『第41回日本アカデミー賞』の授賞式が2日、都内で開催され、役所広司（62）が映画『三度目の殺人』（是枝裕和監督）で初の最優秀助演男優賞を受賞した。映画の撮影で肉離れをしたといい、少し足を引きずりながら登壇した役所は「この賞をきっかけにまたしばらく頑張っていこうと思います」と喜びを語った。

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　『三度目の殺人』は、『そして父になる』の福山雅治と是枝裕和監督が再タッグを組んだサスペンス。福山は勝ちにこだわる弁護士を演じ、役所は得体の知れない不気味な容疑者を怪演。同作のほか、『関ヶ原』（原田眞人監督）でも優秀助演男優賞を受賞している。

　役所は「もしかしたらっていう気持ちはありました」と打ち明けつつ、「是枝監督ありがとうございました」と感謝。「『三度目の殺人』では福山さんとの芝居が多くて、狭い空間の中で2人で作り上げた芝居なので福山さんにも感謝したい」と伝え、「肉離れをしたり、年をとってきました。先ほど、薬師丸（ひろ子）さんと『高齢の方に入ってきました』なんて話しましたけれど、この賞をきっかけにまたしばらく頑張っていこうと思います」とスピーチした。

　最優秀助演男優賞の発表前には、「是枝監督のファンで、撮影現場を見てみたい、出てみたいと思っていたからやっとかなった」と念願の出演だったことを明かし、是枝監督も「役所さんが演じているのを見ながら、演出ってなんなんだろうなって考えさせられていたくらい、僕が書いた以上のものを掲示してくるので、見逃さないようにするのが精一杯だった。勉強になりました」と称えていた。

　優秀助演男優賞はそのほか、西田敏行（『ナミヤ雑貨店の奇蹟』）、西村雅彦（『家族はつらいよ2』）、松田龍平（『探偵はBARにいる3』）、村上虹郎『武曲 MUKOKU』が受賞。司会を務めた西田も初の最優秀助演男優賞に期待がかかっていたが、肉離れでも会場に駆けつけた役所を見て、「じゃあ、絶対（役所が最優秀助演を）獲るわ」とぶっちゃけて笑わせていた。