NHKがきょう、1953年2月1日の放送開始から開局60年を迎えた。民放のトップを切って放送開始した日本テレビ（同年8月28日放送開始）も今年で60年。人間でいう還暦の節目に、局の垣根を超えた初のコラボ番組『NHK×日テレ60番勝負』が、きょう深夜から2夜連続で生放送される。NHKと日テレが60の企画で勝負し、どちらが面白かったかを決めるという内容で、両局のプライドをかけた熱き戦いの火蓋が切って落とされる。

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　同番組は、NHK総合で1日深夜0時58分から、日テレ（30局ネット放送）で2日深夜0時50分から放送。SMAP・中居正広が共通司会として両方の番組に出演し、1日には日テレの桝太一アナウンサーが登場してNHKの武内陶子アナと、2日はNHKの有働由美子アナが日テレで桝アナとそれぞれ共演する。スペシャルゲストとして1日は爆笑問題、2日は笑福亭鶴瓶が出演する。

　「テレビの未来」をテーマに、両局がさまざまなコーナーで真っ向勝負する実験的な取り組み。秘蔵映像を出し合ってテレビの歴史をひもとく「60年アーカイブ対決」、若手ディレクターが『NHKのど自慢』『欽ちゃんの仮装大賞』の制作現場に「交換留学」、両局に出演しているタレントにインタビューした「イメージ調査」、スタジオセットの左半分をNHKが、右半分を日テレが制作して、左右非対称の画面を作るテレビ史上初の試みなどで勝負していく。

　視聴者は番組を観て、面白いと思ったり、共感した時に、テレビのリモコンの決定ボタンを押して番組に参加する（インターネットへの接続が必要）。「イィ」と思ったら何度でもボタンを押すことができ、視聴者から贈られた「イィ」の数はリアルタイムで集計される。番組はスマートフォン・PCの特設サイト（http://tv60.jp/）でも視聴でき、画面の「イィ」ボタンを押すことで同様に参加できる。

　目指すのは“100万人が参加できるテレビ番組”。多くの視聴者に参加してもらうことでテレビの新たな可能性を探る。最終的にNHKと日テレ、どちらがより多くの「イィ」を獲得するか。司会の中居は「負けた方の責任者が右の眉毛をそるぐらいの意気込みで臨んでほしい」と対決ムードをあおっていた。

◆イチ押し企画は「人は24時間でドラマが作れるのか対決」

　NHKと日テレのドラマ制作者が、それぞれ約24時間のタイムリミットの中でドラマを一から作り上げて放送するチャンレジ企画。１日の放送でドラマのお題と制作条件が決まり、2日の放送時間内に完成して披露する。特設サイトでは、ドラマの企画立案から撮影、編集、MAまでの全制作過程を、約24時間にわたってネットで中継し、二つの番組をつないで盛り上げる。ドラマ制作に関する質問等も、公式ハッシュタグ「#tv60」で募集する。