• ORICON MUSIC
  • ドラマ&映画
  • アニメ&ゲーム
  • ホーム
  • 芸能
  • “最恐主婦”熱演の山口紗弥加、30代ラストでブレイク 「主演への憧れを忘れてしまっていた」

“最恐主婦”熱演の山口紗弥加、30代ラストでブレイク 「主演への憧れを忘れてしまっていた」

 昨年は芸歴24年にして、日本テレビ系『ブラックスキャンダル』で初となる連続ドラマの主演を果たした山口紗弥加は、髪を振り乱して涙を流し絶叫する迫力ある演技が話題になった。60本以上の連続ドラマに出演し、確かな爪痕を残してきた彼女が、2月2日よりスタートしたオトナの土ドラ『絶対正義』(東海テレビ・フジテレビ系)で、主演の高槻範子役を演じる。本作で演じる“正義のモンスター”にして“最恐主婦”役について、30代最後となるいまの心境など、話を聞いた。

今このタイミングでの主演に、自分が一番不思議に感じている

──昨年は芸歴24年にして、『ブラックスキャンダル』(2018年/日本テレビ系)で連ドラ初主演となったことが話題となりましたが、続いて『絶対正義』(2月2日スタート/東海テレビ・フジテレビ系)でも主演が決定。今のお気持ちを聞かせていただけますか?
山口 奇跡です。まさかの現実を未だに信じられなくて、本当にありがたいことなのに素直に喜べないというか…今このタイミングで主演をいただけることを、自分が一番不思議に感じています。でも本作に関しては5人の女性の群像劇なので、主演という意識や自覚はほぼゼロに等しくて。5人の主人公をそれぞれ楽しんでいただけたらうれしいです。

──ただ、ほかの4人がわりと普通の女性であるのに対して、山口さんが演じる高槻範子は“正義のモンスター”にして“最恐主婦のヒロイン”。この役についてどうお考えですか?
山口 原作も読ませていただきましたが、自分が演じるのにまったく共感できなかった人物は初めてかもしれません(笑)。範子には、法律こそが唯一の正義で、それを犯す人を絶対に許さない。白か黒、情状酌量など一切認めない彼女の正しさによって、周囲が絶望的な破滅へと突き進んでいくという、お話としてはとても面白いんですけれど。

──まったく共感できない人物を演じるのは難しいですか?
山口 なので極力、範子を客観視しないように意識しています。範子自身は自分が間違っているとは微塵も思っていないんですね。法律を守っていれば絶対に不幸にはならない。だから間違ったことしていたら、正してあげなければいけない。私がこの4人を幸せに導くのだという、すべては愛情からの行動であることを信じて演じるようにしています。

──しかし、そんな行き過ぎた正義が、周囲を破滅に追い込んでいくという。『ブラックスキャンダル』でも狂気をはらんだ演技が話題となりましたが、今回もそんなサイコな山口さんを堪能できるのでしょうか。
山口 それは目線によって見え方が変わってくるかもしれないですね。私自身は狂気を演じようとは考えていません。範子は自分が正しいと信じて疑わないわけですから、真っ直ぐに演じています。ただ昨日、(理穂・ウィリアムズ役の)片瀬那奈ちゃんと現場で話していた時に、私が一歩近付いただけで彼女が退くんですよ。『え、なんで?』って聞いたら、『いや、怖いから』って真顔で言われて(笑)。これがもしかしたら、ごく普通の反応なのかも、と。そういえばビジュアルが少し奇天烈だったり、範子の正論ゆえの不気味さ、恐ろしさみたいなものは、共演者のみなさんに伝わっているのかなと思います。

──どのような演技をされているのか楽しみです。
山口 監督とお話ししているのは、感情の幅を極端に少なくしようと。声のトーンも温もりを感じさせない温度で。というのは、この人は自分の感情をいまいち計りかねている人でもあると思うんですね。“悲しい”というような人間味のある感情は特に。なので、そういったところは少し曖昧に表現しようとしています。それは範子の機械的な正義を際立たせるためでもあって、相手の不正を見つけたときには自然と熱を帯びて怒りに見えたり、歓喜しているようにも見えたり…人間とロボットのちょうど真ん中、を目指しています。

