もはや神話の世界
誕生からおよそ40年を経て初のフルモデルチェンジを迎えた、メルセデスのヘビーデューディーSUV「Gクラス」。見た目はかつてのままのようだが、その乗り味は……? “変わったところ”と“変わらぬところ”を、「G550」に試乗して確かめた。
新旧の機能美が混在
小雨が降る東京・大手町のビル街でG550は待っていた。雨ニモ負ケズ、すっくと正しい姿勢で屹立(きつりつ)していて、神々しさすら感じさせる。そのすっくと立つG550にヨロヨロ近寄り、ドアを開けると、う〜む、どうしたものか、といささかとまどう。
着座位置が高すぎる。つかまるところはありそうにない。ステアリングホイールに手をかける。足腰がなまっていると運転席によじ登れない。トライアスロンで鍛えているアスリート向きのクルマだ。
着座さえしてしまえば、そこはもう最先端テクノロジーの世界である。眼前にあるのは一体型デザインの高精密12.3インチワイドディスプレイが2枚。運転席正面のディスプレイは左に速度計、右に回転計の画像がシンプルに描かれ、違和感なく情報を与えてくれる。
ステアリングホイールがスポーツカー同然の楕円(だえん)でフラットボトムタイプなのは、テスト車が「AMGライン」というオプションを装着しているからだ。内装では、AMGライン専用デザインのこのスポーツステアリングのほか、赤いステッチが入ったナッパレザーのシートがおごられている。徹底した機能主義デザインだからこそ、こうした装飾が色気を醸し出す。...