新年度からのNHK語学番組の発表会見が13日、東京・渋谷の同局で行われた。新番組や新キャストの発表とともに、昨年4月にスタートした『おとなの基礎英語』（Eテレ）に生徒役で出演するタレントの坂下千里子が、好評につき“留年”することも明らかになった。

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　『おとなの基礎英語』は中学校英語レベルで大人が使っても恥ずかしくない表現を半年間で100学べる番組。昨年4月〜9月に放送され、テキストが第4回Best Magazine Award「雑誌大賞」（2012年上半期）にノミネートされるほど好評を博し、同じメンバーで第2シリーズの放送が決まった。生徒役のタレントが継続して出演するのは、同局の語学番組史上初となる。

　坂下は「略して『オトキソ』というのですが、いい番組なんですよ。数字（視聴率）もよければ、本（テキスト）も売れて、NHKに対して貢献度が高いと言われているんです」と得意げに話し、「今までなかった50代、60代の方からも声をかけられるようになり、NHKさまさま。ハワイでも放送されたおかげで（現地での）知名度が上がった」とほくほく顔だった。

　4月より各国語の生徒役に挑戦するのは、『テレビでハングル講座』のタレント・はるな愛、『テレビで中国語』の女優・北乃きい、『テレビでロシア語』のフリーアナウンサー・小林麻耶。ヨーロッパ4ヶ国の歴史や文化、習慣に触れながら初級会話を学べる『EURO24』のナビゲーターとして、『テレビでイタリア語』に俳優・竹財輝之助、『テレビでドイツ語』に俳優・高橋光臣、『テレビでフランス語』に女優・真飛聖、『テレビでスペイン語』に平岳大が出演する（以上すべてEテレで放送）。

　新番組『英語で読む村上春樹〜世界の中の日本文学〜』（ラジオ第2）では、週1回30分の放送で「象の消滅」「かえるくん、東京を救う」の2作品を取り上げ、英語による朗読と解説で村上文学の世界を紹介。

　かわいいキャラクターと使える会話表現が人気のアニメシリーズ『リトル・チャロ4』（Eテレ）は、第1作以来となるニューヨークを舞台に、大好きな飼い主の翔太を日本に残し、異国の地で奮闘するチャロの新しい物語が描かれる。出演は、SHELLY、吉澤ひとみ、EXILEのKENCHI。NYリポートはマイケル・リーヴァス、解説は江原美明氏、英語脚本は同シリーズ3作目のパトリック・ハーランが担当する。

　長い歴史ある同局の語学番組だが、現代のニーズに合わせて番組内容だけでなく、視聴環境もアップデートされている。Eテレの番組の一部はNHKオンデマンドで視聴でき、ラジオ第2の番組はホームページでストリーミング聴取できるほか、同局のネットラジオ「らじる☆らじる」でも聴取可能。テキストの電子版もある。4月からはパソコンやスマートフォンでテレビの視聴履歴やストリーミングの利用履歴が管理できる『NHK　マイ語学（仮）』のサービスも開始する（事前会員登録が必要で3月下旬から受付予定）。