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声優スキルを活かした2次元キャラのラップバトル「ヒプノシスマイク」ヒットの背景

  • 『ヒプノシスマイク Fling Posse VS 麻天狼』

    『ヒプノシスマイク Fling Posse VS 麻天狼』

 2次元の男性アニメキャラクターがラップバトルを行う『ヒプノシスマイク Fling Posse VS 麻天狼』が、今週のデジタルアルバムランキングで1位、CDアルバムランキング3位にランクインし、一躍注目を集めた。同シリーズでは、これまでに『ヒプノシスマイク Buster Bros!!! VS MAD TRIGGER CREW』が2018/5/28付週間デジタルアルバムランキングで最高2位を獲得しているが、その人気ぶりはいまやランキング上位を定位置とした感がある。そんななか、ヒプノシスマイクの人気の秘密をプロデューサーに聞いた。

作り込まれた“ラップ×チームバトル”の世界観

  • イケブクロ・ディビジョン「Buster Bros!!!」山田一郎の新イラスト

    イケブクロ・ディビジョン「Buster Bros!!!」山田一郎の新イラスト

 総勢12人の個性豊かな男性キャラクターが、「イケブクロ・ディビジョン」「ヨコハマ・ディビジョン」「シンジュク・ディビジョン」「シブヤ・ディビジョン」の4チームにわかれ、ラップとともにバトルを展開するストーリーの音楽企画が『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Battle Season』。

 そのストーリーでは、武力による戦争が根絶された世界で、争いは武力ではなく人の精神に干渉する特殊なマイク(ヒプノシスマイク)が支配。兵器ではなく言葉が力を持つことになった世界で紡がれる、男たちの威信をかけたテリトリーバトル、という世界観が構築されている。

 そんな世界で敵への攻撃になるラップは、ヒップホップクリエイター、アーティスト兼クリエイター、アニソンクリエイターらが、キャラクター特性に合わせて制作。本格的なクオリティを保ちながら、ライト層に向けてラップのおもしろさを伝えるきっかけを作ることを掲げている。

 同シリーズは、2017年9月にプロジェクトが始動してすぐにファンの間で話題となり、現在Twitterのフォロワー数は18万人を超え、YouTubeにアップされた出演声優全員が参加している『Division All Stars「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」Music Video』は380万再生を超えている。

“声優×キャラクター×ヒップホップ”企画の背景

シンジュク・ディビジョンのリーダー神宮寺寂雷役の速水奨とシブヤ・ディビジョンの有栖川帝統役の野津山幸宏らがゲスト参加したレギュラーニコ生の公開放送

シンジュク・ディビジョンのリーダー神宮寺寂雷役の速水奨とシブヤ・ディビジョンの有栖川帝統役の野津山幸宏らがゲスト参加したレギュラーニコ生の公開放送

 声優が2次元キャラクターでラップをするヒップホップ音楽企画の狙いを、キングレコードの平野宗一郎プロデューサーは「ラップソングの持つ自由度の高い特徴が、キャラクターに扮した声優さんのスキルにハマるのではないかと思いました」と語る。

 ラップソングは、音符の上下が少ないぶん、「節まわし」が重要になり、それはキャラクターの感情表現との相性が良い。平野氏は「たとえば16小節のバースのなかで、キャラクターの感情表現のストーリーをどう入れていくかということが醍醐味になっています。声優さんにとっても、レコーディングスタジオに音符やハモラインを覚えてくるというよりは、アニメのアフレコ現場に台本の台詞をどういったアプローチで挑もうかという感じの方が、この企画には強いかもしれません。“ラップソング×声優スキル”という音楽表現を新たに打ち出すべく挑戦した企画です」と力を込める。

 そんな同シリーズが熱い人気を集めている理由のひとつは、それぞれのカラーを持ったチームのラップバトルを通して際立つ、キャラクターたちのかっこよさだろう。当然、制作チームのそこへのこだわりも熱い。

「わかりやすいキャラクターとディビジョン(チーム)のカラーを作っているので、そのつどディビジョンとキャラクターのテーマにあったクリエイターと制作することを心がけています。職業作家さんもいれば、ヒップホップの第一線で活躍されているアーティストさんも垣根なく入っていただいてます。ラップソングはメロディーがない部分が多いので、作詞担当の役割が純粋な歌モノと違い比重が高いのも特徴です」

 2次元キャラクターによるラップバトルという新たな音楽企画への挑戦で、コアファンから一般層まで支持を広げつつある同シリーズ。すでにYouTubeやSNSでは大きな盛り上がりを見せているが、これからテレビなどマスメディアで取り上げられる機会も増えていくことだろう。アニメ、声優、音楽をミクスチャーした新たなコンテンツの今後の動向に注目したい。

 ちなみに、現在人気のキャラクターを聞いてみると平野氏は「これまでで、とくに人気のキャラクターや、反響の大きかった楽曲ディビジョンのバトルは、現在進行形で行っているのでフタを開けてみないとわからないですが、どのディビジョンも中間発表時では接戦でした。反響としては、プロジェクトのスタートとして打ち出した12人マイクリレー曲のPVが大きかったと思います」と明かしてくれた。
文/武井保之(編集部)

提供元: コンフィデンス

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