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堺雅人、ふるさと“宮崎なまり”で犬の映画に主演「長年の夢」叶う

 俳優の堺雅人中谷美紀の共演で動物映画の新たな感動作『ひまわりと子犬の7日間』(平松恵美子監督、2013年春公開)が製作されることが16日、わかった。ペットブームの陰で大量のペットが殺処分されている現実と、一方で小さな命を救おうと奮闘する人々を題材にした物語。物語の舞台は宮崎。動物保護管理所の職員・神埼彰司役で出演する堺は宮崎市出身で、「18(歳)で上京しましたが、故郷の人間を演じるのは初めてのことです。幼い頃から馴染んだアクセントで芝居をすることは、長年の夢でした」と熱が入る。

ペットの大量殺処分の問題と向き合う『ひまわりと子犬の7日間』に主演する堺雅人

ペットの大量殺処分の問題と向き合う『ひまわりと子犬の7日間』に主演する堺雅人

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 昨年は宮崎県が口蹄疫被害に苦しみ、今年は東日本大震災が起こった。堺は「中年にさしかかった今、こうしたお仕事をいただいたことは、俳優としても何か意味があるような気がしています」「この仕事は僕にとって、“命とむきあう”作業になるのではないかとも思っています」と真摯に語る。

 タイトルにある“7日間”とは、動物保護管理所に収容された犬たちが、その後、引き取り手がなく殺処分されてしまうまでの“命の期限”。管理所から生きて出られる確率はわずか10%とされ、飼い主の無責任な飼育やペットの販売に伴うさまざまな問題から、全国で年間約23万頭(2009年のデータ)の犬と猫が殺処分されている現状が続いている。

 動物愛護団体の代表をしている山下由美さんが、実話をもとに出版した『奇跡の母子犬』(PHP研究所)を原案に、2012年6月に「動物の愛護及び管理に関する法律」が改正されることも鑑みて脚本を開発。『クイール』(2004年)、『子ぎつねヘレン』(2006年)、『犬と私の10の約束』(2008年)、『HACHI約束の犬』(2009年)、『きな子〜見習い警察犬の物語』(2010年)に続く位置づけで、人と動物の絆、社会と動物の関係性を描き出し、命の大切さを伝えていく。

 住民の通報により1頭の母犬と3匹の子犬が県中央動物保護管理所に捕獲される。親子で保護された犬の場合、ほとんどの母犬が緊迫した状況に驚き、子犬の面倒を見なくなるのだが、この母犬は子犬を守ろうと必死で人間を威嚇し続けた。長年、犬を捕獲し続けている職員も、この母犬の姿に驚くと同時に、子への愛情に心を打たれる。そして、この母子犬たちに生き延びて欲しいと願った職員とその家族、仲間たちは勇気ある行動に出るのだった…。

 獣医・五十嵐美久役で出演する中谷は「動物を飼うことの幸福な面だけではなく、その陰に隠れた哀しい現実に目を向けた上で、それでも動物とふれあうことの喜びを伝える作品であることに共感を覚えました。動物と子供と向き合うことになるので、虚飾のない素直な心で演じたい」と意気込む。どちらかといえば“猫派”の中谷も「今回の撮影で犬好きになるかもしれません」と話していた。

 撮影は年内に宮崎県内などで行い、公開は2013年春の予定。

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