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米倉涼子、屈強な役柄でも素はMキャラ「反省の連続です」

 芸能活動20年目を迎えた女優・米倉涼子(37)が、映画『アベンジャーズ』(公開中)に登場する女スパイ“ブラック・ウィドウ”役で初めて吹替え声優に挑んだ。その現場で得た手応えや、ストイックかつ謙虚な姿勢を崩さない素顔をORICON STYLEのインタビューに吐露。「自信を持てない米倉」という、パブリックイメージとは真逆な一面が明らかに。

常に悩みながら、高い壁と対峙してきた胸の内を明かす米倉

常に悩みながら、高い壁と対峙してきた胸の内を明かす米倉

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 スクリーンでは女スパイとしてしなやかに任務を遂行し、アクションシーンでは圧倒的な機敏さと戦闘能力の高さを見せるウィドウは、まさに米倉のイメージそのもの。オファーがきた当時の米倉も、「本当に大きな作品に参加できるということで、ありがたいという気持ちと同時に、戦う女スパイという役柄をうかがって納得しました」と笑う。

 抑揚を抑えつつ、ほんの少し色気が漏れる米倉の声は見事に作品の世界観とマッチした。実際に完成版を観て「すごく恥ずかしくて、あれでよかったのかな? 感情とかもっと出した方が良かったかな? という反省ばかりの2時間でした」と、意外な気弱発言がこぼれた。

 ウィドウを演じて愛着もわいた。「作品を通じて、彼女(ウィドウ)は感情とか過去のトラウマなどを自分の中で消そうと努力している姿が伝わってきたんです。そういう感情を一旦消して、女性という事さえ脇に置いてでも、アベンジャーズの一人としてやるべき事がある。そうやって立ちあがる姿はとても魅力的でした」。

 声だけの演技は、映画やドラマとは別世界だった。「普通のお芝居とは全く違いましたね。(スカーレット・)ヨハンソンが演じるウィドに声を吹き込むというのは、自分が思い描いている感情とはまったく違う演技に声をのせるということでした。彼女が演じて、転んで、たまたま漏れた声や息に、私の声を被せるんです。ここが声優という仕事の面白さなのかと感じました。本当に難しかったんですけど、楽しかった」。

 キャリア20年目にしての初声優。プレッシャーは相当なものだったと想像するが「そこはあまり感じませんでした」とあっけらかん。「むしろ、経験の無いお仕事は俄然やる気になります(笑)。お話をいただいた時に『前に経験もあるし、きっと今回も大丈夫かな』なんて、面白くない。経験値ゼロで挑むから悩みもするし、壁もある。だからこそ、やりきった後に得られる達成感や、みんなで流す涙が大切なんです。せっかく生きているんだから、そういう経験を重ねるほうが充実するのかな」と晴れやかな表情をみせる。

 その言葉の端々からポジティブな思考が見える米倉だが、「いつも高い壁ほど打ち破りたいと思うんですけど・・・お仕事が終わるとすぐに反省モードになるんです」と、物怖じしなさそうな印象とは正反対。ストイックな性分ならではのようで「Mなんでしょうね(笑)。どこか自分をいじめるの好きです。でも、お仕事が終わったらすぐに“もっと緊張しないでできたら”とか、“あそこでもっと感情を出していたら”とか…挙げればキリがなくて反省の連続です(笑)」。

 パーフェクトなルックスと、それに甘んじない努力家の一面こそが、米倉の20年にわたる芸能生活を支えてきたことに間違いはない。しかし「一人だったら出来ないことの方がたくさんありました。今まで、本当にいろんな人に助けられてこそ、やり遂げたことがいっぱいあるんです。だから、結果に“自信を持つ”ってまだまだ難しいです」と、謙虚な姿勢に嘘は無い。

 最後に、映画『アベンジャーズ』の米倉流の楽しみ方を聞いてみた。「自分が面白いと思ったところは、思いっきり笑ってください。お行儀よく観るよりも、映画館に行く前に“きょうは声出して行こう!”みたいな気合というか。本当にスケールもユーモアもアメリカ映画らしい作品なので、観る側の流儀も同様に、アメリカ人にならって少しオーバーリアクションでも、周囲とずれちゃってもOKなんです。思い切り楽しんで欲しい」。そう話す姿は、自分の話とは打って変わって自信たっぷりだった。

 同作はすでに世界各国で公開され、世界歴代興行収入で14億5598万ドルを記録。不動の人気を誇る『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』をおさえ、1位『アバター』、2位『タイタニック』に続く3位にランクイン。文字どおり“最強のヒーロー”が集結し、それぞれの葛藤や苦悩を抱えながらも、世界を救うべく戦う姿が壮大なスケールで描かれる。

 映画『アベンジャーズ』

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