2017年を締めくくる10月期の「秋ドラマ」が続々とスタートする。放送に先駆け、オリコンの週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』では、10代〜50代の男女に主要ドラマについての期待度調査を実施。その結果、今回でシリーズ5 作目を迎える『ドクターX 〜外科医・大門未知子〜』(テレビ朝日系/10月12日より木曜21:00)と、15年10月期に放送され好評を博した金曜ドラマ『コウノドリ』の第2 弾『〜命についてのすべてのこと』(TBS系/10月13日より金曜22:00)が共に80Pt満点を獲得し、「10月期ドラマ期待度ランキング」(プライムタイム)同率首位となった。なお、TOP5には『コウノドリ』を筆頭に、TBS系ドラマが3作ランクイン。「逃げ恥」や「カルテット」など、近年次々とヒット作を生む同局の“ドラマ生産力”に期待を寄せる視聴者が多く見られた。 同調査は17年9月11日〜19日の期間、ドラマに興味関心のある全国の10代〜50代の男女、計1364名を対象に実施したもの(※NHK、民法各社で放送される主要ドラマが対象/帯ドラマ、9月5日時点で未発表の作品は除く)。各作品「視聴意向」、「主演」、「主演以外」、「内容」の4項目についての期待度を数値化し、1〜20までのポイントに分類(1項目20点満点×4項目=80点満点)。その合計ポイントから順位付けし「期待度ランキング」として発表した。
1位に選ばれた両作は、日本のドラマの中でも特にスタンダードなジャンルといえる「医療」を扱った作品だが、【ドクターX〜】はフリーランスの天才外科医・大門未知子(米倉涼子)が、その腕で数多くの命を救いながら、金と欲にまみれた医療界にもメスを入れる、“世直し”要素を含んだ痛快医療ドラマ。一方の【コウノドリ〜】は産科医療を題材に、命をあずかる医師たちの奮闘、出産に関するリスクやアクシデントなどをリアルに映し出したヒューマン医療ドラマとなっており、その様相はまったく異なる。 今回でシリーズ5 作目を迎える『ドクターX 〜外科医・大門未知子〜』(テレビ朝日系/10月12日より木曜21:00)
【ドクターX〜】の新シリーズでは、未知子が東帝大学病院にカムバック。「患者ファースト」を掲げる初の女性院長が誕生(大地真央)し、クリーンな医局を取り戻すための大改革が進む中、その裏側では再び権力者たちが暗躍し始め、未知子は薄汚れた組織と真っ向から渡り合っていく。内田有紀や岸部一徳、遠藤憲一など、お馴染みのメンバー、久々登場の段田安則、田中圭に加え、草刈正雄、陣内孝則、永山絢斗、野村周平といった新キャラクターも続々登場。ユーザーからは、観ていてスッキリする痛快な展開を心待ちにする声のほか、「ニューヨークから凱旋した直後の米倉さんに注目」(長野/50代男性)と、今夏約5年ぶりにブロードウェイミュージカル『シカゴ』に挑んだ、米倉の演技に期待を寄せる声が散見された。 前作から2年後を描く【コウノドリ〜】の新シーズンのテーマは、「生まれること、そして生きること」。心優しい産婦人科医と謎多き天才ピアニスト、2つの顔を持つ主人公を演じる綾野剛を筆頭に、松岡茉優や吉田羊、坂口健太郎、星野源、大森南朋など、お馴染みのメンバーが再集結し、2年間という時間と経験が彼らをどう変えたのか? 彼らの成長や心の揺れ、葛藤などが新たな物語の縦軸となる。今回は、鈴ノ木ユウ氏の同名原作漫画のエピソードをベースに、独自に取材した題材を加えるということもあり、「前作も感動的で面白かったけれど、今作はさらにパワーアップしたものを見せてくれそう」(静岡/40代女性)と期待値は高い。 シリーズ2作目が放送する『コウノドリ 命についてのすべてのこと』(TBS系/10月13日より金曜22:00) (C)TBS
