金と力は邪魔にならない
2017年に登場した、ニスモの名を冠する「日産ノートe-POWER NISMO」。そのハイパワーバージョンとして「e-POWER NISMO S」が追加された。ガソリンエンジンモデルの「ノートNISMO」(98ps)と「ノートNISMO S」(140ps)の関係と同様に、末尾にある「S」の文字がハイパワーバージョンの証しとなる。
ニスモ=オーテック!?
平成も終わろうとしている今、つい気を抜くと東京を走る地下鉄のことをまだまだ“営団”と言いそうになる(あらためて紹介するまでもなく正しくは東京メトロ)、昭和感がどこか抜けきれず根底にある者(私だ)にとって、「ニスモ」が「オーテック」だったことにまずは驚く。
かつてニスモは日産のレーシングディビジョンとしてサーキットでその名をはせた関連会社であり、もう一方のオーテックは、プリンス系の出身者によって設立された日産車のコンバージョンを主業務とする関連会社であったはずだ。
昭和がわずか1週間で終わった1989年、平成元年のその年に、R32「スカイラインGT-R」が登場。17年ぶりとなるGT-Rの復活に沸き、そのままの勢いで翌年グループAのホモロゲーションモデルとして超辛口の「GT-R NISMO」が500台限定で販売され、国内のレースはもちろんチューニング界もGT-R一色に染まっていった。
対するオーテックは、R32の世代にこそ鳴りを潜めていたが、次世代の「R33」で2ドアのGT-Rをベースにした4ドアモデル「GT-Rオーテックバージョン40thアニバーサリー」を開発し販売。世間を「あっ」と言わせた。
なんといっても初代以来となる4ドアのGT-Rである。復活した近年のGT-R史にあっても、唯一の4ドアモデルになる。当時、自身の地元である埼玉県警がこの4ドアGT-Rの覆面パトカーを導入したとのうわさが、こちらも「あっ」という間に広まり(しかもこれは事実だった)、「関越(道)は気をつけろ」とのお触れが仲間内に回ったのだ。
結局、何が言いたいのかというと、ニスモとオーテックは、同じ日産系でありながらもコンバージョンモデルの世界ではライバルであったということである。微妙に立ち位置を違えていたとはいえ、TKを中心にしてお互いを意識しあっていた安室奈美恵と篠原涼子ぐらいの関係に近い……とでも言おうか。ちなみに「globe」はTK直系なので、こちらはさしずめ日産本体。そんな解釈で正しい?...