フォルクスワーゲンの新境地
フォルクスワーゲンの世界的な大黒柱である「パサート」が、9代目にフルモデルチェンジ。新世代のプラットフォームを得た基幹車種の仕上がりを、プラグインハイブリッド車の「eHybridエレガンス」で確かめた。
さよならセダン
新型パサートは9代目となる。「ゴルフ」が現在8代目だから、それより1世代多い。実際、「アウディ80」のVW版として生み出された初代パサートの登場も、初代ゴルフより1年早い1973年である。「ポロ」のデビューもゴルフと同年の1974年なので、パサートは現行VWとしては最年長のブランドとなる。
その歴史の長さもさることながら、あらためて驚くのは、3400万台超というパサートの累計販売台数だ。あのビートルの約2200万台を軽く超えて、ゴルフの3700万台(2024年4月時点)と大差ない。ゴルフのほうが圧倒的に売れている日本市場だけの感覚では、パサートの本質は理解できないわけだ。
新型パサート最大のトピックは、欧州に続いて日本でもセダンが姿を消して、VWでいうところの「ヴァリアント」=ステーションワゴンのみとなったことだ。世界的なセダンばなれを受けたものと思われるが、伝統的なステーションワゴンにしても、今日では一定以上の数がさばけるのは欧州と日本くらいだ。新型パサート ヴァリアントの販売は、この2地域が中心となるのだろう。ちなみに、中国市場では新型パサートのセダンモデルが姿を見せたが、初代からずっとパサートが売られてきた北米市場では、2023年をもってパサートそのものが姿を消している。
日本仕様として導入される新型パサートは、ひとまずパワートレインが3種類で、バリエーションは計7種類。パワートレイン/ドライブトレインは、マイルドハイブリッド付きの1.5リッターガソリンターボの「eTSI」と、同じエンジンでプラグインハイブリッドとなる「eHybrid」、そして2リッターディーゼルターボに4WDを組み合わせた「TDI 4MOTION」である。
このうちTDIの上陸は少し遅れるそうで、東名高速の御殿場インターチェンジ付近を拠点とした今回のメディア試乗会に用意されたのは、eTSIとeHybridという、1.5リッターガソリンターボをベースとする2機種だった。...