続く3 位は、こちらも人気シリーズの新作となる『相棒 season 16』(テレビ朝日系/10月18日より水曜21:00)。水谷豊×反町隆史の“相棒歴”も3 シーズン目となり、「今回はどのようにしてコンビで難事件を解決するか楽しみ」(大阪/50代男性)、「より深い演技、やり取りが見られそう」(千葉/40代男性)と2 人の関係性に注目している視聴者が多く、75Ptという高得点をマークした。 4位は、ここ最近、話題作を提供するTBS系火曜10時枠の【監獄のお姫さま】(10月17日より火曜22:00)で70Ptを獲得。主演・小泉今日子、脚本は宮藤官九郎で、2人がNHK 連続テレビ小説『あまちゃん』以来4年ぶりにタッグを組むということだけでも興味をそそるが、加えてクドカン作品初出演となる菅野美穂をはじめ、満島ひかり、伊勢谷友介など、豪華キャストの共演、罪を犯した女たちが1人の男に復讐を仕掛ける“おばさん犯罪エンターテインメント”というテーマ性がユーザーの心を捉えている。 宮藤官九郎と小泉今日子が4年ぶりにタッグを組む、火曜ドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系/10月17日より火曜22:00)
ランニングシューズ開発に挑む老舗足袋屋の奮闘を描いた【日曜劇場『陸王』】(TBS/)は、67Ptで5位にランクイン。『半沢直樹』や『下町ロケット』などのヒット作も記憶に新しい、池井戸潤原作の新ドラマとあって、幅広い層から支持されている。 17年10月期ドラマ期待度ランキング(プライムタイム)
深夜枠1位は、木村多江が悪女演じる『ブラックリベンジ』 なお、23 時以降の「深夜枠ランキング」では、木村多江が民放連ドラ初主演に挑む【プラチナイト木曜ドラマF『ブラックリベンジ』】(読売テレビ・日本テレビ系/10月5日より木曜23:59〜)が、80Pt満点中56Ptを獲得し1位に。週刊誌の世界を舞台に、木村演じる敏腕記者・沙織が夫を陥れた人間を次々と追い詰めていくという復讐劇で、ユーザーからは「“薄幸女優”の異名を誇る木村さんが悪女となってどうリベンジしていくのか、とてもワクワクする」(埼玉/40代女性)とのコメントが目立った。
続く2位は、けやき坂46のメンバーが連ドラ初主演に挑む【木ドラ25『Re:Mind』】(テレビ東京系/10月19日より木曜25:00)で39Ptを獲得。彼女たちを熟知するプロデューサー・秋元康氏の企画&原案による密室サスペンスドラマで、グループのファンはもちろん、サスペンス好きの興味関心も引いている。
3位は【ワカコ酒 Season3】(テレビ東京系/10月3日より火曜27:25)と【金曜ナイトドラマ『重要参考人探偵』】(テレビ朝日系/10月20日より金曜23:15)が37Ptで同率ランクイン。5位には、『SmaSTATION!!』終了後の後枠で、テレビ朝日系の新ドラマ枠【土曜ナイトドラマ『オトナ高校』】(29Pt /10月14日より土曜23:05)が登場。イケメンの三浦春馬が童貞役に挑むとあって「想像がつかないので逆に見てみたい」(埼玉/40代女性)、「NHK大河『直虎』からのギャップがある役柄&三浦さんには珍しい役柄なので期待したい」(東京/30代男性)との期待を集めている。
10月期は半年に一度の改編タイミングも重なって、各局ともに強力なタイトルがラインアップ。漫画や小説などの原作ものもあるが、プライムタイムではオリジナル脚本で勝負を挑む局も目立っており、秋の夜長をどのように楽しませてくれるのか、これら作品の展開に注目したい。 17年7月期ドラマ期待度ランキング(深夜枠)
【調査概要】
■期間:17年9月11日〜9月19日
■対象:合計1364名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
■地域:全国47都道府県
■方法:インターネット調査
■機関:オリコン・モニターリサーチ
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