財布に優しいだけじゃない
アウディの大型SUV「Q7」のディーゼルエンジン搭載車とプラグインハイブリッド車に試乗。日本導入が目されるパワートレインの出来栄えを試すとともに、“ディーゼル”という選択肢が持つ存在意義を、あらためて考えた。
快適性にも寄与するトルクの太さ
今年、日本市場に投入された「A4」とQ7は、共にアウディの日本市場における基幹車種だ。特にQ7は5mを超える巨体を有する同社のSUVのフラッグシップだが、広大な室内空間に7シーターのユーティリティーもあって、車格をものともせず好調なセールスを重ねてきた。それゆえ、2代目となる現行型の注目度も高い。
現状、日本におけるQ7のグレード構成は2リッター直4と3リッターV6、共にガソリン直噴ターボの2本立てとなっている。いわゆるダウンサイジングコンセプトにのっとって、ごく低回転域からしっかりとトルクを発するパワートレインとはいえ、その巨体を2リッターで……というのはにわかにイメージがわかない。が、そこは新設計のMLBプラットフォームに加えて、アルミ材の積極的採用もあって300kg前後の軽量化を果たしていることが奏功してのことだろう。新しいQ7の2リッターモデルは、日常的な負荷であれば十分に賄える動力性能を確保していた。
が、マルチシートのSUVをSUVらしく使いこなそうということであれば、特にトルクの余裕があるに越したことはない。それは長距離を走るうえでもしかりだ。アダプティブクルーズコントロールを使っていれば減速後の再加速の際にはなおのこと、トルクの有無が快適性にもつながってくる。余談だが、もし自動運転の時代が来るならば、メーカーのエンジニア側としては所定の能力を正確に再現すべく、“タイヤは硬く”“トルクは太く”が当然の要求になっていくのではないだろうか。すでにメルセデスあたりはそんな要件を織り込みながらクルマを作っているのではないかと思うこともある。...