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沢村一樹、渡瀬恒彦さん最後の熱演に「鳥肌が立ちました」 『そして誰もいなくなった』第二夜

 テレビ朝日系ドラマスペシャル『そして誰もいなくなった』が25日に第一夜、きょう26日(後9:00〜)に第二夜が放送される。「ミステリーの女王」と称される英国の女性作家アガサ・クリスティの長編推理小説を日本初映像化。原作は1939年(昭和14年)の英国が舞台だが、同ドラマは現代日本に置き換え、天才的な観察眼を持つ刑事が謎解きをしていく大胆な脚色に挑んでいる。その刑事役を演じる俳優の沢村一樹に話を聞いた。

テレビ朝日系、2夜連続ドラマスペシャル『そして誰もいなくなった』 3月26日の解決編で活躍する警視庁捜査一課の相国寺刑事を演じる沢村一樹(C)テレビ朝日

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 沢村は「これまでいろいろな刑事、探偵の役をやらせていただきましたが、その中でも今回の事件はなかなかのモノです。時代を変え、設定を変えるだけでまったく新しい作品になるのがアガサ・クリスティの地力なのかもしれません」と太鼓判を押す。

 第一夜では、八丈島沖に浮かぶ孤島・兵隊島に立つ「自然の島ホテル」に10人の男女が島に呼び寄せられ、それぞれの過去の罪が暴露され、ひとり、またひとりと殺されていく、怒とうの展開。第二夜の前半までに10人全員が殺されてしまい、島には“誰もいなくなる”。

 第二夜の後半では、事件の報を受けた警視庁捜査一課の警部・相国寺竜也(沢村)と八丈島東署捜査課の警部補・多々良伴平(荒川良々)らが本格的に捜査を開始する。大きな“密室”となっていた島で何が起きたのか。犯人は誰なのか? 10人は何のために集められ、殺されなくてはならなかったのか?

 死体で発見されたのは、元水泳選手・白峰涼(仲間由紀恵)、元東京地裁裁判長・磐村兵庫(渡瀬恒彦)、元国会議員・門殿宣明(津川雅彦)、救急センター医師・神波江利香(余貴美子)、元傭兵・ケン石動(柳葉敏郎)、元女優・星空綾子(大地真央)、ミステリー作家・五明卓(向井理)、元刑事の久間部堅吉(國村隼)。そしてホテルの執事夫婦・翠川信夫(橋爪功)とつね美(藤真利子)。

 「こんな不可解な事件が起きたら、テレビのワイドショーは連日大騒ぎですね。第一夜をご覧になって、あの人が怪しい。でも殺されてしまった。この人も怪しい。あれ? と次々起こる事件にザワザワしたと思いますが、第二夜では同じ事件を別の視点から見て、被害者の足跡をたどり、犯人にたどりつきます」。

 沢村が演じた相国寺は、事件に関する下調べには余念がなく、現場においてはどんな些細な証拠も見逃さない鋭い観察眼を持った敏腕だけどもちょっと変わった刑事だ。

 「被害者でもあり、容疑者にもなり得るホテルの招待客を演じたのが、仲間さんや向井さん、そしてそうそうたる先輩方ですので、そんな皆さんにもひけを取らない優秀な頭脳と推理力を持った刑事をどう演じたらいいのか、台本を読みながら正直、とても悩みました」と振り返る。“黒縁メガネにハット”という特徴的なビジュアルはもちろん、歩き方やしゃべり方に表れる相国寺の内面を掘り下げ、「すごく頭の良い人が緻密に計算した上で行われた犯罪。その謎をひとつひとつ解いていけるのは普通の人じゃない。じゃあ、どんな人なんだろう…と、いろいろ思いを巡らせました」。

 いざ、撮影が始まると、想定外のものがあった。事件が起きたホテルの外観は、実在の洋館レストランを撮影したものだが、館内や客室はすべてスタジオセット。「僕と荒川良々くんが現場に入ったのは、すでに皆さんが完全に撮り終わった後だったのですが、ここに渡瀬さんや津川さんがいらしたんだな、ここであの方が…といった、気迫みたいなものが現場に残っていて、いい意味での緊張感が高まりました。テレビの画面を通じて、視聴者の皆さんにも現場の雰囲気が伝わるんじゃないかな」。

 気迫負けせずに、相国寺を演じきる上で助けになったのが、荒川や夏菜ら、刑事役の共演者だった。「周りの人たちのお芝居に助けられましたね。『何考えているの、この人は!?』というリアクションをしてくれたおかげで、相国寺の特異なキャラクターが成立したと思います。荒川さんが演じる多々良との掛け合いは本当にかみ合っていなくて…(笑)、でもそういうお芝居がとても楽しいんです。荒川さんの独特の風貌と間合いも存分に生かされていますし、相国寺ととてもお似合いのコンビですので、そこは楽しんで観ていただきたいですね」。

 原作にはない登場人物となる相国寺と多々良。まったくキャラが違うふたりによる、かみ合わなくも丁々発止なやり取りは、思わずクスリと笑ってしまう要素もあり、彼らが鮮やかに事件の謎を解いていく姿から目が離せなくなる。

 「僕と良々くんのシーンは、9割以上が最近のテレビドラマではなかなかない、ワンシーンをワンカットで撮る長回しでした。その緊張感と集中力は、演じていて本当に面白かったですし、楽しかったです」。

 世界的に有名なミステリーの映像化にさらなる深みを与えているのは、俳優たちの熱演だ。3月14日に亡くなった渡瀬さんも、第一夜からこん身の芝居を見せている。直接、共演するシーンはなかった沢村だが、「できあがった映像を見て、気迫あふれるお芝居に鳥肌が立ちました。渡瀬さんもよく刑事ものや探偵ものにご出演されていたので、よく観ていたんですが、肩の力がふっと抜けた芝居を目にするたびにすごいなと思いますし、この作品に参加できて本当によかったな、と思っています」。

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  • テレビ朝日系、2夜連続ドラマスペシャル『そして誰もいなくなった』 3月26日の解決編で活躍する警視庁捜査一課の相国寺刑事を演じる沢村一樹(C)テレビ朝日
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  • 荒川良々との噛み合わなくも丁々発止なやり取りが見どころ(C)テレビ朝日
  • “黒縁メガネにハット”という特徴的なビジュアルで役作り(C)テレビ朝日
  • テレビ朝日系、2夜連続ドラマスペシャル『そして誰もいなくなった』 3月26日の解決編で活躍する警視庁捜査一課の相国寺刑事を演じる沢村一樹(C)テレビ朝日
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