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「勉強しなさい」が逆効果になる理由! 反抗期の子どもも素直に動く“伝え方の魔法”【佐々木圭一×坪田信貴】


世界でシリーズ累計259万部突破のベストセラー『伝え方が9割』の著者、佐々木圭一さんと、子別指導塾「坪田塾」経営者で、映画化もされた『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(ビリギャル)の著者である坪田信貴さん。ビリギャルシリーズの最新作である『勝手な夢を押しつける親を憎む優等生と、東大は無理とバカにされた学年ビリが、現役合格した話』の発売を機に、約7年ぶりに対談が実現しました。
最終回となる第4回は、子どもたちに対する「伝え方」の重要性について話が盛り上がりました。(構成 伊藤理子/撮影 石郷友仁)

坪田信貴(以下、坪田):『勝手な夢を押しつける親を憎む優等生と、東大は無理とバカにされた学年ビリが、現役合格した話』では、佐々木さんの「伝え方の技術」をさまざまなフレーズに取り入れさせてもらいました。巻末には参考文献として『伝え方が9割』を入れさせていただきました。ありがとうございました。

佐々木圭一(以下、佐々木):こちらこそ、光栄です!

坪田:生徒と接していると、本当に伝え方って大事だなと日々実感します。伝え方次第で、相手のその後の行動がガラリと変わっちゃうから。

『伝え方が9割』は、「相手の気持ちを考え、より思いが伝わるような伝え方をしよう」という考え方が前提にあるので、愛情にあふれているんですよね。「この本を読んで、伝え方に気を配ろう」と思う時点で、生徒との信頼関係の土台はある程度できていると感じます。

うちの先生方は全員『伝え方が9割』を読んでいますし、研修にも伝え方を取り入れていますが、生徒とのやり取りを見ていると、研修での学びが明らかに活きていると感じます。伝え方を意識して話すと、自然と生徒が笑顔になるんですよね。

佐々木:本当ですか? 嬉しいなあ。

坪田:よく教育関係者から「生徒指導のときに、生徒が笑顔になるなんてことはまずない」と言われるのですが、うちではみんなニコニコしているんですよね。伝え方を考えながら話すことで、相手に愛情が伝わり、その後の行動導線も整備することができる。なので、生徒も気持ちよく、自分から自然に勉強しようと思えるようになる。

佐々木:『伝え方が9割』を出版したとき、「残りの1割は何ですか?」と言われ、いろいろ考えたどり着いた答えが「愛」でした。相手のことをどれだけ考えて伝えられるかが重要であり、まさにそれは「愛」だなと。なので、今の坪田さんの言葉は嬉しいですね。

坪田:でも、「伝え方」そのものが愛なんじゃないですかね? 伝え方を考えようと思う次点で、それは愛なんですから。

佐々木:そう言われれば、そうかも。だとしたら「残りの1割は何か」をまた見失ってしまった(笑)

坪田:残りの1割問題はさておき、『伝え方が9割』は「愛が10割」ですよ。僕はそう感じます。
人間は誰しも、これまでの経験や慣習、固定観念などが邪魔をして、相手の立場に立ったり、相手の気持ちを考えたりできないものです。

子どもに対してもそうで、例えば生徒が宿題をやってこなかったときに「何でやってこなかったの?」「なぜ約束を破ったの?」「このままじゃ志望校に受からないよ!」などと相手のことを何も考えず、感情に任せて言ってしまう先生が多いのが現状です。

思ったことを口にする前に一瞬でも、どういう伝え方をすれば、この子は気持ちよく素直に行動できるようになるだろうか? と考えるだけでも、その後の行動が変わるし関係性も良くなるんですよね。

佐々木:本の中に出てくる生徒「希栄さん」とのやり取りは、まさに「伝え方」に配慮したものだなと感じました。親に「医学部以外は認めない」と言われ続けて反発し、「親を殺したい」とまで言う彼女に、坪田さんが伝え方を考えながら話すと「医学部を目指して頑張る」にガラリと変わる。これって、「相手が好きなこと」をベースに伝えているからなんですよね。

坪田:そうなんです! わかってくれて嬉しいなあ。

佐々木:坪田さんは希栄さんに対し、「勉強して医学部に合格し、医師国家試験に合格すれば、親は大喜びする。でも医師にはならず自分の好きな道に進めば、喜んだ分だけ親の落胆も大きいから、これ以上ない復讐にならない?」と伝えています。自分を縛っている親への復讐が彼女にとって「好きなこと」だから、勉強に対する姿勢が180度変化し、「医学部を目指したい」に変わったのが興味深かったです。

