アニメ&ゲーム カテゴリ
ORICON NEWS

『スター・ウォーズ』ファズマみたいな女性キャラ「ほかにいない」から魅力的

 先週末まで5週連続の1位を達成し、冬休みが終了しても快進撃が止まらない『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』。大ヒットを記念して、キャプテン・ファズマ役の女優グウェンドリン・クリスティ(39)のインタビューをお届け。 前作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年)に初登場し、周囲の男たち(カイロ・レンやハックス将軍、ストームトルーパー)よりも背が高くて、出番は少なくても存在感があった。重厚に輝くアーマーに身を包み、ブラスターを携える姿も格好良くてコスプレ人気も高い。

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』より。見た目がとにかく格好良いキャプテン・ファズマ(C)2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』より。見た目がとにかく格好良いキャプテン・ファズマ(C)2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

写真ページを見る

【写真】その他の写真を見る


 演じるグウェンドリンは、英サウスダウンズ生まれ。子ども時代は体操の選手を目指していたが、脊椎を傷めて断念したそう。ドラマ・センター・ロンドンで演技を学び、卒業後、テリー・ギリアム監督の『Dr.パルナサスの鏡』(09年)など、小さな役からコツコツとキャリアを重ねた。ダークファンタジー・シリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』(12年〜)で豪腕の女騎士を演じて注目される。ほかに、『ハンガー・ゲーム』の最終章『ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション』(15年)などにも出演している。

 『ゲーム・オブ・スローンズ』でも女性ながら騎士として大活躍するキャラクターを演じているが、『スター・ウォーズ』のファズマは正反対の“邪悪な”キャラクター。その振り幅が、役者として魅力的だったとクリスティは語る。

 「誰でも『スター・ウォーズ』映画に出たいわ。本当に、是が非でも出たかったの(笑)。でも、私が本当に大喜びしたのは、概念的に新しくて、モダンに感じられるキャラクターを演じられることだったわ。私は『ゲーム・オブ・スローンズ』で、とても重要な道徳的善良さを持つブライエニーを長年演じてきました。その役を演じることはとてもワクワクすることでした。彼女はルックスのせいで、社会からかなり中傷を受けても、純粋さや善良さを失わずにいるキャラクターなの。

 だからこそ正反対の『スター・ウォーズ』のヴィラン(悪役)を演じることは、役者としてとても魅力的だったわ。仕事にはチャレンジが必要だし、そうチャレンジは私自身が常に欲しているものなのよ」。

 しかしながら、女優として顔の露出がないことに抵抗はなかったのだろうか。

 「ずっとマスクをかぶっているキャラクターは『フォースの覚醒』が初めてだったわ(笑)。あの時は、女性がどうすればパワフルに歩けるのか、その歩き方を見つけようとしたの。とても脅威的な存在であるキャプテン・ファズマのイメージをどうやって表現したらいいのか、とても興味深いチャレンジになったわ。なぜなら、ファズマのような女性キャラクターって、ほかにいないでしょう。

 映画やテレビに出てくる女性キャラクターは、たいてい美しい女性でしょう? あまり服を着ていない姿もしょっちゅう目にするわね(笑)。女性がエンターテインメントの中でどのように見られているか、少し限定的だとも思っていた。でもファズマは、私たちが見慣れてきた女性キャラクターとは正反対なの。彼女は頭のてっぺんからつま先まで、メタルの鎧を着ていて、それが逆に多くの人々の想像力や好奇心をすごく刺激するように思えたわ。女性が暴力的な態度を見せるというアイデアも、王道を外れていて興味深かった。

 人間はとても独特で、肌の色も話すことばも違う人たちの集まりなのよ。私たちは映画の中に、自分たちが何らかの形で描かれているところを見たいと思っている。ファズマのようなキャラクターがいることで、女性の観客が投影できるキャラクターの幅を広げることができると思ったし、もっと踏み込んだ影響を与えることもできると思ったの」。

 どんなキャラクターにも名前や人物像などが細かく設定されているのが「スター・ウォーズ」シリーズの特徴でもある。ファズマにも「破壊されたスターキラー基地から生き延びた彼女は、レジスタンスに対して、晴らすべき私的な恨みを抱いている」というバックグラウンドがある。名前の由来については、グウェンドリンが教えてくれた。

 「名前をつけたのはJ.J.エイブラムス(『フォースの覚醒』とエピソード9の監督)よ。彼の大好きなホラー映画の1本、『ファンタズム』(1979年)から来ているんですって。それは、シルバーのミラーボールに鋸歯状のナイフが刺さっているの(笑)。とてもシャープなナイフが、後ろから突き出ている殺人ボール。それが彼のインスピレーションの一部だと知って、私の役作りにもプラスになったわ。このキャラクターが、威嚇的な存在であるだけではなく、彼女にはどこか無敵だと感じさせる必要があると思ったの」。

 『最後のジェダイ』ではフィン(ストームトルーパーの脱走兵)との格闘シーンが見せ場の一つになっている。気になるキャラクターを通して物語を楽しめるのも「スター・ウォーズ」シリーズの醍醐味だ。

関連写真

  • 映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』より。見た目がとにかく格好良いキャプテン・ファズマ(C)2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
  • ストームトルーパーの脱走兵フィンとキャプテン・ファズマ、因縁の対決(C)2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
  • 映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』製作総指揮のJ.J.エイブラムスとキャプテン・ファズマ役の グウェンドリン・クリスティと=2017年12月10日、LA、ワールドプレミアにて(C)2017 Getty Images
  • 映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』キャプテン・ファズマ役の グウェンドリン・クリスティ=2017年12月10日、LA、ワールドプレミアにて(C)2017 Getty Images
  • 映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』キャプテン・ファズマ役の グウェンドリン・クリスティ=2017年7月15日、アナハイム・D23 EXPOにて(C)2017 Getty Images

オリコントピックス

あなたにおすすめの記事

 を検索