「今年こそは成長しよう」と思いながら、気づけば毎年同じ1年を過ごしている――。
そんな人に手に取ってほしいのが、ビジネス書『こうやって、すぐに動ける人になる。』(ゆる麻布著・PHP研究所)と、『ベンチャーの作法』(高野秀敏著・ダイヤモンド社)だ。時代と逆行するようなストイックな内容ながら、「今の時代に、ここまで忖度なく本質を教えてくれる本はない」「読んだ瞬間から、行動せずにはいられなくなる」と話題になっている。この記事では、著者のゆる麻布氏と高野氏が「2026年に成功する人の働き方」について語った対談から、その一部をお届けしよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
言いたいことも言えない「ダメ上司」
――お二人が考える「良い上司」って、どんな人でしょうか?
ゆる麻布(以下、ゆる) 相手のことを本当に思って、厳しいことを言える人じゃないですかね。
今って、マネジメント層の間でも「コーチング」がすごく流行ってますよね。
高野秀敏(以下、高野) 1on1をやって、部下の話をひたすら傾聴するマネージャーが増えているという話もよく聞きますね。
ゆる その文脈で見たときに、「ダメ上司」には2つのパターンがあると思っています。
1つは、部下を甘やかす上司。
人って基本的に、人に嫌われるのが嫌いです。
だから動物としての本能レベルで、嫌われることを避ける。
その結果、部下に言いたいことが言えなくなって甘やかしてしまう人がいます。
傾聴だとか言って、話はたくさん聞く。
共感もたくさんする。
でも、そこで終わっちゃう。
本当は言わなきゃいけないことを、何も言えていない。
高野 そういうパターンの上司、結構多いですよね。
部下の側も、優しくて甘やかしてくれる上司を「いい上司」だと思い込んでいたりします。
でも本来は、嫌われるリスクを取ってまで、自分と真剣に向き合って本当のことを言ってくれる人こそ、大事にすべき存在ですよね。
そのことを知ってもらいたくて、本にもこう書きました。
「お前のため」という最悪のエゴ
ゆる で、それとは別に、もっとよくないパターンがある。
「相手のことを思って言ってる」と言いながら、実はただの自分のエゴになっているケースです。
相手のことを思ってる“風”ではあるけど、実際は自分の要求を満たしてるだけ、みたいなタイプ。
これ、じつはかなり多いです。
高野 わかります。
そういう上司が言いがちな発言って、何かありますか?
ゆる 「お前のことを思って言っているから」です。
高野 ああ……(笑)。
ゆる だいたい、自分のためですよね。
高野 それは、めちゃくちゃ思いますね。
ダメ出ししてる自分に酔ってるんですよね。
結局のところ、「信頼」がすべて
高野 ゆるさん自身は、社員の方と向き合うとき何か気をつけていることってありますか?
ゆる 特別これっていうのは、あんまりないですね。
結構、厳しいことも言いますけど、変に気を遣ってるという感じでもない。
必要なことを言ってるだけ、という感覚です。
高野 もともとの信頼関係があれば、多少、面倒くさいことを言っても、そこまでややこしくはならないんじゃないかなとは思います。
ゆる 信頼関係があるかどうかは、やっぱり大事ですよね。
ただ、簡単じゃない。
ちゃんと時間がかかる。
高野 楽じゃないですよね。
ゆる 最後は、やっぱり人望じゃないですかね。
テクニックの話じゃないと思うんですよ。
みんながついてきてくれたら勝ちだし、ついてきてくれないなら、たぶん上司としての素質がない。
なんか、そんな気がします。
(本稿は、書籍『ベンチャーの作法』に関連した対談記事です。書籍では「なにがあっても結果を出す人の働き方」を多数紹介しています。)