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九州・KBCなぜ強い? 年間平均視聴率10年連続3冠以上の理由を探る

 東京を中心に日本テレビ系列が視聴率戦争を勝ち抜いている中、九州・福岡では様相が異なる。テレビ朝日系列局のKBC九州朝日放送が絶好調。2017年の年間平均視聴率で全日(午前6時〜深夜0時)、プライム2(午後11時〜深夜1時)、ノンプライム(午前6時〜午後7時、午後11時〜深夜0時)の3区分でトップに輝き、10年連続で3冠以上という偉業を達成している。なぜKBCは支持されているのか、その理由を探るため、同局の社長室長兼経営企画部の大迫順平部長、テレビ業界に飛び込んで1年が経ち、フレッシュながらも自身の仕事内容を少しずつ理解してきた2年目の社員を代表して、アナウンス部の岡田理沙アナウンサー、営業部の緒方鉄平さん、報道部の石田大我さんの4人に座談会形式で話を聞いた。(部署名は2018年3月現在)

 まずは2年目社員の3人に、それぞれの大まかな仕事内容とそこでの発見について話してもらった。岡田アナは同局の朝の人気情報番組『アサデス。KBC』(月〜金 午前6:00〜8:00)でのニュースコーナー、ロケ取材、KBCラジオでのリポーター、パーソナリティーなどを担当。さまざまな経験をする中で、入社前に描いていた理想像と大きな変化があったという。「アナウンサースクールに通っていた頃は、滑舌がいい、声のベースがしっかりしている、とりあえず話がうまいという3つが求められるんじゃないかなと思っていましたが、実際にお仕事をやらせていただくと、技術はもちろん必要ですが、何か伝えたいこと、熱意がある人が求められるのだなと感じました」。

 日々起きている事件や事故などの現場に赴き、取材を行っている石田さんは「仕事をする前までは記者の方が何をやっているかよくわかっていなくて、ただ忙しいというイメージがありました。実際に記者として働いてみると、確かに忙しいんですけど、ただ日々のことをこなしていればいいというのではなくて、起きていることに対して、自分で疑問点や社会性を発見して、それをデスクに話して取材をさせてもらうということの大切さに気付きました。最近やっと『こういうことを取材したいです』と言えるようになりました」と言葉に力を込める。

 営業として、番組の作り手と代理店やクライアントの間に入ってさまざまな調整を行う緒方さんは「テレビ局の仕事はすごく華やかで業界用語が飛び交うようなイメージがあったんですけど、営業は番組を武器に代理店さんやクライアントさんにいろいろな提案をする立場なので、表向きは地味に見えるかもしれないですね。番組を作っているみなさんの気持ちを理解しながら、どこまでクライアントさんの意見を反映させられるのかというバランスは日々考えています。営業をやらせてもらっていて、改めて『アサデス』の強さを感じることは多いです」とKBCへの支持の厚さを口にする。

 取材現場や方法でもKBCの強みを感じる瞬間があるといい、石田さんが「キャンペーンをやっている現場で取材をしていると『アサデスを見て来ました』と言ってくださる方が本当に多くて、地域に根づいているなということをひしひしと感じますね」と語ると、岡田アナも「『アサデス』の水曜日ロケが大変で、だいたい昼くらいまでにネタが決まって、限られた時間の中で取材・編集して、次の日の朝に出すというハードスケジュールなんです。ゆっくり作るというやり方もあるのになと思って、プロデューサーさんに聞いたら『多少、作りが甘くなったとしても最新のできたてものを届けるのがウチだから』とおっしゃっていて、どこよりも速く正確な情報を出すことができることへのこだわりとすごさを学びました」とかみしめるように語った。

 3人のコメントを受けて、去年まで『アサデス。KBC』のプロデューサーを務めていた大迫氏が自身の見解を示した。「視聴率好調の理由の一つに、視聴者からKBCに対する期待感というか、『KBCって面白いよね』というイメージを持ってもらっている気がします。そういった印象を持っていただいている背景の一つに、KBCの番組作りの伝統というか、作り手(制作サイド)と売り手(営業サイド)がお互いのことを考える土壌のようなものがあります。ローカル局の場合、『視聴率よりも売上だ』という考え方に傾くこともあるのですが、KBCは『この番組を育てるために』と営業サイドも理解してくれる部分があります。制約の少なさが伸び伸びとした番組作りにつながり、面白い企画が生まれ、結果、視聴者の期待に応える番組となっているのかもしれません。そんな福岡県民の皆さんのKBCへの信頼が自然とテレビのリモコンボタンをKBCの1chにしていただいているのかなと思っています」。

 今年が創立65周年にあたることから、今後の展望についても聞いた。「今年度からスタートした中期経営計画では『地域とともにあるナンバーワンメディア』を掲げ、その実現に向けて、この5年間、失敗を恐れず、変化を恐れず、全社一丸となってチャレンジしていきます。とりわけ計画の中で最も重視するのは『地域との共創』『コンテンツの強化』です。福岡・九州の活気なくしてKBCの未来はありません。地域の訴えに耳を傾け、地域にどんどん入り込んでいきます。KBCのテレビやラジオ、イベント、ネットなどをフル稼働して、全社一丸となって地域の防災や観光はもちろん、特産物や企業のPRなど積極的に支援していきます。福岡に本社を構えるKBCとしては、地元の皆様から信頼される局になること、地域とともにあることが第一と考えています」。



関連写真

  • KBC九州朝日放送(左から)報道部の石田大我さんアナウンス部の岡田理沙アナウンサー、営業部の緒方鉄平さん(部署名は2018年3月現在) (C)ORICON NewS inc.
  • KBC九州朝日放送の岡田理沙アナウンサー (C)ORICON NewS inc.

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