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塚本高史、うつ病を題材にアンチヒーローを体現

 WOWOW独自のドラマ製作プロジェクト「連続ドラマW」の新作『配達されたい私たち』。映画『私をスキーに連れてって』『病院へ行こう』などの大ヒット作を生んだ脚本家・一色伸幸氏が自身のうつ病克服経験をもとに書き上げたヒューマンストーリーだ。

WOWOW連続ドラマW『配達されたい私たち』に主演する塚本高史 (C)ORICON NewS inc.

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 うつ病で仕事をなくし、妻や6歳の息子に心を閉ざす主人公・澤野始を演じるのは俳優の塚本高史(30)。「風邪の場合は誰でもたいてい同じような症状が現れますが、うつ病の場合は人によってきっかけも症状も違う。言うなれば“澤野病”。あえて見た目でうつ病っぽいと思われるような役作りはしませんでした」と話す。

 澤野は、自殺しようとして訪れた元映画館の廃墟で、7年前に配達されないまま捨てられた7通の手紙を拾い、人生のカウントダウンとして配り始める。最初に手紙を受け取った有(栗山千明)は、澤野の言動が気になり、後を追う。

 「死ぬために手紙を届け始めた澤野は、結果的に出会うはずもなかった人たちと出会うことになった。人が動けば何かが起こり、動かなければ何も起こらないということは、なんとなく日常を生きている人にも言えること。人との出会いを通して、自分を取り戻していくストーリーが面白いと思いました」

 澤野は「死んだほうが楽だ」「死にたい」と言っているくせに、「痛いのは嫌だ」と言う。ああ言えばこう言う、意外と口の減らない男で、言っていることは総じてネガティブ。観ていて少しイラッとするかもしれない。

 「一色さんと話していたのは、この物語の主役は何かを解決したり、誰かを救ったりするヒーローじゃない。アンチヒーローだということ。栗山さん演じる有が、澤野に向かって『じゃ、死ねよ』と言い放つ時、『よくぞ言ってくれた!』と視聴者の溜飲も下がって、爽快な気分になれると思う。それくらい憎たらしい男なんです、澤野は(笑)。うつ病を題材にしていますが、このドラマはコメディーだと思う。斜に構えて観てもらえたら最後にはいい感動が待っていると思います」

 15歳で俳優デビューしてから16年。「苦労したと思った時期もないし、かといって自分が軌道に乗っているとか、役者として売れているとか思ったこともない」とあっさり言う。冷めているわけではない。むしろ「この業界に入った当初は目立ちたい、チヤホヤされたい、売れたいと思っていました。でも、芝居の面白さを見出してからは変わりましたね。この仕事を続けているのも、生活のためだけじゃない。現場でいい作品を作ろうと皆が同じ方向に向かっている感じも、クランクアップで役が抜けていく感じも、放送日を迎えて達成感を味わうのも全部が楽しみ」と熱く語っていた。

 連続ドラマW『配達されたい私たち』は5月12日より毎週日曜午後10時よりWOWOWプライムで放送。全5話、第1話のみ無料放送。
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