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ベントレー・ベンテイガV8(4WD/8AT)【試乗記】


アグレッシブさが光る

ベントレー初のSUV「ベンテイガ」のラインナップに加わった4リッターV8モデルが日本に上陸。W12とのパワー差は58ps。その走りには、どんな違いがあるのか? 2台を比較し、「V8」を選ぶ理由について考えた。

カイエン ターボと同じだけど違う

ベンテイガの追加モデルとして4リッターのV8ツインターボが公開されたのは、今年2018年3月に開催されたジュネーブショー。ご存じのようにベンテイガは、ベントレー自慢の6リッターW12を搭載した同社史上初のSUVだった。2015年のフランクフルトショーが、そのワールドプレミアの場であったことを考えると、V8モデルは約2年半後にして初めての追加モデルということになる。

情報感度の高い事情通であればすでにお分かりのように、ベンテイガのV8モデルが採用したパワーパックは、同じフォルクスワーゲングループに属するポルシェの「カイエン ターボ」に共通するものだ。ベンテイガがデビュー時に搭載した最高出力608ps、最大トルク900Nm となる6リッターのW12ツインターボに対して、今回追加されたV8エンジンは4リッターのツインターボ。最高出力は550ps、最大トルクが770Nmというスペックである。

W12とV8、この両車のパワー差は58psだ。従来モデルが現代の量産モデル最高峰といわれる12気筒エンジンだけに(この上は唯一「ブガッティ・シロン」のW16気筒のみ)、そうした気筒数やカタログデータ(数値)だけを見てしまえばV8が見劣りすることは否めず、追加されたV8モデルを下位グレードやエントリーモデルと切り捨てることは難しくない。しかし世の現行SUVを冷静に眺めてみれば、550psのパワーは依然としてトップクラスといえるパフォーマンスの持ち主であることもまた事実である。

同じ4リッターV8エンジンを採用するポルシェSUVの頂点に位置するカイエン ターボとは、パワースペックはもちろんのこと、ドライバーの意思をくみ取ったかのように反応する気持ちのいいZF製8段ATとの組み合わせや、SUVにとって重要なオフロード性能を左右する前:後=40:60となるトルク配分を持つ4WDシステムを採用する点も同様。したがってもちろん両車を、「パワートレインを共通使用する兄弟車」だと判断できよう。

けれども、カイエン ターボとベンテイガが同じではないことは、興味を持ってこのリポートを読んでいるクルマに明るい方々には、あえて言うまでもない事実。スポーツカーブランドの作り上げたSUVとラグジュアリーブランドの威信にかけたSUVでは、たとえクルマの中心を成す重要な基幹部品が同じであっても、細部の作りはもちろんのこと、ドライビングテイストや路上での存在感さえも異なっていることは明白だ。その差はトヨタとレクサスの比ではない。

いかにカイエンのインテリアがラグジュアリー志向にレベルアップしようが、実車が放つオーラはもちろんのこと、ブランドヒストリーや製品の価値観にいたるまで、違いは永遠に埋まることはない。もっともそうでなければ両車が個別に販売されている意義もないだろう。...

提供元:webCG

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