつながりを大事にし、年長者が年少者を育てる薩摩特有の「郷中教育」文化の中で育ち、お互いに強く結びつきながら成長。しかし、青年期の大久保は、「不遇」の一言だった。「お由羅騒動」により父が免職、島流しの処分を受け、自身も免職謹慎を申し付けられ、一家は困窮(それを支えたのが西郷だった)。『西郷どん』では、(後に西郷の妻となる)糸に失恋したエピソードまで盛り込まれた。

 藩主になった島津斉彬に送った藩政に関する意見書が認められ、斉彬に直接仕える「庭方役」に抜てきされた西郷に対し、大久保は斉彬の死後に実権を握った島津久光に戦略的に近づき、徐々に信頼と地位を得ていく。熱い思いで人の心を動かしていく西郷とは対照的な大久保は報われないことばかりで、演じる身としてもつらかったという。

 「大久保が何をやっても、何を言っても、うまく物事が運ばない。種をまいても芽が出ない、花が咲かない。久光につぶされたり、岩倉具視にかわされたり、中間管理職的な立場で本音を言えない窮屈な状態が、明治編になるまで続いた。『いつかみてろよ』という思いをバネに、力をためていくしかなかった。演じる僕自身にも負荷がかかっていて、大久保のように胃が痛くなりました(苦笑)」。

 薩英戦争などで中心となって働いたのも、西郷が赦免されるよう尽力したのも、大久保。なのに、藩の実力者として活躍し、倒幕、維新を成し遂げ、明治政府の中心人物となっても、西郷という太陽の明るさにかなわなかった大久保は、昼間の月のようだった。

 「なかなか手応えを感じられなくて。それが、明治編に入って一気に解放されたんです。溜まっていた毒があふれ出た、人間くささ。岩倉具視使節団として渡米し、当時の日本には何が必要かを痛感した大久保が、西郷と決別してまで貫こうとしたことが、僕の中でストンと腑に落ちました。自分の正しさへの自信からこその決断力と残酷性を持って突き進んだ大久保。互いに相手を自身にとって大切な、必要不可欠な存在だと思いながら、政治的方向性の違いで決別していくというのは、とても興味深かったです」。

 大久保と西郷は李氏朝鮮をめぐって意見が対立。政府を離れた西郷は、鹿児島に戻ってしまう。その後、新政府に不平を持つ士族による反乱が各地で続発。大久保は反乱を徹底的に鎮圧したが、もっとも恐れていたことが起きる。2日に放送された第45回「西郷立つ」で、西郷が新政府に対して挙兵するという最悪の事態に、誰よりも取り乱していたのは、大久保だった。

 8月下旬、明治編のタイトルバックとポスター撮影のため、鹿児島を訪れた際、瑛太は地元のドライバーに「鹿児島で、大久保って嫌われているんですか?」と、聞いてみたという。そのドライバーは「どっちでもない」派だったようで、「西郷も大久保も過激だったんだよねぇ」と、話したそう。「そういう人もいるんだ、と知ってちょっと安心しました(笑)」と、瑛太。人望の厚かった西郷を自刃に追い込んだことで、地元の反感を買っていたと言われる大久保だが、西南戦争後、疲弊した鹿児島に食料や衣類を送り、税金を免除していたことなどは、あまり知られていない。夜空から照らしていても、街灯が明るかったり、家の中にいたら、月の光には気づかないものだ。

 そんな大久保と西郷の月と太陽のような関係性は、瑛太と鈴木のイメージにも重なる。

 「約1年2ヶ月、亮平くんとともに撮影してきて、もちろん亮平くんの方が出番もせりふも圧倒的に多かったんですが、意気投合したり、ぶつかったり、士気を高め合ったり、いろんなことを分かち合いながらやってきました。亮平くんに影響されて、自分も体を鍛えちゃったことも(笑)。亮平くんはすごくコミュニケーション能力が高くて、みんなを明るく照らす太陽みたい。いろんな武器持っていて、いいなぁ、とうらやましく思うこともありましたし、人として、すごく好きです」。

 2008年の大河ドラマ『篤姫』には、小松帯刀役で出演していた瑛太。2作目の大河ドラマ『西郷どん』は、「終わってしまうと意外とあっという間。不思議な感覚です。正直、撮影中は自分の中で100点を目指すところ、80点以上はつけられないかと苦しい日々が続きましたが、振り返ってみると、大久保もいいシーンがあって、一生懸命やってきてよかったと思います」と、話していた。



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