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ドラマ『Aではない君と』佐藤浩市&天海祐希、作る覚悟と見る覚悟

 テレビ東京系で21日に放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(後9:00〜11:18)は、「少年犯罪」をテーマに、そこに内包される「加害者と被害者双方の苦しみ」「贖罪のあり方」、そして「普遍的な親子の愛」を描いた作品だ。加害者の父親・吉永圭一役で主演する佐藤浩市、吉永を支える弁護士・神崎京子役で共演する天海祐希に作品の見どころを聞いた。

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 原作は、第37回吉川英治文学新人賞を受賞した薬丸岳氏の同名小説。薬丸氏といえば、今年5月に公開された映画『友罪』(瀬々敬久監督)の原作など、「少年犯罪」をテーマに扱った作品を多く世に生み出してきた。佐藤は『友罪』にも出演し「加害者の家族」を演じている。

 ドラマ『Aではない君と』で、佐藤が演じた吉永は、穂村建設企画部の部長で、部下にも信頼され、新プロジェクトである美術館建設の責任者としてこれから辣腕を振るおうという時に、離婚して別居していた一人息子の翼が死体遺棄事件を起こしてしまう。誰もが陥る可能性がある事件と真摯に向き合い、息子の心と対していく中で、徐々に父親としての自覚を取り戻し、真相に立ち向かってゆく加害者の父親を熱演した。

 天海が演じた神崎は、翼の事件を担当する2番目の弁護士。前任者がギブアップし、その後を継いだ。吉永とは時にぶつかることもあったが、最大の理解者であり続けた。取り調べに無言をつらぬく翼に根気強く接するが、突破口を見いだせず、悩んだ末に肉親が「付添人」となり、弁護士と同等の役割を果たすアイデアを吉永に提案する。

――間もなく放送を迎える今の心境は?

【佐藤】ドラマを見ていただける、それだけでありがたいことだな、と思います。ただ、このドラマに関して言うと、描かれている内容とどう向き合うか、多少の覚悟が求められるんじゃないでしょうか。映画の場合は、お金を払った時点でそれなりの覚悟を持ち、劇場の扉を開け、席に座って作品を見ていると思うんです。テレビドラマでそんな覚悟を求められたくない、と思われる方もたくさんいると思うけど、いい意味でも悪い意味でも、作品を見るというのは、覚悟がいることなんだって、感じていただけたらうれしいかな。

【天海】日々、どこかで子どもたちが、同じようなことで悩んだり苦しんだりしているのかもしれません。それに気づかなかったり、気づかないふりをしていたり。加害者側でも、被害者側でもない、第三者の人たちにも何かを感じていただけたらいいな、って思います。こういう作品ですよ、ここが見どころですよ、とひと言でまとめられない、それがこの作品が持っている力だと思っていて、とにかく見ていただきたい、と願うばかりです。

――難しい題材を扱った作品の現場はどうでしたか?

【佐藤】さきほど、見る側にも覚悟が必要と言いましたが、ということは、作る側にはそれ以上の覚悟が必要でした。プロデューサーや監督たちには、僕ら出演者に対しても、視聴者に対しても裏切らない作品を作るという覚悟がものすごくあったと思います。テーマがテーマだけに、ちょっとしたことが命取りになることを、皆、覚悟していたと思います。

【天海】一つひとつのシーンやせりふの解釈について、監督も浩市先輩もみんなで意見を出し合って、偏った表現にならないように、伝えたいことがどうしたら、真っ直ぐ伝えられるか、いろんなお話し合いをしましたね。

【佐藤】しかも、明確なゴールがある話でもない。ただ、事件が起きてからの過程を丁寧になぞることによって、視聴者の皆さんそれぞれに何か感じてもらいたい、考えてもらいたい、という思いで、慎重に、でも大胆に頑張りました。

――印象に残っているシーンはありますか?

【佐藤】吉永と翼がチャーハンを食べるシーンがあるんです。この時は、言葉はなくても、親子の気持ちが通じている感じを見ていただけると思いますし、世代を超えて共感していただけるシーンになったんじゃないかな、と思います。ぜひ、そこを見ていただきたいですね。

【天海】チャーハンのシーンで私は号泣しました。そのシーンを見た後に、ふっと思い出したのが、山崎努さんと浩市先輩が演じたもう一つの親子のシーン。こっちもことばじゃないんですよね。吉永は翼の父親であると同時に、山崎さん演じる克彦の息子でもあって、吉永と父親の間でもいろいろあったかもしれないけど、父親だから息子の気持ちを察して何もいわない、そんな親子の愛が垣間見えるシーンだったなぁと後からじんわり感動しました。なので、山崎さんが登場するシーンもお見逃しなく。(※山崎努の崎は正しくは立つ崎)

 同ドラマにはほかに、吉永の息子・青葉翼役に新人の杉田雷麟(らいる)。吉永の元妻・青葉純子役に戸田菜穂。吉永の恋人であり部下・野依美咲役に市川実日子。吉永家族を追う週刊誌記者・中尾俊樹役に山本耕史。吉永が最初に頼る弁護士・長戸光孝役に八嶋智人。吉永の息子が働く居酒屋の店主・井川役に寺島進。家庭裁判所調査官・瀬戸調査官役に安田顕。被害者少年の父であり弁護士・藤井智康役に仲村トオルらが出演する。

 プロデューサーと監督は、ドラマ『アンナチュラル』(TBS)などでの活躍が記憶に新しい新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督のコンビが務める。

関連写真

  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』主演の佐藤浩市と共演の天海祐希 (C)ORICON NewS inc.
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』主演の佐藤浩市 (C)ORICON NewS inc.
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』天海祐希 (C)ORICON NewS inc.
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京
  • 9月21日放送、テレビ東京系で放送されるテレビ東京開局55周年特別企画ドラマスペシャル『Aではない君と』(C)テレビ東京

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