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オーファンワークス実行委員会、第2回実証成果と課題を報告

 権利者9団体で構成されるオーファンワークス実証事業実行委員会は3月9日、第2回目となる「著作権者が不明な著作物を適法に利用するための実証事業」(本年3月末にて終了)の成果と今後の裁定制度の改善点などを議論するシンポジウムを開催した。

 開会にあたり、実行委員長の三田誠広氏(小説家/日本文藝家協会副理事長)は、「著作権の延長議論のなかで一番話題になるのがオーファン問題。利用者にとって不便な状況をなんとかしないといけない。まだ実証実験段階ではありますが、課題も明確になってきており、著作権者と利用者の双方にとって良い方向に向かっていくと確信しています」とあいさつ。続いて、実行委員会 幹事の瀬尾太一氏(日本写真著作権協会 常務理事)から、著作権者不明等の場合の裁定制度の利用円滑化に向けた実証事業成果報告が行われた。

 同報告では、第1回の結果から第2回へ至る流れが説明されたあと、著作物利用者からの問い合わせ状況や、実際に処理を行った出版社や個人などの具体的な事例を挙げながら、その処理状況と事業の成果について語られ、今後のオーファンワークス問題解消に向けての重要な3点として<(1)大量処理への対応 (2)事務的手続きの円滑化 (3)対応可能な範囲の拡張>とまとめた。そして、今後のオーファンワークス問題解消に向けて、著作権者が不明だった場合に特定の団体が許諾を出すことができる<限定的拡大集中処理>の検討が現実的な対応になるとの見解を示した。

 その後のパネルディスカッションは、三田氏のほか、赤松健氏(漫画家/日本漫画家協会 理事)、小林圭一郎(ベネッセコーポレーション コンプライアンス本部著作権担当部長)、池村聡氏(弁護士/元文化庁著作権課著作権調査官)が登壇。瀬尾氏をコーディネーターに、さまざまな課題への対応が話し合われ、オーファンを無くすための著作権データベースの拡充とそこへ登録することのメリットやインセンティブの仕組みの設定、クレーム処理などのトラブル対処をする保険機構を公的機関として設けることなどが提案された。

 最後に瀬尾氏は、「著作権物の流通をきちんとしなければというのは、各分野が思っているところ。文化庁も、権利を守るところは守りながら、流通をより促進しようとアシストしていく姿勢を見せています。今日上がったような複数の手立てを組み合わせて、新しい制度を構築していくことが有効」と語った。



提供元:CONFIDENCE

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