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松本潤主演ドラマ プロデューサー語る「諦めない主人公像」

 TBSの『日曜劇場』枠の新作『99.9 刑事専門弁護士』は松本潤が型破りな弁護士役に初挑戦し、逆転不可能と思われる刑事事件に挑んでいく。代表作にヒットドラマが並ぶ瀬戸口克陽氏が満を持して企画した作品とあって注目も集まる。

TBSのロビーには、「99.9」の数字をモチーフにしたブースを展開中

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■これまでありそうでなかったドラマをやりたかった

 ドラマ『99.9 刑事専門弁護士』は日曜劇場ファンも納得の痛快なストーリー展開が期待されている。プロデュースするのは『花より男子』『華麗なる一族』など、数多くのTBSのヒットドラマを手がけてきた瀬戸口克陽氏。昨年6月に編成部からドラマ制作部に戻り、4年ぶりに今回の企画を立ち上げた。

 「司法の世界に明るい訳ではありませんが、刑事事件の場合、弁護士にスポットライトが当たるドラマがこれまで作られていないことに興味を持ち、調べていくと、起訴されたら99.9%が有罪になることがわかったのです。裁判員制度が導入されて以降、起訴件数が減ってもその数字がキープされています。日本の司法制度の信頼性の証明ともいえますが、実は落とし穴も隠されている。有罪が固いものだけ起訴されるから、99.9%という数字が生まれたのだと。この事実に驚きを覚え、視点を変えればドラマになると確信しました」

 企画が固まると、昨年夏ごろから準備をはじめ、佐野亜裕美プロデューサーとともにオリジナル脚本に必要な取材を重ねていったという。弁護士から実体験を聞き出す取材の席には、TBSの連続ドラマ脚本を今回初めて担当する宇田学氏も同席した。

 「話を聞くなかで、数千円の窃盗事件を立証するための刑事事件というものもありました。こうしたリアルな話が血肉となり台本に反映されています。オリジナル脚本になるので、取材したことをフィクションに消化し、魅力的なキャラクターに投影することが重要です。だからこそ、これまで舞台脚本・演出で培われてきた取材力とキャラクター作りに長けている宇田さんにお願いしました」

 連続ドラマで描かれることの少ない刑事専門弁護士たちが、二転三転する逆転劇の末、“偽りの真実”が覆され、事件の真相に迫ったとき、そこにはどのような“事実”が待ち受けているのか、またそれを追い求めていく姿がどのように描かれていくのか、期待が高まる。

■普通諦めてしまうところを諦めない人物像

 弁護士役初挑戦の松本潤が型破りな若手弁護士、深山大翔(みやま・ひろと)を演じ、真逆のキャラクターで深山とぶつかり合いながらチームを組む弁護士・佐田篤弘役を香川照之が演じる。松本潤と香川照之の共演はこれが初となる。また同じチームの優等生弁護士役には榮倉奈々を起用した。

 「松本さんとは『花より男子』以来、7年ぶりになります。主役の深山は99.9%の残りわずかな可能性である0.1%にこだわる人物。普通諦めてしまうところを諦めない。そんな主人公像に松本さんが適任だった」と説明する。バディの組み合わせとしては、アメリカのテレビドラマ『SUITS/スーツ』に着想を得て男性同士に設定し、さらに年上と若手の助手という王道路線とは逆にすることで、新しい科学反応も期待する。脇を固めるキャスト陣も青木崇高、奥田英二、岸部一徳と演技派の多種多彩な面々を揃えた。

 「“あとがき”のようにどんどん膨らむのでは。キャラクターを遊ばすのが巧みな木村ひさし監督が現場でワンスパイスの魅力を作り出していってくれるでしょう。松本さんから出てきたキャラクターのアイデアもあります。物欲はありませんが、深山の自宅アイテムに対するこだわりだとか、“マイ調味料”など、膨らんでいくものは進めながら、取り入れていきます」

 瀬戸口プロデューサーは、「社会派の要素もありますが、エンタテインメント性を意識し、小学生が観てもわかるものを目指します。“あと0.1%頑張ると何か見えてくるものがある”という普遍的なメッセージを表現したい」と、そんな思いも語ってくれた。実は数字を打ち出したタイトルに対して、「わかりにくいのではないか」という意見もあったが、逆手に取って『99.9』という数字を使ったいろいろな番組PR 企画も実施し、積極的に打ち出していく。

文/長谷川朋子

(コンフィデンス 16年4月4日号掲載)

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