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ロータス・エメヤR(4WD)【試乗記】


新しい歴史がはじまる

最高出力900PSオーバーのハイパフォーマンスBEV(電気自動車)「ロータス・エメヤR」に試乗。グローバルなラグジュアリースポーツのブランドへと脱皮を図るロータスの意欲作は、ライバルに勝るとも劣らない、当代屈指のハイパーGTに仕上がっていた。

思い出される苦闘の歴史

これまでのピュアスポーツのイメージから、ラグジュアリーかつスポーティーなBEVブランドへと再出発を図ったロータス。その第1弾商品はハイパーSUVの「エレトレ」、そして第2弾商品が、このハイパーGTのエメヤとなる。

ロータスは創始者コーリン・チャップマンのモータースポーツやスポーツカーにかける情熱、そして独創的な発想による新しいテクノロジーなどで名を馳(は)せ、日本でもファンが多いブランドだ。しかし経営的には苦しい時代が続き、米国のゼネラルモーターズやマレーシアのプロトンなどの傘下に入りつつ、生きながらえてきた。

それでも資金が潤沢ということはなかったようで、それこそ独創的なアイデアで難局を切り抜けるのが常だった。1995年に登場した「エリーゼ」では、アルミ製バスタブ型モノコックをリベットなどではなく接着材で組み立て、FRPのスキンをかぶせて超軽量・高剛性に仕上げた。結果、これが類いまれなライトウェイトスポーツカーとして大ヒット。このテクノロジーは20年余りにわたりロータスを支え続けた。

自分も2000年代、2010年代は何度も英ヘセルのロータス本社に赴いて取材をさせてもらったが、そのたびごとに、ボードメンバーやエンジニアが、常に限られた予算のなかで最大の成果を発揮しなければならないプレッシャーにさらされていたのを目にした。あるとき、デビューしたばかりの「エヴォーラ」に試乗した直後に、当時のCEOであったマイク・キンバリー氏に「マレーシアの人たちにエヴォーラが素晴らしい出来だったと説明してくれよ」と頼まれ、ホテルの会議室でマレーシアのお偉方とお会いしたことがある。これがかなり緊迫したムードで、誰一人ニコリともしなかったことに背筋が凍った思い出がある。

キンバリー氏はチャップマンの薫陶を受けた生粋のロータス・エンジニアであり、インタビューなどにはいつも快く応えてくれていた。聡明(そうめい)で優しいおじいちゃんといった感じだったのだが、あんなプレッシャーのなかで経営していかなければならないことを、気の毒に思ったものだ。...

提供元:webCG

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