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Eテレ『浦沢直樹の漫勉』第3期9月スタート ゲストに“浦沢直樹”登場

 『YAWARA!』『MASTERキートン』『20世紀少年』などの作品で知られる漫画家・浦沢直樹氏(56)が、日本の漫画界で活躍する漫画家たちの創作の秘密に、同じ漫画家の視点から切り込む、NHK・Eテレ『浦沢直樹の漫勉』サードシーズンが9月15日から4週連続で放送される(毎週木曜 後10:00〜10:44)。

Eテレ『浦沢直樹の漫勉』に浦沢直樹氏本人が登場(10月6日放送)(C)NHK

Eテレ『浦沢直樹の漫勉』に浦沢直樹氏本人が登場(10月6日放送)(C)NHK

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 脚本を作り、撮影のカット割・照明・音を描き込み、服装をスタイリングし、せりふをつけ、白い紙の上でドラマが展開していく、漫画。キャラクターの表情を描き込む作業は、漫画家自身が演技を行うことに等しく、漫画作りは、たった一人で映画を生み出すような作業ともいえる。

 そこに決められた手法はなく、漫画家それぞれがまったく違うやり方を、独自に生み出しているという。30年以上、日本の漫画界に身を置き、見続けてきた浦沢氏は、その世界に類を見ない卓越した技術や仕事のセオリーを、映像として保存し、さらに世界に発信すべきものだと感じ、この番組に取り組んできた。普段は立ち入ることができない漫画家たちの仕事場に密着。最新の機材を用いて、「漫画誕生」の瞬間をドキュメントする。

 2014年11月9日に、パイロット版が放送され、かわぐちかいじ氏、山下和美氏の創作の秘密に迫った。15年9月からファーストシーズンとして、東村アキコ氏、藤田和日郎氏、浅野いにお氏、さいとう・たかを氏。今年3月からセカンドシーズンとして、萩尾望都氏、花沢健吾氏、五十嵐大介氏、古屋兎丸氏を取り上げてきた。

 サードシーズンでは、池上遼一氏(72/9月15日放送)、三宅乱丈氏(50/9月22日放送)、高橋ツトム氏(51/9月29日放送)、そして、満を持して浦沢直樹氏自身が登場する(10月6日放送)。

 08年から連載してきた時空を超えたSF大作『BILLY BAT』が、今秋、最終回を迎える浦沢氏は、その最終回の執筆作業を映像として記録することに。10日間にわたる密着取材で撮影した自身のペン先映像を観ながら、独自の視点で解説。浦沢氏自身も気づかなかった漫画家「浦沢直樹」の秘密が明らかになる。

■サードシーズンのラインナップ
▽池上遼一
 1961年、貸本漫画『魔剣小太刀』でデビュー。水木しげる氏のアシスタントを経て、本格的に活動開始。代表作『男組』『サンクチュアリ』『クライングフリーマン』。『HEAT―灼熱―』で小学館漫画賞を受賞。雁屋哲氏、小池一夫氏、武論尊氏ら一流の原作者とコンビを組み、圧倒的な画力で描かれる人間ドラマは日本だけでなく、海外にもファンが多い。今回は、この秋スタートする最新作、その初回の執筆現場に密着。「理想の美男美女」を生み出す超精密なデッサンと、新たな主人公を生み出す奮闘の模様が明らかになる。

▽三宅乱丈
 1988年デビュー。99年にはギャグ漫画『ぶっせん』が話題に。その後、SFアクションギャグから、超能力をテーマにした骨太ストーリー漫画まで、多彩な作風に挑戦。今回は、第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞したSFファンタジーの大作『イムリ』の執筆現場に密着。丁寧な下書きから生みだされる驚きのペン入れや、絵に感情を宿すために、何度も繰り返される鬼気迫る執筆に迫る。

▽高橋ツトム
 高校中退後、一時は就職するも、漫画を志し、1987年に初めて描いた作品が出版社の賞を受賞。89年、漫画家デビューを果たす。その後、ドラマ化、映画化された『スカイハイ』シリーズで一躍人気漫画家となる。今回は、人間の心の闇と、生き方を問う、青春逃走物語『残響』の執筆現場に密着。全ての作業を一人で行い、そこから生み出される自由な手法と衝動を掻き立てられるような絵の熱量の正体に迫る。

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