1970年代に人気を二分した変身ヒーロー、仮面ライダー（1971年開始）と人造人間キカイダー（1972年開始）が、42年の時を超え初共演することが25日、わかった。41年ぶりにリメイクされる映画『キカイダー　REBOOT』（5月24日公開）に主演する入江甚儀演じるジロー（キカイダー）が、テレビ朝日系『仮面ライダー鎧武／ガイム』（毎週日曜　8：00）に登場。テレビドラマにキカイダーが登場するのは、『キカイダー01』の最終回（1974年3月30日放送、テレビ朝日）以来、40年ぶりとなる。

【写真】その他の写真を見る

　ともに故・石ノ森章太郎さんが生んだヒーローでありながら、これまで一度も共演がなかったのは「放送局事情があった」と白倉伸一郎プロデューサー。「今でこそテレビ朝日と東映の特撮ヒーローと言えば“仮面ライダー”ですが、もともと、毎日放送の“仮面ライダー”に対抗してテレビ朝日と東映が送り出したのが“キカイダー”でした」と説明する。

　ファンが夢にまで見た共演に、白倉プロデューサーも「人間がバッタやオレンジに変身してしまう仮面ライダー。ロボットなのに人体模型のような、グロテスクながら肉感的なキカイダー。一つの画面に並び立つのを見て、ここまで個性が違うのかと改めてびっくりしました」と感慨深げ。

　キカイダーが登場するのは、5月18日放送の第30話。映画『キカイダー　REBOOT』のストーリーの数日前の出来事を描いており、ジローと佐野岳演じる紘太（鎧武）のちょっと笑えるほのぼのしたエピソードを織り交ぜながら、宿命のライバル・ハカイダーを目の前に、キカイダーと鎧武が共闘する。

　入江は「映画がシリアステイストだとしたら、ガイムでのキカイダーはポップなテイストで描かれています。ジローが機械であるということをうまく生かして、クスっとできるシーンが散りばめられているので、笑ってもらえたらうれしい」と“アウェイ”を楽しんだ様子。「映画でとは違った一面をテレビで観ていただいて、キカイダーやジローという存在に興味を持ってほしい。『鎧武』の視聴者のみなさんにもぜひ、『キカイダー』を観てもらいたい」と力を込めた。