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二階堂ふみの女優論「イメージなんて壊した方が楽しくないですか?」

 数多くの映画に出演するが、そのフォトジェニックな容姿とモデルとしての活動歴とは裏腹に、インパクトのある個性的な役柄を演じることが多い女優・二階堂ふみ。これまでの出演作は、ほぼすべてと言っていいほど、観る者に強烈なインパクトを残すとともに高い評価を受けている。2011年には、『ヒミズ』(園子温監督)で日本人初となる第68回ヴェネチア国際映画祭最優秀新人俳優賞を受賞した。

『四十九日のレシピ』(公開中)では今までとは異なる姿をみせる二階堂ふみ(写真:鈴木一なり)

『四十九日のレシピ』(公開中)では今までとは異なる姿をみせる二階堂ふみ(写真:鈴木一なり)

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 “力のある”作品への出演が続くのは、彼女自身がそこへの強い思いを常に持っていることから呼び寄せている一面があるようだ。

「それほど映画の現場に行っていない頃から、本気度の強い監督とどんどん出会って、一緒に作品を作っていきたいという気持ちがありました。力強いものを持つ作品に出演させていただけているのは、そういうことだろうと思います。役者という仕事は、人との出会いで作られていくもの。出会いはすごく大事だし、縁を感じることもとても多い。仕事をこなすのではなく、現場には出会いに行くつもりで向かいます。運はいい方だと思いますね。運に頼って流れていけば、どうにかなるかなあなんて(笑)」(二階堂)

 笑顔を浮かべ、さらっと語る言葉のなかには力強い意志が込められている。そういった作品への出演を通して、二階堂自身にも女優としての観客を惹きつける力が日々増していることは言うまでもない。二階堂にとって、個性的な役柄が続くことは、古い自分のイメージを壊して、新しい自分に出会うような意識なのだろうか。

「新しい自分と出会う感覚ではないですね。役によって自分が変わることはないので、新しい人物像を作っている実感もありません。作るというよりは壊す楽しさの方が大きい。イメージなんて壊した方が楽しくないですか? 役者が保守的でいたら、映画なんて良くなるわけないし。必要ならば、髪の毛が傷もうと色なんて全部抜くし、太れと言われたら太るし、痩せろと言われたら死なない程度に痩せる。それで作品が良くなるんだったら、ぜんぜん構わない。だから演じることに苦しみなんてありません。眠れないとか、身体的なキツさはあっても、精神的にヘビーだと思ったことはそんなにないですね。つらいなんて女優っぽいこと、あんまり言いたくないし(笑)」(二階堂)

 そんな二階堂が、最新作『四十九日のレシピ』(公開中)では、これまで演じてきたキャラクターとは全く異なるロリータファッションに身を包む少女を演じている。

「そろそろ明るい役をやりたいとは思います。それこそイメージがっ(笑)。今回は、久しぶりにお母さんや、おじいちゃんおばあちゃんに観てね! とちゃんと言える作品に出られて良かったです。このところ血まみれの作品にばかり出ていたので(笑)」(二階堂)

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