働き者もドレスアップ
メルセデス・ベンツのミニバン「Vクラス」がマイナーチェンジ。トヨタ&レクサスが火をつけたのかどうかは分からないが、新たなフロントマスクによって押し出し感がグッとアップした。ドライブした印象をリポートする。
飾りじゃないのよ送迎は
ミニバン大国わが日本の「アルファード/ヴェルファイア」ほど至れり尽くせりの工夫にあふれているとはいえないが、人も荷物も満載して遠くまでガンガン走る場合には、やはり頼りになるのがメルセデス・ベンツのミニバンVクラスである。VIP用の絢爛(けんらん)豪華な移動車というよりは、ちょっぴりガサツで「ハイエース」寄りともいえるが、酷使に耐えるそのたくましさには以前から定評がある。
ロングドライブでの実用燃費(WLTCモードは12.6km/リッター、しかも軽油だ)で選ぶ人も多いはずである。実際に1998年の初代モデルから現在までの国内累計販売台数はおよそ3万台というから、底堅い需要に支えられたロングセラーモデルといえるだろう。
質実剛健、タフで頼りになるピープルムーバーとしての実力は明らかで、私も何度もお世話になったことがある。スペインの地中海沿いの高速道路を早朝のフライトに間に合うように、ぎゅうぎゅう詰めになりながら目いっぱい飛ばす車内で不安になったこともあるが、もちろん問題なかった。タイトなスケジュールでの送迎は飾りじゃないのである。
そのVクラスが大規模なマイナーチェンジを受けて、よりラグジュアリーに生まれ変わったという。新しいVクラスにはこれまでどおり標準と「ロング」、そして「エクストラロング」の3種類のボディーが用意されているが、試乗会ではこのうちロングボディーの「エクスクルーシブ」、しかも上級仕様の「プラチナムスイート」を試した。これ以上ないぐらい豪華なネーミングである。...