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『西郷どん』砂像アート展示中 制作者・茶圓勝彦さんに聞く

 東京・渋谷のNHK放送センターに併設されている、「NHKスタジオパーク」では現在、『大河ドラマ「西郷どん」の世界展』が開催されている(7月12日まで※休館日は除く)。ドラマの中に出てくる「西郷家と大久保家の間にある木」を再現したフォトスポットや、小道具や衣装の展示などの中で、ひときわ目を引くのは、鈴木亮平演じる西郷吉之助が桜島を背景にジャンプしているメインビジュアルを模した「砂像アート」。まるで作品から飛び出すような迫力があり、水で固めた砂だけででているなんて、驚きの出来栄えだ。

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 温泉好きで知られる西郷隆盛のお気に入りだったと伝わる吹上温泉(旧伊作温泉、鹿児島県日置市)からも近い、吹上浜から砂8トンを運んで制作された。手掛けたのは、「鳥取砂丘砂の美術館」の総合プロデューサー、茶圓勝彦(ちゃえん・かつひこ)さん。WSSA(World Sand Sculpting Academy)主催の砂像世界選手権で優勝したこともあり、世界各国で活動している砂像彫刻界の第一人者だ。

 南さつま市の出身の茶圓さんは「西郷隆盛は地元の英雄。その西郷さんが大河ドラマの主人公になって、砂像彫刻家として関わる機会をいただいて、鹿児島の人間としては心地良いというか、光栄ですし、うれしい」と、今回、自ら制作にあたった。

  鹿児島県の西に位置し、東シナ海に面する吹上浜は、いちき串木野市、日置市、南さつま市の3市にかけて南北約47キロもある、国内で一番長い砂浜。日本3大砂丘の一つに数えられる砂浜を生かして、南さつま市では1987年から毎年5月に、芸術家や市民が作った砂像を披露する「吹上浜砂の祭典」を開催しており、いまや毎年10万人超の人出でにぎわう一大イベントとなっている。

 近年、砂像愛好者やプロの砂像彫刻家が増え、砂像の展示やイベントが国内外で数多く開催されるようになったのだが、「吹上浜砂の祭典」はまさにそのハシリ。「西郷さんの力なくして明治維新は成し遂げられなかったように、吹上浜砂の祭典なくして、日本の砂像人気が全国に広がることはなかった。そんな風に思ってしまいますね」と語る茶圓さんこそ、砂像人気の立役者だろう。

 今回の「西郷どん」砂像のポイントは、「浮遊感の表現。西郷どんが飛び上がっている感じを出そうと思いました。砂像を浮かせることはできません(土台ごとピアノ線などで吊り下げて物理的に宙に浮かすことはできるかもしれないが…)。でも、砂だからこそできる表現、背景やパースペクティブ(遠近感)を工夫して像が浮かんでいるように見せることはできる。立体感や迫力、勢いみたいなものもどうしたら出せるか、試行錯誤するのも楽しいです」。

 砂像のどんなところに魅力を感じているのか。「原点は“砂遊び”。子どもの頃に砂場や砂浜で遊んだ経験は誰にでもあると思います。誰でも気軽に楽しめて夢中になれる。ものすごく身近な素材であることが、幅広く愛される要因だと思います。加えて、制作中から完成後も常に崩れる危険が付きまとうあやうさ。崩れやすく、その姿を永遠に維持することができない儚さが、感動と驚きを与えてくれるんだと思います」。

 「西郷どん」砂像の展示は7月12日まで(開館時間 前10:00〜後6:00※最終入場 後5:30※休館日あり)。

■プロフィール
茶圓勝彦(ちゃえん・かつひこ)
砂像彫刻家・鳥取砂丘 砂の美術館のプロデューサー。
鹿児島県南さつま市出身。武蔵野美術大学卒業。
WSSA 主催砂像世界選手権シンガポール大会にて優勝。その他、各種砂像選手権大会に参加し入賞。イタリア・トリノオリンピックコマーシャル砂像制作。2009 年『ニューズウィーク日本版』の「世界が尊敬する100 人の日本人」に選ばれる。15年『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』映画公開記念、世界初ルーカスフィルム公認、ウォルト・ディズニーがデザイン監修の砂像を制作。



関連写真

  • NHKスタジオパークで開催中の『大河ドラマ「西郷どん」の世界展』に展示されている「西郷どん」砂像を制作した茶圓勝彦さん (C)ORICON NewS inc.
  • NHKスタジオパークで開催中の『大河ドラマ「西郷どん」の世界展』に展示されている「西郷どん」砂像 (C)NHK
  • 茶圓さんが参考にした大河ドラマ『西郷どん』のビジュアル (C)ORICON NewS inc.
  • NHKスタジオパークで『大河ドラマ「西郷どん」の世界展』開催中(7月12日まで) (C)ORICON NewS inc.
  • NHKスタジオパークで『大河ドラマ「西郷どん」の世界展』開催中(7月12日まで) (C)ORICON NewS inc.

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