チームのメンバーや部下とのコミュニケーションを円滑にするにはどうしたらいいのか。2万人をみてきたコンサルタント・勅使川原真衣氏は、その方策を著書『組織の違和感 結局、リーダーは何を変えればいいのか?』で示す。坂井風太氏も「革新性がある」と絶賛する同書から、内容を抜粋・再構成し特別公開する。
日本の企業では、コミュニケーションが滑らかな、言語優位な人たちが出世していくケースがよくあります。
そんな人たちは職場で「仕事ができる」と見なされ、リーダー職に就いていることが少なくありません。
しかし私は、世の中が言語優位な人に寄りすぎていないか、と思うことがあります。
即時的に自分の思いを言語化し、端的に伝える。それが、社会人が身につけるべき「必須能力」のように思われていないでしょうか。
いわゆる、「コミュ力(コミュニケーション能力)」というやつです。
口に出すタイミングが違うだけ
でも、世の中それができる人ばかりではありません。咄嗟に言葉が出てこなくても、深く考えている人はいます。
では、そのような人は能力が「劣っている」のでしょうか?
もちろん、そんなことはありません。
コミュニケーション優位な人たちは、ただ思ったことを口に出すまでのスピードが速い人たちというだけです。
思いついたら当たって砕けろで、とりあえず口に出してしまう。だから、言うことがコロコロ変わったり、言ったことを忘れてしまったりします。
一方、シャイな人たちは、思ったことを口に出すまでに時間がかかります。
何か思いついてもいったん躊躇して、それは本当に正しいのか、今話すべきことなのか、違った見方はできないか、自分の中で揉んでいるわけです。
それは能力の優劣ではなく、機能・持ち味の違いにすぎません。そのことを部下を持つ人は特によく理解するべきでしょう。
「コミュ力が高い」からこそできること
それに今の時代、コミュニケーションの手段はいろいろあります。
即時的な対面コミュニケーションが苦手なら、メールでも、チャットでも、日報でも、何でもいいではありませんか。
自分は「コミュ力」があると自負している人こそ、相手に合わせたコミュニケーション手段を選ぶようにしてください。それによって助かる人がたくさんいます。
ぜひ、その力を職場の環境調整に役立てていただきたいのです。