進化より大事なもの
70年を優に超える歴史を誇る、元祖クロスカントリーモデル「ジープ・ラングラー」。11年ぶりのモデルチェンジで誕生した新型は、従来モデルからどう進化し、何を受け継いだのか。オンロードとオフロード、双方の試乗を通して確かめた。
受け継がれる伝統の形
11年ぶりにフルモデルチェンジを受けたジープ・ラングラーが、日本でも2018年11月23日に販売開始となる。何はともあれ最初に日本へ導入される仕様を報告したい。
2ドアの「ジープ・ラングラー」は、改良された3.6リッターV型6気筒エンジンを搭載する「スポーツ」というグレードが日本に入る。こちらは459万円。4ドアの「ジープ・ラングラー アンリミテッド」には2つの仕様があり、新開発の2リッター直列4気筒エンジン搭載のスポーツが494万円、3.6リッターV6の「サハラ ローンチエディション」が530万円となる。なお、より悪路走破性能の充実に重きを置く「ルビコン」は、2019年春以降に日本へ導入される予定で、いまのところ価格は未定だ。
当初導入されるいずれの仕様もトランスミッションは8段ATで、ラングラーとしては初となるフルタイム四駆システムを搭載している。この四駆システムでは「4H AUTO」モードを選ぶと路面コンディションに応じて自動で前後輪に駆動力を配分。「4H」または「4L」モードを選ぶとパートタイム四駆として機能し、センターデフをロックしてさらに強力なトラクションを発生させ、悪路走破性能を高めることができる。
オフロードコースと一般道の両方を走ることができた試乗会会場で目にした新型ジープ・ラングラーのデザインは、従来型とあまり代わり映えがしなかった。
ただしこれはラングラーのファンや、いずれラングラーに乗りたいと思っている方には朗報だろう。このラギッドな形だからラングラーに興味を抱くのであって、おしゃれなツルンとしたSUVが欲しければほかにいくらでもある。仮に「ポルシェ911」が「ランボルギーニ・ウラカン」みたいな格好になったらみんなそっぽを向くのと同じように、ラングラーが「レクサスUX」みたいな形になったらみんなガックリ肩を落とすだろう。
と言いながら乗り込んでみると、インテリアはすっかり現代風になっていてびっくり。基本的な造形こそ水平基調の伝統的なものであるけれど、メーター周囲の縁取りやスイッチ類の意匠などがイマ風に洗練されている。強そうに見せながらもモダンで、どこかスタイリッシュな感じもするインテリアは、カシオの「G-SHOCK」を連想させた。スマートフォンとの連携やタッチパネル式のインターフェイスなど、機能的にも新しい。...