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『必殺仕事人』最新作、新春放送決定 義母役の野際陽子さん見納め

 俳優の東山紀之が主演する『必殺仕事人』シリーズの最新作が、来年、新春に放送されることが決定し、10周年を迎えることになった。東山は「今の時代、10年も同じシリーズが続けられたのは奇跡に近いこと。藤田まことさんから引き継がせてもらった大切な作品です。10年前はとにかく1本を撮ることに集中していました。常に『全力投球でやろう!』と取り組んできたものが10周年を迎えられ、何事も一つずつきっちりやってこそ次につながるのだなと感じています」と、感無量な様子だ。

10周年を迎える東山紀之主演スペシャルドラマ『必殺仕事人』2018年、新春放送(C)ABC

10周年を迎える東山紀之主演スペシャルドラマ『必殺仕事人』2018年、新春放送(C)ABC

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 また、今作は、新生・仕事人が始動した2007年から、東山演じる小五郎の義母・こうを演じてきた野際陽子さんが出演する最後の必殺シリーズとなってしまった。婿役の東山、小五郎の妻で娘役の中越典子との3人の軽妙な掛け合いも、見納め。

 東山は「今年、野際さんが亡くなってしまいましたが、そうした先輩方と京都で、しかも時代劇作品でご一緒してきたことが、今の僕を培ってくれています。野際さんと最初にお会いしたのは僕が10代の頃で、ほかの作品でも母親役をやってくださったこともあり、普段から本当の息子のように接してくださいました。今回は、京都には来られないかもしれないという中、体力を振り絞って京都での撮影に参加してくださった。『良くなったらまた食事に行きましょうね』と話したのが最後になってしまいましたが、撮影中は苦しさを微塵も見せず、プロ根性、女優魂を見せてくださいました。そういう姿勢も僕は引き継いでいかなければと思います」と、野際さんを偲んだ。

 今回の物語は、若者への組織的洗脳、恨みを持つ相手に自ら手を下す私刑、無差別に見知らぬ人間を巻き込む自爆攻撃など、必殺シリーズの持ち味でもある時事ネタをふんだんに反映。人の世が抱える闇と、いつの時代も変わらぬ人間の醜さをあぶり出していく。また、東山演じる同心・渡辺小五郎の宿敵も出現する。積年の恨みを、小五郎はどのように晴らすのか?

 仕事人仲間を演じる松岡昌宏和久井映見、2014年に加入した知念侑李、15年に加わった遠藤憲一は引き続き出演。ゲストとして黒木瞳間宮祥太朗奥田瑛二らが出演する。

 奥田が演じるのは、小五郎の宿敵、壬生の幻楼(みぶのげんろう)。人心を巧みに操り、怪しい配下たちを引き連れ潜入した江戸の町で災いをもたらす、必殺シリーズでも稀に見る愚劣な男だ。そんな幻楼の手先の一人、雀蓮(じゃくれん)を間宮が演じる。白狐のような妖艶ぶりで、ドラマ全編で暗躍する。

 黒木は、恵まれない子どもたちに食べ物を与えたり、読み書きを教えたりしている私塾の先生、すずらんを演じる。子どもたちを慈母のような眼差しで見守っているが、実は…。久々の悪役に挑戦し、表と裏で豹変する黒木の演技にも注目だ。

 もう一つ、今作で大きなエピソードとなるのは、知念演じるリュウの失踪。仕事人という裏稼業にいまだ葛藤を抱える心優しきリュウが、突然、行く方知れずになり、松岡演じる兄貴肌の涼次は心配を募らせる。しばらくして、戻ってくるのだが、リュウは過去の記憶を完全に喪失。何かに支配されるように、涼次のみならず、遠藤演じる陣八郎にも襲いかかる。はたして3人の運命は!?

 今作の見どころについて、東山は「僕が演じる小五郎の過去が分かってくる点。そこに、必殺の伝統でもある時事ネタが絡んできます。今は物事に白黒はっきりつけられる時代ではありませんが、時代劇という枠組みの中でならそれができます。知念の淡い恋も見どころかな。小五郎には奥さんがいるので“大人の恋”は描けません…あくまでも僕は、ゲスを斬る方なので(笑)」とコメント。「僕は、どんな仕事でも『常にベストを尽くして今が一番いい』ことを目指しています。今回の作品もこの10年の中で一番いい。必殺シリーズ最高傑作です」と自信たっぷりにアピールしている。

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