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Vol.1:関ジャニ∞の明るさが輝く!陰と陽の対比

堤監督 画像

 関ジャニ∞のみなさんとは、映画『エイトレンジャー』が初仕事となりました。それまでバラエティ番組などで見ていた印象としては、関西弁のせいか、ジャニーズ事務所のアイドルというよりはむしろ吉本っぽさを感じておりました。ネタをやっているところを見たわけではないけれど、妙な個性の集まった、おもしろい集団だなぁと。メンバーのなかで僕的に“ザ・関西人”に見えて仕方のないふたりが、村上信五くんと丸山隆平くん。今回の映画でも、彼らの持ち味である“ザ・関西人”の明るさを、思いっきり利用させてもらったというか、楽しませてもらいました(笑)。

村上信五:難易度が高い!?庶民的な善人を楽しんで

 エイトレンジャーの女房役的な存在、ナスこと村岡雄貴を演じた村上くんは、非常に人懐っこい人です。7人のなかでいちばんヒーローっぽくないところがよかった。チャームポイントの八重歯は、村岡にとっても最大の特徴となっています。はじめのうちは、チェリーボーイという設定っぽく、かわいらしく見せていますが、最後には八重歯が武器になっていくという難易度の高い演技(!?)を、見事にやってのけてくれました(笑)。女にモテたくていろいろなことをやる村岡を、村上くんはおよそジャニーズのスター的にではなく、庶民的な善人として楽しんで演じてくれました。

 映画の終盤では、かなりハードなアクションにも挑戦していますが、これがまたヒーロー然としておらず、あくまで下町の善人的なアクションなんですね(笑)。ご覧になればきっと“なるほど”と納得していただけるはずです!ほかにも、村岡が意を決して遥(蓮佛美沙子)に告白するシーンでのオフゼリフでは、臆病な男心を絶妙なボケ加減で表現しています。ぜひとも聞き逃さないでいただきたいものです。

丸山隆平:アドリブも完璧!おもしろ過ぎる熱演

 エイトレンジャーのムードメーカー的存在、オレンジこと丸之内正悟役の丸山くんには、撮影初日に突然思いついて、「横山やすしさんの感じでやってみてください」と言ってみたんです。そしたら「あー、わかりました」ってすぐに「なんや、われー」ってやってくれて“おもしろいなぁ、この人”と感激しました(笑)。初日のアドリブから完璧でしたね。その後もずっと「やっさん、やっさん、やっさんでいこう!」と言い続け、撮影も半ばを過ぎるともはや何も言わずとも、すっかりやっさんになっていましたね。打ち上げの席で「やっさんが僕に乗り移ってました」と言った丸山くんのつぶやきに至るまで、おもしろ過ぎました(笑)。

 かっこいい顔立ちだし、外見からやっさんと結びついたわけではありません。丸山くんが発する言葉の音の響きから“この人、横山やすしだな”ってつながったというか。もともと僕はやすし師匠が大好きで、僕の作品にもちょこちょこやっさんキャラが登場するんです。丸山くんにも本当はヨット帽をかぶってほしかったくらい(笑)。僕の“ザ・関西人”指名に、全力で応えてくれた丸山くんの熱演を楽しんでください!

近未来こそエイトレンジャーが必要になる

 今回の映画化にあたっては、まず物語の舞台となる2035年の世界観を一生懸命考えました。未来について、もともと僕のなかではピカピカした薔薇色のイメージというより、今以上に悲惨な状態に陥るのではないか?という危機感がありました。経済危機や少子高齢化など、現在取り上げられている問題はどれも解決せずに悪い方向へ向かって、日本は警察も機能しないような、無秩序な国になっていく……。しかし、そんな救いようのない近未来だからこそ、正義のヒーロー、エイトレンジャーが必要になってくるというわけです。僕の思い描いた暗い未来で、関ジャニ∞の明るさがひと際輝く。そんな陰と陽との対比を活かした、全く新しいヒーロー・エンターテインメントムービーが誕生しました。

 次回は、キャラクターが誰もかぶっておらず、さらに個々のレベルがとても高い!レアな演技者集団、関ジャニ∞のすごさについてお話したいと思います。

(文:石村加奈)

映画情報『エイトレンジャー』

エイトレンジャー LOGO

 お笑いのセンスと、そしてその絶妙な掛け合いのおもしろさから、音楽シーンのみならず多様な分野で活躍。世代性別を超えて幅広い層から人気を集めている関ジャニ∞の7人。デビュー8周年を迎える今年、彼らが初主演する映画は、今までコンサートで上演してきた人気キャラクターを映画化!「最悪のシナリオをたどった未来の日本」を物語の舞台に、コンサートのキャラクターをベースにしながらも、全く新しい世界観を堤幸彦監督が構築する!

ストーリー:  時は2035年。日本は最悪のシナリオを辿っていた。度重なる天変地異、経済危機、超少子高齢化、人口減少、治安の悪化――。日本の人々の多くは、生きる希望を見失いつつあった。ここ八萬市(エイトシティー)では治安悪化に伴い、街の平和と市民の安全を守るために、自警団『ヒーロー協会』を設立していた。

 そんな街で、闇金の追い立てから逃げているところをヒーロー協会にスカウトされた借金苦のニート・横峯 誠(ブラック)。なぜか、リーダーに任命されるも、他の6人のヒーローは一癖も二癖もある者たちばかり。『エイトレンジャー』はやる気もなくバラバラ。ヒーローとは程遠く、むしろまともな仕事に就けず、バイト同然で借金返済の為にヒーロー協会にいるだけの吹き溜まりだった……。
 エイトレンジャーたちは八萬市を、日本を守ることが出来るのか?!

監督:堤幸彦
出演:横山 裕 渋谷すばる 村上信五 丸山隆平 安田章大 錦戸 亮 大倉忠義 
ベッキー 蓮佛美沙子 竹中直人/田山涼成 石橋蓮司 東山紀之 舘ひろし

2012年7月28日(土)全国東宝系ロードショー
(C)J Storm/2012エイトレンジャー映画製作委員会

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プロフィール

堤幸彦 1955年11月3日生まれ。愛知県出身。
1988年、故・森田芳光プロデュースのオムニバス映画『バカヤロー! 私、怒ってます』内『英語がなんだ』で映画監督デビュー。ニューヨークで撮ったオノ・ヨーコ主演の『ホームレス』(1991年)、『さよならニッポン! GOODBYE JAPAN』(1995年)などの映画のほか、テレビドラマやミュージックビデオ、ライブ映像、舞台の演出と幅広く活躍。『金田一少年の事件簿』『ケイゾク』『トリック』などの斬新な演出はその後のテレビドラマに大きな影響を与えた。

主な監督作は『ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer』(2000年)『トリック劇場版』(2002年)『恋愛冩眞』(2003年)『明日の記憶』(2006年)『自虐の詩』(2007年)『20世紀少年』3部作(2008〜2009年)『まぼろしの邪馬台国』(2008年)『BECK』(2010年)『はやぶさ/HAYABUSA』(2011年)『劇場版 SPEC〜天〜』『MY HOUSE』(2012年)など。

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■自筆で綴る『MY HOUSE』連載
 「映画やドラマを作っている堤幸彦でございます」
 

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