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スズキの「ワゴンR」がマイナーチェンジ。デザインを変更しただけでなく、予防安全装備もアップデート。工場設備を刷新してドライバビリティーまで強化しているというから見逃せない。今や希少な5段MTモデルを試す。
廃止の議論もあったワゴンR
今回試乗したのは、昨2025年末に発売されたばかりの新しいワゴンRである。公式には“一部仕様変更”あつかいで、資料やカタログだけでは、なるほど、これまで「FX」「スティングレー」「カスタムZ」と3種類あったデザインが1種類に集約されて、フロントグリルとリアバンパーが化粧直しされた程度の変更にしか見えない。しかし、実際の変更点はかなり大規模だ。
通算6代目となる現行ワゴンRの発売は2017年2月だから、この2月でついに丸9年をむかえることになる。歴代ワゴンRは4〜5年ごとに世代交代してきたので、明らかにこれまでとは事情がちがう。
もともとワゴンRが開拓した、非スライドドアのハイトワゴンというカテゴリーが、背高スーパーハイトワゴンを中心とするスライドドア車に取って代わられつつあるのはご承知のとおりだ。実際、ワゴンRだけでなく、「日産デイズ」や「ホンダN-WGN」も長寿化しつつあるし、「ダイハツ・ムーヴ」にいたってはスライドドアに転身してしまった。
スズキの開発担当者によると、従来どおりならフルチェンジの時期だった2022年ごろに、ワゴンRの将来について話し合われたという。それは“ワゴンRそのものの廃止”の可能性も含めた議論だったそうだが、「ワゴンRという名前はスズキの軽(自動車)でも圧倒的に認知度が高い」「ハイトワゴン需要は明確に減ってきたが、下げ止まり傾向もみられており、今後も一定の需要は残る」などの理由から、巨額なコストがかかるフルチェンジはしないが、改良すべき点は改良しつつも、無駄なコストを省いて延命することが決まった。
その決定を受けて、実際はハードウエアのすみずみにまで改良の手を入れて、再出発……を期するのが今回のワゴンRというわけだ。...