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ボルボV60 T5インスクリプション(FF/8AT)【試乗記】


やっと帰ってきてくれた

2代目「S60」のステーションワゴン版として登場したボルボの「V60」がフルモデルチェンジを果たした。スポーツワゴン的な性格を持っていた初代に対し、こちらは「V90」の血筋を色濃く感じる内外装デザインが特徴だ。日本向けにこだわりをもって開発したという最新モデルの実力を探る。

受け入れられそうなデザイン

日本における生粋のボルボファンにとって、先代V60はどんなモデルだったのだろうか。年々あやしくなる記憶をなんとか呼び起こすと、S60(セダン)のステーションワゴン版としてモーターショーデビューを飾ったのが、2010年のフランクフルトであったことを思い出す。もう少し頭を働かせると、V60はボルボのワゴンにして異例ずくめだったことも、併せてよみがえってきた。

例えばエクステリアデザイン。それまでのボルボ製ワゴンといえばルーフがテールエンド近くまで伸び、たとえフロント部分が流行に合わせて多少は丸みを帯びようとも、荷室に目を移せば、そこにある四角を積み重ねたようなカタチがいかにもボルボだった。リアハッチは起立し、その手前にあるサイドウィンドウも特徴的である。よく見れば、フロントドアやリアドア部分よりも、荷室部分のウィンドウが長く大きかったのだ。それは、1961年に誕生した「120」シリーズから2016年に生産を終了した「V70」まで続く、ボルボワゴンのアイコンともいえるデザイン上の特徴である。

そうした伝統的で正統派といえるボルボのワゴンに対して、先代V60は、リアのオーバーハングが短く、荷室部分にはめ込まれた左右のウィンドウも極めて小さい。こうしたディテールが、先代V60をスポーツワゴンだと紹介したくなる根拠でもある。このクルマの誕生は、ある意味ボルボのデザイン革命と言ってもいい、大きな出来事だったのだと今更ながら思う。

荷室横のウィンドウがドアのウィンドウよりも大きいという伝統の方程式に当てはめれば、2代目V60も正統派とは言えないが、初代V60よりは随分と大きくなったその面積と垂直したリアハッチを見るにつけ、幾分の“伝統回帰”を感じるのである。初代V60で「ボルボらしさに欠ける」と感じた保守的なユーザー層にも──実際数年前のラインナップでは「V60では小さすぎるし、V70では大きすぎる」という声が多く聞かれたという──現行V60は受け入れられそうだ。...

提供元:webCG

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