私たちはなぜゲームで遊ぶのでしょうか。
それはゲーム自体がおもしろいからではなく、
プレイヤー自身が直感する体験そのものがおもしろいからなのです。
わかりやすく作ったつもりなのに人気の出ないサービス、
盛り上がるよう企画したのに誰も来ないイベント、
性能が優れているのに売れない商品、
ビジュアルを工夫したのにウケの悪いプレゼン、
将来のためにと「勉強しなさい」と言ってもまったくやらない子どもたちetc.
相手のことを思って一生懸命伝えようとしているのに、
なぜわかってもらえないのだろうか…。
それは「人が動くしくみ」を知らないからに他なりません。
Twitterフォロワー数19万人以上のインフルエンサーで事業家の
けんすう氏が「今年読んだ本の中でNo.1になってしまった。すごい本。」と
絶賛し話題となった書籍『「ついやってしまう」体験のつくりかた』の著者が、
人の心を動かし「ついやってしまう」仕組みと手法について、わかりやすく解き明かしていきます。
(イラスト/玉樹真一郎、編集/和田史子)
脳がゲームを好む理由
人はなぜ、ゲームを遊ぶのか?
なんだか哲学的にも響く問いではありますが、以下がこたえです。(詳しくは拙書『「ついやってしまう」体験のつくりかた』をお読みください)
ゲーム自体がおもしろいからではなく、プレイヤー自身が直感する体験そのものがおもしろいから、遊ぶ。
私たちの脳は、いつだってこの世界を理解したがっています。
そんな脳がゲームを好むのは、ゲームが直感的な理解という体験をもたらしてくれるからであり、プレイヤーに寄り添った体験デザイン――心を動かす体験をつくった結果だといえるでしょう。
一連の体験を通して人々に情報を伝えることを、「直感のデザイン」といいます。
直感のデザインは次の3つで構成されています。
仮 説 「○○するのかな?」と相手に仮説を立てさせる
試 行 「○○してみよう」と思わせ、実際に行動で確かめさせる
歓 喜 「○○という自分の予想が当たった!」とよろこばせる
ゲームはおもしろいから遊ぶのではありません。
「つい思いついちゃった、ついやっちゃった」から遊ぶんです。
私たちの脳はいつだって仮説を探し求め、試行させようとします。
例題を出してみましょう。
絵をご覧ください。
よくわからない謎の機械が描かれていますが、この絵を見ながらどんなことが頭に思い浮かぶか、ご自身のイメージを確かめてください。...