──幅広い役を演じてきたなかでも、今回は静寂の中の狂気というか、山口さんのカッコいい面が引き立ちそうですね。
山口 いえいえ、確実にカッコよくはなりません(笑)。私は芝居が不安定なので、今回の役については特に毎朝のチューニングが欠かせないですね。まず一杯のお白湯を飲んで、声や体調、心の状態を確認する時間を必ず持つようにしています。範子は、誰よりも安定を求める人だと思うので、その日の状態や状況に左右されやすい私自身もブレずに体の中心で立っていられる状態を常にキープすることを心がけています。

その年齢でしか演じられない役に出会えたら幸せ

──中心、つまりドラマ主演への思いを改めて聞かせてください。高い演技力で名バイプレイヤーのポジションを確立された山口さんですが、主演は目標でしたか?
山口 それはもちろん、芝居を志してこの世界に入ってきた人間であれば、誰しも描いている夢だと思います。でも私の場合、手が届かなくて10年も20年も経ってしまっていたので、主演への憧れをすっかり忘れてしまっていたというのが正直なところで。だけど事務所の社長だけはずっと「いつか必ず主演を取るから、準備をしておきなさい」と言い続けてくれていたんですね。誰も見向きもしてくれなかった頃からずっと──。

──最近は名バイプレイヤーとして実力を認められてきた方が主演に抜擢されるケースが増えていますよね。光石研さんが『デザイナー 渋井直人の休日』(テレビ東京系)で連ドラ単独初主演を果たしました。山口さんも同作に出演されますが。
山口 自分のことだといまいちどう喜んでいいのかわからないのですが、光石さんが初主演と聞いたときは本当にうれしくて! とにかく光石さんのお芝居とお人柄が大好きなんです。“女版・光石研”を目指していますと何人かの人には宣言しています(笑)。光石さん主演ドラマと聞くだけでもう、ワクワクが止まりません。

──同じように思っている人もいたはずですよ。山口さんの芝居が好きで、主演作を見たいと。
山口 そう言っていただけるとうれしいです。社長もそうですし、私を担当して1年くらいの今のマネージャーさんが、『モンテクリスト伯-華麗なる復讐-』(2018年/フジテレビ系)という作品を持ってきてくれたんですね。この役は私がやったら絶対に面白くなるからと。しかも役を委ねるだけでなく、芝居の提案をしてくれたり、ことあるごとに「楽しみにしてますから!」と励ましてくれたり、私たちはチームなんだということを強く実感して、無敵になれた(笑)。その次に決まったのが『ブラックスキャンダル』だったんです。

──主演が決まってマネージャーさん、泣いたそうですよ。
山口 もう、そんなこと言われたら私まで泣いちゃいそうです。ティッシュいただけますか? (目元を拭いて)本当にそういう人なんですよね。愛情の塊…いや、愛情の“鬼”ですね。こんなに心強い味方はいません。だから作品もそうですが、すべては人との出会いなんだと。たくさんの方に育ててきてもらって、今の私があるんだなと、本当にそう思います。

──最後に39歳を迎えましたが、40代女優の山口さんも楽しみです。今後、やってみたい役はありますか?
山口 ほんの数年前までいつ結婚するの? とか、子どもはどうするの? って聞かれることがよくありました。だけど、ここ最近はまったくそういう質問をされることがなくなって。なんとなく、いろんな生き方、在り方というものが受け入れられるようになってきたのかなと思うんですね。『絶対正義』という作品でも、正義とは何かを問いながら、本当の意味での多様性だったり寛容さだったり、他者との違いを受け入れた上で共存するということを訴えることができればうれしいのですが、それとは別に等身大の自分と言いますか、例えば人生の折り返し地点と言われる40歳を目前にした、もしくは迎えた女性の選択や葛藤など、その時期、その年齢でしか演じられない役に出会えたら…幸せですね。

(文/児玉澄子)
【番組情報】
『絶対正義』(東海テレビ・フジテレビ系)
毎週土曜夜11:40〜
出演:山口紗弥加、美村里江、片瀬那奈、桜井ユキ、田中みな実ほか

提供元: コンフィデンス

【最新号】コンフィデンス 2019年10月7日号 詳細はコチラ バックナンバー 一覧

最新号コンフィデンス2019年10月7日号

<COVER STORY>
古澤佳寛氏(STORY 代表取締役社長)
中国から北米、日本のクリエイティブを世界へ
「市場が広がれば解決できることは多い」

<SPECIAL ISSUE>
完全保存版
2019年下半期
新人パーフェクトリスト

お問い合わせ

オリコンニュース公式SNS

Facebook、Twitterからもオリコンニュースの最新情報を受け取ることができます!

 を検索