坪田:僕は普段から、子どもたちが持っている「ありたい自分」「なりたい姿」を尊重して伝え方を考えるようにしています。

塾や学校に来ているのに、椅子にふんぞり返って座ったり、机に突っ伏したりしている子には「何その態度!」とか「ちゃんと座りなさい!」などと言ってしまいがちですが、それってこちらが思う姿を当てはめているだけなんですよね。

僕ならば「背筋曲がっているね〜」と言います。すると、多くの子はハッと気づいて自分から姿勢を正します。僕はあくまでファクトを伝えているだけで、いいとも悪いとも言っていないのですが、本人も「勉強の場では正しい姿勢で椅子に座らなければ」と思っているから、自分を律することができる。そして、僕との関係性も悪くならない。

佐々木:そのように伝えられれば、自分から自然に行動できますよね。

坪田:何なら「いやいや、別に背筋を伸ばさなくてもいいよ。事実を言っただけだから」までセットで言いますよ(笑)。

特に親子関係だと、感情の中枢である扁桃体が反応してしまい「こうあるべき」論で伝えてしまいがちなので、そんなときこそ「伝え方が9割だぞ!」と自分に言い聞かせて冷静になってほしいですね。

佐々木:本の中では、5人の生徒たちが一緒に勉強しようと誘い合う場面がたくさん出てきます。自分一人だとなかなかやる気になれなくても、友達に誘われたら「やろうかな」と思えますよね。これは伝え方の技術「チームワーク化」といって、人は「一緒に○○しよう」と言われると嬉しくなり、やってもいいかなと思える。活用しやすい技術なので、ぜひ多くの親御さんに取り入れてほしいです。

坪田:これって、AIにはまだできないことなんですよね。この対談を読んでいる方は親世代の方が多いと思いますが、この「チームワーク化」は子ども同士だけでなく親子でも効果的だと思います。「一緒に勉強しよう」と誘って、自分は本を読んだり仕事の資料を読み込んだりするのでもいい。たとえ同じ部屋にいなくても、デバイスでお互いの姿を映しながら一緒に勉強するのも面白いかも。

佐々木:この「チームワーク化」については以前、NHKの番組で実証実験をしたことがあるんです。勉強をしないし学校にも行きたくないという娘に、何とか勉強してほしいお母さん。ゲームをやっている娘に「お母さん、簿記の勉強をしなきゃいけなくなったんだけど、一人ではできなさそうだから一緒に勉強してくれない?」と伝えてもらったところ、「大変そうだね。じゃあ一緒にやろうかな」と、ここしばらく開いたこともない教科書を持ってきて、目の前で一緒に勉強してくれたんです。

坪田:それはすごい!

佐々木:「一緒に」という言葉の力って、強いんですよね。勉強しなさい! ではなく、一緒にやらない? と言われると心が動き、やってもいいなという気持ちになれる。

坪田:…改めて思いますが、発売から10年以上経っても『伝え方が9割』は全く色あせることがないですね。学びが多すぎる。なんですか、この良くできた本は!(笑)

佐々木:実は、重版がかかるごとに少しずつ手を入れているんです。特に伝え方の事例の部分。伝えたいことは一緒なので、その時代に合わせてきちんと伝わる内容で構成し直しています。細かいところで言えば、事例の中で取り上げるアイドル名を、今人気のアイドルのものに変えるとか。

坪田:なるほど。だからこそ『伝え方が9割』は多くの人に愛され、長く読まれ続けているんですね。初版本を含め過去の版を全部、電子版などで売ってくれないかな。見比べたい(笑)

佐々木:僕は、『勝手な夢を押しつける親を憎む優等生と、東大は無理とバカにされた学年ビリが、現役合格した話』こそ長く愛される本になると思います。まだ読んでいない人が羨ましいですよ。この興奮やワクワク感を味わえるのだから。

この本は、“信じる力”が人生を変える、希望の物語です。年齢や性別とか、受験生がいるいないなどに関係なく、多くの人に読んでほしいですね。

坪田:ありがとうございます!

佐々木:この本を読むときの僕からのアドバイスは、「特に200ページ目以降は人前で読まない方がいい」。気づかないうちに涙が出ていてびっくりさせられたから、気を付けてください(笑)。

佐々木:おお、その時は絶対に買わなければ!

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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